「私的な財津和夫論」の第7回は、「シネマ」です。
7 シネマ(cinema)
(1)財津和夫さんは新年のラジオ番組で、今年は何も考えずに自分らしく1年を過ごすと
話していた。新年のホームページ年賀あいさつでは「2011年は挑戦者として、今までや
ったことない新たな事に取り組んでいく」と書いている。
自分らしく新たな事への挑戦というと、まず思い浮かぶのは「映画製作」だ。財津和夫さ
んは同世代がそうであったように、小さい頃は映画全盛の時代に育った。映画に深い関心
と興味を持ち続け、自らの楽曲(I am the editor , I must be crazyほか)にも象徴的に印象
深く映画シーンを取り入れている。
90年の本格的なソロアルバム「I must be crazy(狂おしいほど熱望する)」とは、音楽と
映画に対する財津さんの熱い「想い」だ。同アルバム曲の「12才」で映画に対する自伝的
熱望を伝えている。
(2)過去には、財津さんは映画製作への強い想いを語ってすでに脚本も書き始めていると
話していたことがある。
財津さんは07年7月にテレビ局の企画で、イタリア映画フェリーニ監督、脚本作品の名作
「道」を訪ねて、フェリーニゆかりのイタリア半島を旅したことがある。イタリア映画は、「鉄道
員」、「ひまわり」ほかと深い重いテーマをすぐれた時代性、社会性、映像美、表現力で映画
化する独自の映画哲学、映画文化を持っている。
また「黄金の七人」のようにロマンティックでエンターテイメントあふれる映画も幅広くつくり
だしてきた。
財津さんが本格的な社会性に富む起承転結のシナリオ(scenario)映画をつくるとすれば、
イタリア映画史の流れを汲むものになるのではないか。
またかっては、映画をつくるならまず「コメディ(comedy)」ものもいいと話していたから、イ
ギリス、フランス、米国コメディ映画の明るく馬鹿馬鹿しいほどに破天荒なコメディものになる
のかもしれない。
(3)財津さんの映画好きはかなりのものです。コンサートで地方に行くと決まってといいほど
時間があれば地元の映画シアターに足を運んでいます。自宅ではDVDで映画三昧、都心の
映画シアターにも話題の映画を観に出かけると聞いています。
映画の論評もポイントの突いた鋭い分析で、話題の映画でも自分の感じた想いを遠慮なく
ストレートに表現して、映画への熱い想いが伝わってくる。
(4)映画製作となると準備、製作、編集と長期にわたる時間の拘束もあり、それに相応した
多額の資金も必要となる。製作規模、スポンサー探しやアクターの人選(スケジュール調整
も合わせて)、自らの音楽活動との調整と難題も多い。
映画に対する深い高いレベルでの願望もあり、「いつか」は映画製作にかかわることは間
違いないと思われるが、それがいつになるのか、今年初頭の「自分らしく、新たな事への挑
戦」のひとつのカテゴリー(kategorie)であることは間違いない。
財津和夫さんのフロンティアな生き方に新しい期待感もある1年だ。
(5)映画産業は、エンターテイメントの多様性、コンピュータ社会の中で世界的に衰退傾向
だ。米国映画(ハリウッド)は3D(dimension)化で新たな境地を開いているが、映画製作に
もコンピュータ化が進み製作拠点もオーストラリアにスライドして新たな展開も見せ始めてい
る。
しかし、テーマの重さ、時代性、社会性、表現力でかってのような輝きのある映画哲学、
文化をつくりだせずに、不況による資金難が影を落としている。
(6)資金難の映画産業では、突破力(break over)、原動力(motive power)に「脚本」の時
代性、社会性、創造性の高い精度が求められる。財津和夫さんには小さい頃からの持ち続
けた映画への想い、熱望を、自ら時代と音楽をきり拓いてきたフロンティアなその生き方を通
して、映画製作(監督、音楽、脚本)に結びつけてもらいたいと思っている。
(7)メインの音楽活動では、ミュージカル製作、音楽ライフワークの執筆活動も期待したいも
のだ。 〔転載禁止です〕
7 シネマ(cinema)
(1)財津和夫さんは新年のラジオ番組で、今年は何も考えずに自分らしく1年を過ごすと
話していた。新年のホームページ年賀あいさつでは「2011年は挑戦者として、今までや
ったことない新たな事に取り組んでいく」と書いている。
自分らしく新たな事への挑戦というと、まず思い浮かぶのは「映画製作」だ。財津和夫さ
んは同世代がそうであったように、小さい頃は映画全盛の時代に育った。映画に深い関心
と興味を持ち続け、自らの楽曲(I am the editor , I must be crazyほか)にも象徴的に印象
深く映画シーンを取り入れている。
90年の本格的なソロアルバム「I must be crazy(狂おしいほど熱望する)」とは、音楽と
映画に対する財津さんの熱い「想い」だ。同アルバム曲の「12才」で映画に対する自伝的
熱望を伝えている。
(2)過去には、財津さんは映画製作への強い想いを語ってすでに脚本も書き始めていると
話していたことがある。
財津さんは07年7月にテレビ局の企画で、イタリア映画フェリーニ監督、脚本作品の名作
「道」を訪ねて、フェリーニゆかりのイタリア半島を旅したことがある。イタリア映画は、「鉄道
員」、「ひまわり」ほかと深い重いテーマをすぐれた時代性、社会性、映像美、表現力で映画
化する独自の映画哲学、映画文化を持っている。
また「黄金の七人」のようにロマンティックでエンターテイメントあふれる映画も幅広くつくり
だしてきた。
財津さんが本格的な社会性に富む起承転結のシナリオ(scenario)映画をつくるとすれば、
イタリア映画史の流れを汲むものになるのではないか。
またかっては、映画をつくるならまず「コメディ(comedy)」ものもいいと話していたから、イ
ギリス、フランス、米国コメディ映画の明るく馬鹿馬鹿しいほどに破天荒なコメディものになる
のかもしれない。
(3)財津さんの映画好きはかなりのものです。コンサートで地方に行くと決まってといいほど
時間があれば地元の映画シアターに足を運んでいます。自宅ではDVDで映画三昧、都心の
映画シアターにも話題の映画を観に出かけると聞いています。
映画の論評もポイントの突いた鋭い分析で、話題の映画でも自分の感じた想いを遠慮なく
ストレートに表現して、映画への熱い想いが伝わってくる。
(4)映画製作となると準備、製作、編集と長期にわたる時間の拘束もあり、それに相応した
多額の資金も必要となる。製作規模、スポンサー探しやアクターの人選(スケジュール調整
も合わせて)、自らの音楽活動との調整と難題も多い。
映画に対する深い高いレベルでの願望もあり、「いつか」は映画製作にかかわることは間
違いないと思われるが、それがいつになるのか、今年初頭の「自分らしく、新たな事への挑
戦」のひとつのカテゴリー(kategorie)であることは間違いない。
財津和夫さんのフロンティアな生き方に新しい期待感もある1年だ。
(5)映画産業は、エンターテイメントの多様性、コンピュータ社会の中で世界的に衰退傾向
だ。米国映画(ハリウッド)は3D(dimension)化で新たな境地を開いているが、映画製作に
もコンピュータ化が進み製作拠点もオーストラリアにスライドして新たな展開も見せ始めてい
る。
しかし、テーマの重さ、時代性、社会性、表現力でかってのような輝きのある映画哲学、
文化をつくりだせずに、不況による資金難が影を落としている。
(6)資金難の映画産業では、突破力(break over)、原動力(motive power)に「脚本」の時
代性、社会性、創造性の高い精度が求められる。財津和夫さんには小さい頃からの持ち続
けた映画への想い、熱望を、自ら時代と音楽をきり拓いてきたフロンティアなその生き方を通
して、映画製作(監督、音楽、脚本)に結びつけてもらいたいと思っている。
(7)メインの音楽活動では、ミュージカル製作、音楽ライフワークの執筆活動も期待したいも
のだ。 〔転載禁止です〕