いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

パウダーの大雪。 k. zaitsu concert 2011

2011-01-17 19:36:23 | 日記
 「サボテン」と「書」の街、そして、窓にふりそそぐこの雪のように「大雪」の春日井市
に来ています。この地域ではめずらしいパウダー(powder)の雪が降り続いて、すでに
数十センチも辺り一面に積もって大変な雪景色です。
 2011年の財津和夫さんのライヴ&トークコンサートの新年最初のステージが春日井
市民会館で開催されます。

 午後5時すぎにダークグレーシャーツの財津さんがステージに登場して、スローバラー
ドにアレンジしたビートルズの「抱きしめたい」でオープニングです。英語の発音も見事で
財津さんでしか歌えない説得力のあるスローバラードです。
 2011年の財津和夫さんは、シャープ(すっきりとした)でちょっと若返った感じでステー
ジに登場してきました。

 「今日は、こんなに雪が降るとは思いませんでした。確かに雪が降るという予報でした
が。今年最初のステージはサボテンの街、春日井市からのコンサートです。」
 ホールは天井も高くてサウンドもクリアーに伝わってくる音響効果のホールですが、な
ぜか暖房効果がなくて底冷えのする空気感がサウンドを少し荒く(ザラザラ感)していま
す。財津さんも、途中客席に向かって「寒くないですか、身体を思いっきり動かしてかまい
ませんよ。」と話かけるほどです。

 財津さん、座ります年ですからと言って、「ステージに立つものにとっては、年のこととか
今日はかぜひいてちょっと声が出ないとか弁解がましいこと言うとよくないらしいんですね。
絶えずカリスマ性のあるひとは大変です。でもこんなキャラあってもいいんじゃないですか。
どこから見てもボクは普通のおやじですから。」

 財津さんが子どもの頃の家族写真のスナップをステージスクリーンに映し出して、当時
の父親を見ながら「私もすでにあの時の父親の年令を超えました。」にホールからは「エー
ッ、若い」の声です。
 
 「my dear」。「子どもって、ちっちゃい頃は可愛いですね。私にも二人子どもがいます。
まだ娘が3才で息子が6才の頃、後部座席に乗せて運転していましたら、娘が何かなまい
きなこと言ったらしくて、息子が、そんなこと言っちゃだめだ、悪い言葉だぞ、ちゃんと謝れっ
て言うと、娘が、ごめんと言ったんです。そしたら息子が、ごめんじゃないだろう、ちゃんと謝
れ、ごめん下さいだ。丁寧に言ったつもりなんでしょうけどね。」
 ちょうど1列目真ん中にいた女の子どもを見つけて、年令、名前を聞いて、歩み寄って握手
までしてみせました。

 「ストーブ」。ちょっとスローテンポにして、よく通る透明感のある声でじっくり聞かせました。
 「青春時代、社会人になりたくないと思っていました。今思うと若いんですね。振り返ると
戻りたいと思います。だって、純粋だったでしょう。恋に対しても本当に純粋でした。相手を
キズつけちゃいけないと思っていたでしょう。今は随分とズウズウしくなりましたけど、当時
は、人って深くキズつけたようでも、そうでもないんだと知った頃でしょうか。とくに女性は復
活が早いんでしょうかね。」

 「naked heart」から「この世の端でも」、「wake up」、「愛はちっとも難しくない」と10分間
の休憩のあとの第2ステージは、バンドサウンドを財津さんが力強く、クリアーに時には激し
く感情を込めて歌い継ぎます。
 パウダーの雪の降り積もる街での、「ストーブ」、「急行の停まる街」、「ふたつめのクリス
マス」、「サボテンの花」と、雪の冬の景色をインスパイア(inspire)した財津サウンド、言葉
(lyrics)が映像となって脳内スクリーンによみがえる財津音楽の特徴である絶好のすばら
しいシチュエーション、新年のコンサートとなった。

 新年からコンディションの節制が十分に読みとれるミュージシャン財津和夫さんのコンサー
トは、三度四度の「かすがい」のシュプレヒコール(sprechchor)のあと、アンコールの「虹と
スニーカーの頃」、「夢中さ君に」で今年3月のチューリップにつなげる気概も見せるシャープ
で若いミュージシャン財津和夫さんがいました。
 午後7時20分すぎコンサートは終演して、外はまだパウダーの雪が降り続いています。

 ミュージシャン 財津和夫(V G Pf) 山内和義(B Pf ft) 小泉信彦(Pf) 尾上サトシ(G)
           田中トオル(Ds)

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