いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

考える1年。 thinking all the year round

2011-01-07 19:26:40 | 日記
 (1)正月気分もすっかり抜けて、いつもの日常が戻ってきた。正月三が日は、こちらは穏
やかな気候に恵まれて鉄道利用も前年比較(昨年正月降雪)各社8%前後も増加した。
波及は長期低落傾向が続くデパート正月商戦にもあらわれて、全社4~5%までの売上
増加につながった。

 年が変わると、市場にはご祝儀相場が反映するのが通例でまして今年は卯(うさぎ)年で
株価が上昇する1年と言われている。縁起ものかと思いきや、戦後統計で5回の内ナント4
回はその通りとなったから不思議な力はあなどれない。市場の景気動向でも、今年後半に
かけては円安に向かい株価上昇の株高予想が多い。

 長期のデフレ円高不況で国民、企業にも不況慣れ、対応策も工夫が凝らされて今年あた
りは景気も底を打って上昇に転ずる気配だ。そのためには、雇用促進、生活重視の予算成
立を前提とした「政治の安定」が不可欠だ。

 (2)1年余りの民主党政権が政権交代時の国民の圧倒的支持を受けた政治理念、マニフェ
ストを、ほとんど後退させて期待に応えてこなかった。
 民主党の「政治理念・信条」が変化したのか、推進する政府、内閣の指導者(首相)の資
質の問題なのか、見極める必要がある。現在の政治情勢を見れば、あきらかに「後者」のリ
ーダーシップ不足の問題だ。

 この3月にかけて政界再編、国会解散、首相交代を視野に入れた激変の政治も考えられ
る。首相は年頭あいさつで、国会解散はないと断言しているので、それなら政治安定には
「首相交代」しかないことになる。

 (3)政策方針、方向性が定まらない民主党は、11年度活動方針案でようやく「政治とカネ」
決着に向けて企業献金の禁止を織り込んだ。今度こそは政治資金の透明性に向けて、不
退転で臨まなければ国民から見放されることになる。
 企業献金の禁止も、今までも反対、見直し論議が党内で続いていて方針が定まらなかっ
た、決めるに決めれない党体質(リーダーシップ不足、不統一)の経緯もある。

 先進国の中では破格の赤字財政、財源問題、普天間基地移設先問題、政治とカネ、自由
貿易協定(TPP)と政治の重要課題をことごとく先送りしての、今後の国民に対するその不利
益にどう政治責任を果たすのか不思議な気持ちだ。

 民主党政権の政治理念、信条というより、リーダーシップ不在による政府、内閣、党の政治
能力の問題だ。内閣、党の刷新が求められる。

 (4)国際政治は、中間選挙で大敗した米国民主党のオバマ大統領がその後、共和党との柔
軟な連携政治姿勢で重要法案を次々に成立させて支持率も7か月ぶりに50%に回復した。
 米国経済は依然として失業率が10%前後と厳しい中、支持率回復で日本への圧力対応も
厳しさを増すことが予想される。

 国内政治に窮々とばかりして「外交下手」では、経済成長が高いアジアでひとり蚊帳の外と
なりかねない日本だ。
 日本を取り巻く厳しさを増す国際経済、政治状況を、すべての国民、政治家が「国益」として
どうあるべきか真剣に考える1年(thinking all the year round)だ。
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする