いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

責任と向き合う消費税と強制起訴。 political duty

2011-02-01 19:34:01 | 日記
 (1)09年度国民経済統計で、国民の保有するすべての実質正味資産(土地、預金ほか)
が2年連続で減少し、これに占める国、地方(一般政府)の債務(借金)が49兆円と過去
最大を記録した。
 国債発行(借金)が拡大し、道路、土地の社会資本を含む固定資産が減少した結果だ。

 国債発行が続く国家予算編成で、900兆円を超える拡大を続ける累積財政赤字を抱える
国家財政の中、確実に相乗的に国民保有資産(土地、預金ほか)も債務超過を拡大してい
る。
 国債の95%は国内需要でまかなっているが、原資となる国民保有資産に一層の翳(かげ)
りが広がれば国債(借金)は海外に依存する影響も出て、国家財政の不安定要因となるだろ
う。

 EU(欧州連合)諸国に拡大する財政破たんとアラブ、アフリカ諸国に拡大する政情不安で、
世界経済情勢は不安定要因を抱える。
 日本国債は、米国格付け会社の発表で1ランク格下げられてマーケットは即座に相乗的な
国債売り反応も見られて、わずかでも回復基調にある日本経済もこの先不透明感が増してき
そうだ。

 (2)外国に比較して低い消費税(consumption tax)を含む税制度の見直しは、政治課題とし
て避けられない日本、取り巻く世界経済情勢だ。
 少子高年令化社会を迎えて、継続的で持続性のある社会保障の実現のためには、消費税
「15%」は必要との試算もある。
 EU中心に高い消費税率は、高い福祉、社会保障に的確に反映されてそれなりの国民投資
に応えている。

 ①消費税増税に当っては、前提として公平で公正で透明性のある徴収、負担、社会貢献の
システムが整備されることが必要だ。収入格差を是正調整する課税システム、投資としての
実質公平で公正なよくわかる社会保障制度の確立だ。

 ②さらに、国民投資に負担増をかけるなら、まず国会議員の思い切った定数、報酬削減で
政治姿勢、良心、パラダイム(paradigm)を示すべきだ。あわせて判例から一票の格差是正
が急務にもかかわらず、これらの問題が政治課題として超党派で具体的に議論されないのは
どうしたことか。
 国民の投資、負担増の議論は、その国政の姿勢を見てからだ。

 (3)かねてから1月中に強制起訴(coercion indictment)と言われていた民主党元幹事長
(メディアは古い元代表を使う)がようやく31日になって政治資金規正法虚偽記載で強制起訴
となった。検察が容疑不十分で不起訴処分としたものを裁判で争うことになる。
 事実は裁判で審議されることを理由に元幹事長は「やましいことは何一つない」と無罪を主
張して、議員としての活動は継続するという。

 問題にすべきは、被告としての法廷闘争で明らかにすること以上に、政治資金管理団体の
「責任者」として数億円に及ぶ巨額の政治資金が土地購入に当てられて、報告書に虚偽記載
された事実について「関知していない」、「関知しない」不作為の国会議員としての国民に対す
る「政治責任(political duty)」だ。
 仮に法廷で無罪になっても、この「政治責任」は変わらない。

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