
ナガコガネグモのメスは奇麗な模様でとても目立つクモ
公園の水辺近くでよく見かける
平地から山地まで広く生息している
秋に茶褐色の壺型の卵嚢を糸に絡めて草の間に付ける
翌年6月に卵嚢から子グモが出て来て、成体は8~11月に見られる
網は垂直円網で 幼体時には渦巻き状の隠れ帯を付け、成熟すると縦のジグザグ状の直線になる
隠れ帯は紫外線を反射して、昆虫を誘引する働きがある
エサが掛かると糸でぐるぐる巻きにして、網の中央に持って行き食べる
クモを脅すと網をゆすって威嚇してくる・・面白い
メスは長い腹部の背側が美しい黒と黄色のしま模様 大きさは20mmほど
オスは淡褐色で模様が不明瞭 大きさは10mmほど

ツリガネニンジンは釣鐘型の花が咲き、太い根がある
キキョウ科の山野に普通に見られる多年草
茎は1m程にもなりほとんど分枝しないでまっすぐ立っている 出会ったものは他の草のツルが絡みよく見えない
葉も花も数段に渡って輪生している
茎葉は輪生し稀に対生又は互生し、6cm程の卵状楕円形で鋸歯があり柄はごく短い
花は8~10月 茎頂に円錐形の花序を出し釣鐘型の花を輪生して付ける
花冠は2cm程で、白または淡紫色で先が5裂しやや広がり、花柱が花冠より少し突き出る
萼片は5裂し線形で4mmほど 縁に1~4個の小さな鋸歯がある
太い根茎には薬効があり、日干ししたものを煎じて飲むと咳や痰に効く
春の若い芽は「ととき」と言って山菜として親しまれている
若い葉は茹でておしたし和え物に、スープで煮てゼリーで固めても良い
根はきんぴら、花はサラダの飾りや、さっと茹でて汁の実も良い

普通の花色の紅紫色に交じって、白色のシロバナツリフネソウに初めて出会った
シロバナツリフネソウは自分の勝手な命名
ツリフネソウの名前は、細い花柄の先につり下がって咲く花の姿を、釣舟(吊るして使う生け花の中で舟形をしたもの)に見立てたもの
ツリフネソウはツリフネソウ科のやや湿ったところに多い多年草
茎はやや赤みを帯び節が膨らみ無毛で80cm程になる
葉は5cm程の楕円形で細かい鋸歯があり、下部では倒卵形
花は9~10月 花序は葉腋から斜上し3cm程の紅紫色の花を付ける
花弁3個萼片3個からなり、萼片も紅紫色で花弁のように見え、下の1個は大きく袋状になり先端は距となりクルリと巻く
この距の部分に蜜が溜まっている
果実は肉質の蒴果 熟すと少しの刺激で果皮が5片に弾けてクルクルと巻き種子を弾き飛ばす

今日は24節気の寒露
朝夕の冷え込みが増して、草花に冷たい露が宿る頃
秋の深まりを感じ、菊の花が咲き、冬の渡り鳥がやって来て、木々は紅葉の準備、五穀は収穫の時期になる
ダイコンソウは根生葉が大根の葉に似ていることによる名前
バラ科の山野に生える多年草
茎は高さ50cm程になる
根生葉は羽状複葉で15cm程 頂小葉が特に大きく卵状円形で3裂し、側小葉は楕円形で大小不ぞろい
花は6~8月に咲く、2cm程の黄色の5弁花で、雄しべ雌しべは多数ある
花柱が変わっており、関節があり、ここで捩じれている
花の後 花柱は伸び関節から上は脱落し、先がかぎ型に曲がったそう果になる
このそう果の集団が集合果で球形をしている
10月~翌年5月頃 根生葉を採って茹でて各種和え物、炒め物にすると美味しく食べられる
開花期に全草を取り日干しにしたものを煎じて飲むと、利尿効果がある

クコは漢名の枸杞を音読みにしたもの
ナス科の日当たりの良い原野 土手 林縁などに多い、落葉低木 2m程になる
枝には稜があり、枝先や葉腋に棘がある 棘の基部に小さな冬芽が付く
葉は互生で柔らかく 短枝の先に束生状に付くことが多い
葉身は3cm程の楕円形
花は7~11月
葉腋に淡紫色の花が1~3個付く
花冠は1cm程の漏斗状で上部は5裂する
果実は液果で1cm程の楕円形 晩夏から初冬にかけて赤く熟す
4~6月頃の若葉は、茹でて各種和え物、おしたし 汁の実 バター炒め 枸杞飯に美味しい
果実は焼酎に浸けて枸杞酒が良い
葉を日干しして煎じて飲むと、血圧異常 動脈硬化の予防に効果がある
根皮は咳や痰に効き 枸杞酒は不眠症 糖尿病 強壮に効果がある