(1)「12年注目の世界の経営者12人」(米紙ウォールストリート・ジャーナル)のひとりにトヨタ自動車社長が選ばれた。
トヨタは先端的技術で省エネ、環境適応型のハイブリッド車(hybrid car)を開発し、世界の自動車産業をリードしてきた。ところが一昨年米国内で製造販売のハイブリッド車がハイブリッド・システムの不具合によると言われた事故を相次いで引き起こし、この「公表」が遅れたことにより米国政府から制裁処分を受けた。
膨大な部品の組み合わせによる自動車にはリコールは付き物だが、安全優先から速やかな情報開示とリコール対応は鉄則だ。当初、トヨタはハイブリッド・システムに問題はないと主張したが、その後欧州地域からも同様の事故報告があり、事故の中には運転操作上の問題も指摘され出したが、トヨタは「問題」の早期決着をはかるため昨年前半まで巨額の制裁金、賠償に応じて、事故リコールに追われた。
(2)このため米国、欧州市場でのトヨタ車の販売は落ち込み、性能向上の韓国車の追い上げ、タイ洪水被害の影響、急激な円高差損、国内の車離れも手伝って、トヨタの昨年1年間は日本社会の危機的状況をそのままスライド(slide)した大幅な業績不振となった。
さすがのトヨタも黙っていても300億円が自然目減りする急激な円高対策として、一部車種の製造販売のすべてを海外生産拠点でまかなう対応をとったが、いち早く国内雇用不安に立ち向かう国内での自動車製造重視主義を表明して、大震災後の東北にも生産拠点を置くことを決定した。トヨタ社長のこの決意が「12年注目の世界の経営者」として今後の活動に関心の高まる影響評価となった。
(3)トヨタ社長は、自身がレーシングドライバー(資格)でもあり、先端的技術開発のハイブリッド車を代表とするユーティリティ・カー(utility car)と並行して、「夢」のあるコンセプト・カー(concept car)づくりにも積極的で、スポーツタイプやインターネットと融合したボディの色を自在に変えることができる未来コンセプト・カーもモーターショーに提供した。
トヨタの創業家出身の社長ではあるが異色のレーシングドライバー、日本経済の潜在力推進のモチーブパワー(motive power)基幹企業としての発想力、発信力、展開力、実行力があり、狭い了見、固定概念の「創業家」の枠をはるかに超えた視野の広い確かな資質の経営リーダーだ。
(4)トヨタのハイブリッド・システムは、昨年末になってトヨタとBMWが「トヨタ・ハイブリッド技術」と「BMWエンジン」の相互の得意分野を提携するという形で国際的に「信頼」回復を証明した。
米国、欧州の経済危機は回復のきざしもなく、モロに円高ドル・ユーロ安の影響を受けて日本経済も厳しい環境のまま年を越した。
日本経済をけん引するトヨタが「国内生産」にこだわり、業績不振の1年からも夢のコンセプトを繋(つな)いで年末にはハイブリッド技術の信頼を回復した「前を向く」トヨタスタイル、トヨタの逆襲(a counterattack of Toyota)が2012年の日本に勇気を与える、トヨタ社長の「世界が注目する経営者」選出だった。
トヨタは先端的技術で省エネ、環境適応型のハイブリッド車(hybrid car)を開発し、世界の自動車産業をリードしてきた。ところが一昨年米国内で製造販売のハイブリッド車がハイブリッド・システムの不具合によると言われた事故を相次いで引き起こし、この「公表」が遅れたことにより米国政府から制裁処分を受けた。
膨大な部品の組み合わせによる自動車にはリコールは付き物だが、安全優先から速やかな情報開示とリコール対応は鉄則だ。当初、トヨタはハイブリッド・システムに問題はないと主張したが、その後欧州地域からも同様の事故報告があり、事故の中には運転操作上の問題も指摘され出したが、トヨタは「問題」の早期決着をはかるため昨年前半まで巨額の制裁金、賠償に応じて、事故リコールに追われた。
(2)このため米国、欧州市場でのトヨタ車の販売は落ち込み、性能向上の韓国車の追い上げ、タイ洪水被害の影響、急激な円高差損、国内の車離れも手伝って、トヨタの昨年1年間は日本社会の危機的状況をそのままスライド(slide)した大幅な業績不振となった。
さすがのトヨタも黙っていても300億円が自然目減りする急激な円高対策として、一部車種の製造販売のすべてを海外生産拠点でまかなう対応をとったが、いち早く国内雇用不安に立ち向かう国内での自動車製造重視主義を表明して、大震災後の東北にも生産拠点を置くことを決定した。トヨタ社長のこの決意が「12年注目の世界の経営者」として今後の活動に関心の高まる影響評価となった。
(3)トヨタ社長は、自身がレーシングドライバー(資格)でもあり、先端的技術開発のハイブリッド車を代表とするユーティリティ・カー(utility car)と並行して、「夢」のあるコンセプト・カー(concept car)づくりにも積極的で、スポーツタイプやインターネットと融合したボディの色を自在に変えることができる未来コンセプト・カーもモーターショーに提供した。
トヨタの創業家出身の社長ではあるが異色のレーシングドライバー、日本経済の潜在力推進のモチーブパワー(motive power)基幹企業としての発想力、発信力、展開力、実行力があり、狭い了見、固定概念の「創業家」の枠をはるかに超えた視野の広い確かな資質の経営リーダーだ。
(4)トヨタのハイブリッド・システムは、昨年末になってトヨタとBMWが「トヨタ・ハイブリッド技術」と「BMWエンジン」の相互の得意分野を提携するという形で国際的に「信頼」回復を証明した。
米国、欧州の経済危機は回復のきざしもなく、モロに円高ドル・ユーロ安の影響を受けて日本経済も厳しい環境のまま年を越した。
日本経済をけん引するトヨタが「国内生産」にこだわり、業績不振の1年からも夢のコンセプトを繋(つな)いで年末にはハイブリッド技術の信頼を回復した「前を向く」トヨタスタイル、トヨタの逆襲(a counterattack of Toyota)が2012年の日本に勇気を与える、トヨタ社長の「世界が注目する経営者」選出だった。