
オケラ(朮)という面白い名前の花があった
古名のウケラが訛ったものだがウケラの意味は不明 ウケラの名は万葉集にも出ているという
やや乾いた草地に生える1m以下ほどのキク科の多年草
茎は硬く細く初めは白い軟毛がある
葉は長い柄があり縁には棘状の鋸歯がある
頭花は2㎝程で白色 まれにやや紅色を帯びる
両性花の株と雌花の株がある
総苞の周囲に魚の骨のような苞があるのが特徴
若芽は食用 地下茎は芳香があり健胃剤になりお屠蘇にも使われる
昔は地下茎を燻して湿気を払いカビ防止にも使った
京都の八坂神社で大晦日から元旦にかけて朮祭り(おけらまつり)が行われる
オケラ(朮)の根茎を篝火にして その火を火縄に移して消えないように回しながら持ち帰り 雑煮を炊き燈明の火種にして新年を祝うと一年無病息災で過ごせるという
厄除けの植物でもある