トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

ハリカメムシ

2019-10-16 | 虫類


ミズヒキの花にハリカメムシが止まっていた
タデ科に寄生するカメムシなので、当然の事かも・・ 

ホソハリカメムシに似ているが、ホソハリカメムシは黄褐色に暗褐色の小さな点刻がある。前胸背の側角は先端が黒く、鋭く尖って側方に突出する
ハリカメムシは体が幅広く、色が濃い。また触覚第一節の外側に1黒条がある。とは言うが識別に自信はなし

イネ科タデ科の植物に寄生する
メシシバ エノコログサなどによく付き、稲の穂を吸収して斑点米を産出する
成虫で越冬し4月から11月まで見られる
体長は11mm程の大型種

ナガコガネグモ

2019-10-15 | 虫類


ナガコガネグモのメスは奇麗な模様でとても目立つクモ
公園の水辺近くでよく見かける
平地から山地まで広く生息している

秋に茶褐色の壺型の卵嚢を糸に絡めて草の間に付ける
翌年6月に卵嚢から子グモが出て来て、成体は8~11月に見られる
網は垂直円網で 幼体時には渦巻き状の隠れ帯を付け、成熟すると縦のジグザグ状の直線になる
隠れ帯は紫外線を反射して、昆虫を誘引する働きがある
エサが掛かると糸でぐるぐる巻きにして、網の中央に持って行き食べる
クモを脅すと網をゆすって威嚇してくる・・面白い

メスは長い腹部の背側が美しい黒と黄色のしま模様 大きさは20mmほど
オスは淡褐色で模様が不明瞭 大きさは10mmほど

シモフリスズメ

2019-10-14 | 虫類


スズメガの仲間でシモフリスズメが葉の上でドンと休んでいた
スズメガ科の蛾は日本には60種ほどいて、一般に大きく、体は太く翅は厚くなっている

シモフリスズメは蛹で越冬して成虫は5~10月にかけて見られる
体は霜降り状の模様で、前翅の中央付近にある2本の細い線が特徴的
大きさは10cm程と大型

幼虫は緑色の体色で白色の斜条が目立つ
尾角(尾にある角状の突起でスズメガに多い)はほぼ真っすぐ
食草はネズミモチ クサギ キリ ゴマなど多食性

ツマグロヒョウモン幼虫

2019-10-13 | 虫類


道端に生えていたスミレから数匹のツマグロヒョウモンの幼虫が這い出していた

幼虫か蛹で越冬して、成虫は4月から11月頃まで見られる
中型のチョウで オスの表はヒョウ柄の模様 メスでは前翅外半部が青色光沢のある黒色で中心に白斑がある
平地~丘陵地の明るい草地 人家周辺 都市公園 農地などに見られる
分布が北方に拡大しており、東京付近では2000年代になって普通に見られるようになった

食草はスミレ類 栽培種のパンジーなども好み都市部でも増えている
幼虫の大きさは4cm程有った
背線が1本はっきりとした橙赤色で印象的

オス(左)とメス
 

フシグロセンノウ

2019-10-12 | 樹木 草花


フシグロセンノウ(節黒仙翁)は、茎の節が紫黒色を帯び、京都嵯峨の仙翁寺由来であることが名前の由来になった
諸説あり、仙翁寺で見つかった説 仙翁寺で作出された説 中国原産で中国から帰った留学僧が仙翁寺に植えた説
日本固有種との説もある

ナデシコ科の山地に生える多年草
高さ60cm程で、茎の節は太く紫黒色を帯びる
葉は卵形で4~12cmあり先は尖り、縁に毛がある

7~10月 茎頂に5cm程の朱赤色の花を咲かせる
花弁は5個で倒卵形 花弁の先は切れ込まない
各花弁の基部に2個の濃色の鱗片がある
萼は長く円筒状で先は5裂し無毛

ツリガネニンジン

2019-10-11 | 樹木 草花


ツリガネニンジンは釣鐘型の花が咲き、太い根がある

キキョウ科の山野に普通に見られる多年草
茎は1m程にもなりほとんど分枝しないでまっすぐ立っている 出会ったものは他の草のツルが絡みよく見えない
葉も花も数段に渡って輪生している
茎葉は輪生し稀に対生又は互生し、6cm程の卵状楕円形で鋸歯があり柄はごく短い

花は8~10月 茎頂に円錐形の花序を出し釣鐘型の花を輪生して付ける
花冠は2cm程で、白または淡紫色で先が5裂しやや広がり、花柱が花冠より少し突き出る
萼片は5裂し線形で4mmほど 縁に1~4個の小さな鋸歯がある

太い根茎には薬効があり、日干ししたものを煎じて飲むと咳や痰に効く
春の若い芽は「ととき」と言って山菜として親しまれている
若い葉は茹でておしたし和え物に、スープで煮てゼリーで固めても良い
根はきんぴら、花はサラダの飾りや、さっと茹でて汁の実も良い

ヤハズソウ

2019-10-10 | 樹木 草花


ヤハズソウの名は、小葉の先を引っ張ると矢筈のような形で千切れることによる
小さな小さな花が咲いていた

マメ科ヤハズソウ属の道端に普通に生える多年草
ヤハズソウ属は東アジアにヤハズソウとマルバヤハズソウの2種があるだけ

茎には下向きの毛がありよく分枝して15~40㎝になる
葉は3小葉からなり、小葉は1cm程の長楕円形で、斜めの側脈が目立つ
花は8~10月 葉腋に5mm程の大きさで淡紅紫色の蝶形花が咲く
果実は細毛の有る卵形の豆果 熟しても裂けず中に種子が1個入っている

シロバナツリフネソウ

2019-10-09 | 樹木 草花


普通の花色の紅紫色に交じって、白色のシロバナツリフネソウに初めて出会った
シロバナツリフネソウは自分の勝手な命名
ツリフネソウの名前は、細い花柄の先につり下がって咲く花の姿を、釣舟(吊るして使う生け花の中で舟形をしたもの)に見立てたもの

ツリフネソウはツリフネソウ科のやや湿ったところに多い多年草
茎はやや赤みを帯び節が膨らみ無毛で80cm程になる
葉は5cm程の楕円形で細かい鋸歯があり、下部では倒卵形

花は9~10月 花序は葉腋から斜上し3cm程の紅紫色の花を付ける
花弁3個萼片3個からなり、萼片も紅紫色で花弁のように見え、下の1個は大きく袋状になり先端は距となりクルリと巻く
この距の部分に蜜が溜まっている
果実は肉質の蒴果 熟すと少しの刺激で果皮が5片に弾けてクルクルと巻き種子を弾き飛ばす

ダイコンソウの実

2019-10-08 | 樹木 草花


今日は24節気の寒露
朝夕の冷え込みが増して、草花に冷たい露が宿る頃
秋の深まりを感じ、菊の花が咲き、冬の渡り鳥がやって来て、木々は紅葉の準備、五穀は収穫の時期になる

ダイコンソウは根生葉が大根の葉に似ていることによる名前

バラ科の山野に生える多年草
茎は高さ50cm程になる
根生葉は羽状複葉で15cm程 頂小葉が特に大きく卵状円形で3裂し、側小葉は楕円形で大小不ぞろい

花は6~8月に咲く、2cm程の黄色の5弁花で、雄しべ雌しべは多数ある
花柱が変わっており、関節があり、ここで捩じれている
花の後 花柱は伸び関節から上は脱落し、先がかぎ型に曲がったそう果になる
このそう果の集団が集合果で球形をしている

10月~翌年5月頃 根生葉を採って茹でて各種和え物、炒め物にすると美味しく食べられる
開花期に全草を取り日干しにしたものを煎じて飲むと、利尿効果がある

ウリクサ

2019-10-07 | 樹木 草花


ウリクサ(瓜草)の名は、果実の形がマクワウリに似ていることによる
大きさがあまりにも違うのでイメージが湧かない・・

ゴマノハグサ科の畑や空き地 庭などにごく普通に生える小さな一年草
茎は4稜があり、よく分枝して地面に広がる
葉は1cm程で対生し、卵型で荒い鋸歯がある

8~10月、上部の葉腋に淡紫色の花を1個づつ付ける
花冠は唇形で約8mm
雄しべは4個で、2個は下唇側に付き基部に棒状の突起がある
萼は浅く5裂し、縦に5個の高い稜がある
蒴果は楕円形で萼にすっぽり包まれている

クコの花

2019-10-06 | 樹木 草花


クコは漢名の枸杞を音読みにしたもの

ナス科の日当たりの良い原野 土手 林縁などに多い、落葉低木 2m程になる
枝には稜があり、枝先や葉腋に棘がある 棘の基部に小さな冬芽が付く
葉は互生で柔らかく 短枝の先に束生状に付くことが多い
葉身は3cm程の楕円形

花は7~11月
葉腋に淡紫色の花が1~3個付く
花冠は1cm程の漏斗状で上部は5裂する
果実は液果で1cm程の楕円形 晩夏から初冬にかけて赤く熟す

4~6月頃の若葉は、茹でて各種和え物、おしたし 汁の実 バター炒め 枸杞飯に美味しい
果実は焼酎に浸けて枸杞酒が良い
葉を日干しして煎じて飲むと、血圧異常 動脈硬化の予防に効果がある
根皮は咳や痰に効き 枸杞酒は不眠症 糖尿病 強壮に効果がある

ミドリスギタケ

2019-10-01 | キノコ
 

夏から秋にかけて、マツやスギなどの針葉樹の倒木や切り株上に発生する

幼時丸山型から開いて平となるが、縁は永く内巻
色は暗褐色から赤紫色で緑色のシミが現れる
ヒダは幅広く密で、柄に直生する 色は鮮黄色から橙褐色になる

柄は中心性で上下同径で中実
上部に黄色い膜状のツバがあるが、堆積した胞子で上面は橙褐色になる
味は苦く幻覚など神経系の中毒を起こす