いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

政治の寒い季節。 season of bleak politics

2011-01-24 19:32:18 | 日記
 (1)政治の季節がやってきた。24日通常国会が召集され、累積財政赤字の11年度予算
案、関連法案他の審議が始まった。衆参ねじれ国会、財源問題の税制改革(消費税増税)と
社会保障制度の見直し見解で、解散総選挙、政界再編も視野に入れた政変がらみの国会だ。

 愛知県、名古屋市では県知事選挙、市長選挙に市議会リコール投票の2月4日のトリプル
投票に向けて市民の関心(90%)も高く、減税、議員定数・報酬削減、議会対策と地方自治
からの政治改革が動き出す。

 (2)政治家の言葉が軽くなって、政治と国民生活の「かい離」が意識の中でも進行していて、
デフレ、円高不況の中でも政治への期待、危機感は乏しく、国民は「自助努力」で、言うなら
勝手に経済効率を求めて工夫、開発、抵抗を強めている。
 国、国民に強いリーダーシップ不在で、危機回復に方向性もなく一体性も共有性もなくて、
これが政治、経済、社会の混乱を押し進めているのが現状だ。
 政治の寒い季節(season of bleak politics)だ。

 (3)昨年来の民主党元幹事長の「政治とカネ」説明責任で、首相、幹事長は通常国会前で
の同氏の政倫審出席を再三強く求めて、採決選択、離党勧告まで視野に入れた強硬発言
が、結局通常国会前には実現せずにこのまま同氏の強制起訴となれば政倫審での説明責
任は不透明のままだ。

 通常国会前までの政倫審出席説明が最低条件のような首相、幹事長の堅い意思発言が、
同氏からは問題にもされずに簡単に撤回されて、幹事長も切羽詰まっての腰砕けで通常国会
前での決着はあきらめざるを得なかった。
 政治政権の中枢に居る者の堅い意思発言への無責任対応、軽さは国家社会のパラダイム
(paradigm)に大きく逆行し、不利益となっているのは間違いない。

 (4)だから、通常国会を迎えた野党の自民党が直近の政党支持率で民主党を上回る(20%
前半台)現状で対決姿勢を強めて、党首が「今国会で民主党政権を解散に追い込んで、政権
を奪取する」と意気込んでも、どれほどまでに真実味を持って国民に受け入れられているのか
不透明だ。
 一票の格差是正(議員定数削減)、不況脱却では、ねじれ国会での野党の政治責任、政治
姿勢も問われかねずに、対決一辺倒も国民不信を招きかねずに自民党も一体とはいかない。
 威勢はいいが、民主党の党内権力闘争の余波のおかげで、かっての既得権政治、密室政
治からの脱却、ニュー自民党の政治理念を打ち出せてはいない。

 (5)では、どうすれば政治の信頼は回復するのか。今、地方政治は減税、議員定数、報酬削
減、都構想と革新的な政治理念、提言、実施が国政に先んじて続いており、市民の地方自治
(local self-government)への関心も高い。
 政府もようやく直接住民に意思決定を委ねる住民投票への基準を緩和して、住民の直接政
治参画を促進する。
 地方自治からの市民の直接政治参画の動きが加速すれば、政治はダイナミックに動くだろう。

 (6)閉そく感打開には、今年は国民、市民が今まで以上に政治、経済に一層多様に多角的に
直接参画する年にしなければならない。

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