いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

政界再編と共産党。 reorganization of political world and communist party

2013-07-02 19:31:17 | 日記
 (1)直近の世論調査では与党自民党の支持率が40%で群を抜いて高く、野党は民主党の6%を筆頭に軒並みヒト桁前半の支持率で自民党一強「圧党」時代が続く。
 都議選で議席倍増以上獲得して第3党に躍進した共産党もその後の同調査では支持率3%と低迷したままだ。

 共産党は社会主義思想革命、革新性が党是であり、都市部の思想的若者層中心の支持がよりどころの政党であるから、都議選での躍進と全国支持率3%低迷の共存性は不思議な現象ではない。

 (2)都議選は民主党の凋落(ちょうらく)に一時第3極政治勢力の中心として国民の期待も高かった日本維新の会の国政進出政党構想の矛盾(肌の違う太陽の党との打算的合併)と同選挙直前の慰安婦問題に対する橋下共同代表の自説強硬発言への批判集中の相乗効果による、政権党へのアンチテーゼ(anti these)批判票が行き場のないところで共産党に流れた地方選挙の特性があったのは間違いない。

 政党、メディアがこぞって今夏の参院選の前しょう戦と位置付けて煽(あお)って臨んだ都議選ではあったが、そこでの結果が政府の政策に直接影響を与えるわけでもなくまして政権の存亡に影響を及ぼすわけでもなくて、地方選挙のひとつとして国政与党自民党に対するアンチテーゼの「反転」攻勢としての期待を裏切った民主党、日本維新の会への逆進性効果として対極に位置する共産党に票が流れたと見ることができる。

 (3)もちろん都市部政党としての共産党も固定支持層以外の無党派層への日常活動、働きかけ(無作為電話作戦)宣伝(報道)もあったといわれて工夫、努力もしているが、組織的に全国展開する政党エネルギーにはなっておらずに全国的党勢拡大にはつながっていない。

 共産党も米ソ冷戦時代の共産主義、社会主義軍事革命路線の思想的流れを汲んで、社会的アレルギーの中で党勢はわずかの浮き沈みの中で衰退、低迷を続けてきた。
 
 (4)存在意義も危ぶまれる中で近年は政策にもイデオロギー(ideology)偏重から反米国追随主義の革新的現実路線に転化して、その転化がかえって中道寄りとしてコアな支持も失って存在感をなくしている党勢沈滞スパイラル(spiral)の中にある。

 今の日本維新の会の衰退現象と似た構造、自己破滅型がある。都議選の政党、メディアこぞっての今夏の参院選の前しょう戦と煽ったときにも、一地方選挙のことで参院選はまた国民が違った基準で選択することと書いたが、軒並み超低支持率で伸び悩む野党の中で共産党がどれだけ政権アンチテーゼとして支持を回復するのか、見どころではある。

 (5)それが政界再編成(reorganization of political world)の呼び水、起爆になる要素、可能性があるからだ。

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