いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

「コマ」はひとつ動けば。 spin a top

2011-01-12 19:57:19 | 日記
 (1)国が継続的にやらなければ、民間(人)が善意でやっても切りがない。昨年末に群馬
県児童相談所に届けられた「タイガーマスク(伊達直人)」からのランドセル送呈が、年が
明けて2週間の内に全国にわたって現金、食料品も含めてすでに300件を超える社会現
象になってきた。

 長期のデフレ円高不況に政治の閉そく状態を打開するためには、今年は国民、消費者
の政治、経済への今までにない「直接参加」が求められる1年にする必要があると主張
してきたが、冒頭の社会現象はそのひとつのソリューション(solution)と言える。

 (2)昨年末の「タイガーマスク」なる人物が、どんな想いで「この今の」社会を思い、「直接
参加」を思いつき行動に出たのか興味はあるが、「コマ」はひとつ動かせば(spin a top)モ
チーブパワ(motive power)として波及して、波紋、輪は広がる意思と善意とあるいは興味
とは、この国民、社会にもあるということを実証(actual proof)してみせた。
 最近の救済ボランティア活動の波紋とよく似た社会現象だ。

 (3)あるいは、冒頭の人物が「タイガーマスク」から連想されているように、高年令化社会
の中心を担う世代だとすれば、これからの社会とのかかわり方で経済成長時代を支え、
駆け抜けてきた能力と体力と気力と意欲を国ばかりに頼らない、あたらしい国民の社会へ
の「直接参加」型のモデルだ。

 なにしろ20年には総人口の40%が65才以上で占める世代グループだ。社会構成上、
少子化時代の若年層への社会資本キャパシティ(capacity)の危機感ばかりが強調され
ているが、高年令化世代グループのあたらしい社会直接参加のスタイルの波紋がパラダ
イム(paradigm)となれば、これはまったく違う未来観、未来型社会も生まれてこようという
ものだ。

 (4)そこで国が継続的にやらなければ、民間(人)が善意でやっても切りがない、というこ
とになる。この現象に国、経済界が考え、反映し、この民間人の社会への直接参加を意
義づけていくのかだ。今度は国、経済界からのメッセージが待たれる。

 すでに米国社会では、資産家のボランティア善意活動への投資は、世界的富豪からの
呼びかけから組織化されて積極的で社会に定着している。
 米国社会は、少しは改善したとはいえ未だに失業率は9%後半で、国内経済の回復は
遅いままだ。そういう国内事情の中でも、それだからと言うべきか、社会への直接参加に
よる社会貢献の意欲、ボランティア投資への呼びかけが話題を集めている。

 (5)冒頭の日本での社会参加スタイルは、米国型善意モデルでもある。「コマ」はひとつ
動けば、モチーブパワーとして波紋を広げる「社会環境(ヒト・モノ・カネ)」が日本社会には
存在することがわかる今回の社会現象だ。
 次は、国、経済界が動く番だ。

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