いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

キャット・ボンドー逆転の発想。 cat bond

2012-01-07 19:39:54 | 日記
 (1)「逆転の発想」と言う言葉が流行った時代があった。たとえば、保険と言うのは危険保障目的で自分の身に何か不幸、被害、危険が降ってわいた時のために損害保障の備えとして日頃から保障物件に投資して、無事何事もなければ投資した金額は戻ってこないがそれはそれで安心、安全対価として納得して、できる、何事も起きなかったことが「すべて良い」で自己満足する制度だ。
 しかし、万が一に不幸、被害に遭遇すればたちまち投資した金額の何千倍にもなって損害額が保障される自己保全の制度だ。

 ところが、バミューダ島にある保険会社が購入した「自然災害」のための証券(bond)は、他の金融商品より高い利率配当で何事もなければ投資者は他よりも高い配当利益を受取れる訳だが、この証券のもうひとつの「顔」が、万が一にも一旦大災害が発生した時は投資者の「元本」もろとも全額を証券発行会社が一切取り上げる(没収)と言うまさに通常の保険の概念の「逆転の発想」の証券で、購入した当の保険会社は昨年の大震災発生で元本もろとも大損失を受け、何んとこの証券(キャット・ボンド)を発行販売していたJA共済連が230億円の利益を得たと言う話だ。(報道)

 保険も一種の「賭け」の要素はあるが、このドイツで始まったキャット・ボンド(大災害債 cat bond)は「ギャンブル性(gamble style)」そのもののわれわれの通常の概念、理念、常識からはまさに「逆転の発想」の証券だ。
 このキャット・ボンドが今、リスク・ファイナンス(risk finance)として注目を集めていると言うからちょっとおもしろ、おかしな現実話だ。

 (2)そう言えば、大晦日も押し迫っての新年間近に17年もの長年逃亡し特別手配のオウム事件容疑者が「念の入った丁寧な」幾度もの警察への出頭の申し出にも、いくつもの関係窓口で相手にされずに結局逮捕はされた警察署の窓口でも、最初は担当者に「ウッソー」と相手にされずに同容疑者が「ほら、背が高いでしょう」とか言ってようやく身柄を確保されたと言われている。(報道)

 大晦日も押し迫ってと日本人には特別のシチュエーションに警察組織、窓口業務の「ゆるみ」能力低下も決定的にあっての、17年逃亡中の容疑者が「こんな押し迫った時」に出頭する訳などないと言う、容疑者サイドからすればまさに「逆転の発想」そのものだった。

 保険と違って国民の生命、財産、安心、安全の投資(税)先の警察(債券)には「ギャンブル性」など期待することなど毛頭もなくて年末特別警戒体制でもあった訳だから、基本からの職務再教育が必要だ。

 何しろこの件に関して警察庁が全国の警察本部に通達したのは、「手配者と名乗り出た者は追い返してはいけない」(報道)と言う内容で、この国民投資はあきらかな不良警察債券だがこちらはそうも言っていられない深刻な職務劣化だ。

 いい大人(警察庁)が子ども(警察本部)に言い聞かせるようなこの通達も、「逆転の発想」なのか。

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