バリの女性は儀礼時にクバヤという衣装を着ることが多い。クバヤはレース生地だったり、綿布だったり、それに刺繍が入っていたりとさまざまである。もちろん似ているようでデザインもそれぞれ異なっており、数年ごとに流行があって、女性たちは流行のクバヤを作るのに相当にお金がかかるらしい。特に都市部だと流行に敏感で、古い型のクバヤを着ていると恥ずかしいと私のバリの友人はこぼしていた。ちなみに私の調査地はかなりの田舎なので、そういう心配はないらしい。
私は男性だし、女装の趣味はないのでクバヤは着ないのだが、そんな生地が売られている布屋の光景が好きである。クバヤの生地を売るたいていの店は、それらをきれいに横にはった竿にかけるために、店先の鮮やかさには目をみはるほどだ。男性の儀礼着にはバラエティーがないためにこんなときは、女性が少々うらやましく思える。
今日、そんな布地屋が多い通りを少し歩いた。さすがにクバヤの生地屋に男性が一人で入るのも気が引けるし、用もないために、使いかけのパレットをながめるようにゆっくりそんな色の世界を楽しんだ。バリの儀礼が生み出す色の鮮やかさは、その供物に使われる花や果物、色とりどりの旗だけでなく、女性たちのクバヤの色もまたその彩に一役買っているのである。
私は男性だし、女装の趣味はないのでクバヤは着ないのだが、そんな生地が売られている布屋の光景が好きである。クバヤの生地を売るたいていの店は、それらをきれいに横にはった竿にかけるために、店先の鮮やかさには目をみはるほどだ。男性の儀礼着にはバラエティーがないためにこんなときは、女性が少々うらやましく思える。
今日、そんな布地屋が多い通りを少し歩いた。さすがにクバヤの生地屋に男性が一人で入るのも気が引けるし、用もないために、使いかけのパレットをながめるようにゆっくりそんな色の世界を楽しんだ。バリの儀礼が生み出す色の鮮やかさは、その供物に使われる花や果物、色とりどりの旗だけでなく、女性たちのクバヤの色もまたその彩に一役買っているのである。