いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

第三極と野合。 the third political power & illicit intercourse

2012-11-14 20:07:20 | 日記
 (1)首相の専権事項の「解散権」行使にばかり注目が集まって、一体何んのための解散権行使が今必要なのか、政治状況について論点が集まらないのは政治が既得権益(議員身分も含めて)保護のためのものであり、国益など眼中にない政治混迷の中にあるからだ。

 この現在の政治混迷を抜け出す方法論として、国民の審判による政界再構築が急務となっている。自らの議員生命の延命を願うグループは、デフレ、円高、雇用不安、震災社会の社会状況の中で政治の「空白」などあってはならないと、これまでの政治行動の自責の念もない決まり文句を並べるがいまさら何を言うのか、それでは今まで「その」ために誠心誠意、政治にまい進してきたのかといえば、国会は彼らが言う「政治空白}の連続であったのだ。
 都合のいい理屈を都合のいい時にだけ振り回すことに説得力はない。

 (2)一方の首相は、野党の自公との政策協議一致のために解散総選挙を「近いうち」と約束し期待を抱かせて、内閣支持率の低迷の中で一時は先送りを示唆していたが、特例公債法案の成立で自公と話が付いたことで年内の「近いうち」に解散総選挙に踏み切る公算がここで大きくなってきた。本日、首相の党首討論での11月16日解散言及により民主党は12月4日公示、同16日投票を決定した。

 政治状況から見れば内閣支持率が10%台に低迷し、与党民主党の支持率も一桁台というものもある中で選挙を実施すれば政権与党の惨敗の可能性は大きいが、自民党も代表が替わっても支持率が20%台と伸び悩んでおり、「近いうち」発言の責任履行、政策の区別化(今でも政策理論で突出しているのは民主党で、問題は優先順位の選択、実行力、実効性)を争点として、さらに国民の支持が流れると見られる政治「第三極勢力(the third political power)」の選挙体制が整わない内の解散総選挙で、与党民主党の被害影響を最小限にとどめようという目算が見える年内解散総選挙だ。

 (3)政治混迷の「受け皿」としての期待感もある政治「第三極」だが、前東京都知事がたちあがれ日本を改編して「太陽の党」を結成した。発表された保守色の強い精神性の概念政策(自主憲法制定・防衛力増強など)には見るべきものがなく、本人が言うように政治「第三極」勢力の「(政策の)大同小異を捨てて大同団結」を目指すという乱暴なものだ。

 「野合(illicit intercourse)だっていい仕事をすりゃいいんだ」(報道)とも言うが、そう簡単にはいかない。政治の理想理念は、幅広い思想、理論、理念があって、その比較集約としての効果的な政策合意、実行が理想論だが、歴史はそうはなっていない。

 (4)革新的なマニフェスト政策を掲げて09年に本格的政権交代を果たした民主党は、元自民党幹事長から旧社会党の議員までも包含(ほうがん)した保守、革新の幅広い政治理論の集合政党であったが、政権発足当初から政権内、与党内の権力主導権争いの「対立」が続いて足の引っ張り合いの権力闘争の末に政治混迷を招いて必然的に「空中分解」した。

 政権獲得、政治の流れのためだけの第三極勢力結集の「野合」では国民の期待を裏切る政策背信行動となるのは、歴史が実証している。
 解散総選挙は今日の首相の11月16日解散発言で時間も限られてきたが、国民の期待の「第三極」勢力結集に応える政策設計、擁立に最善をつくすべきだ。

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