いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

政治献金は上積み。 pile up the political donation for adhesion

2013-10-24 19:42:28 | 日記
 (1)経団連は政府の経済政策への圧力団体のひとつでもあり、場合によっては互恵関係にもあるが、表舞台の春闘も長引くデフレ(一時の円高株安)不況の中で労使間にもそれぞれの立場だけを考えて利益主張できる経済事情、環境でもなくなって、ラジカル(radical)な関係から双方に経済原則論の暗黙の了解意識も芽生えて、相互理解の良識関係構築で春闘という言葉も強調されなくなって春明けのソフトムードが漂(ただよ)うようになってきた。
 近年はデフレ不況下でまずは企業の存続が前提での労働側からベースアップ要求を自粛する動きが出ていた。

 (2)大企業中心に企業内留保資産の蓄積の高さが政府の賃上げ要請の中で指摘されてもいて、労働側の物分かりの良さが自在な企業経営の自己防衛主義を助長してもいる。
 デフレ不況の産物として経営側と労働側の物分かりの良い個別的良好関係が続いて、比較相乗的に経団連の存在力は後退して今では何をする団体なのかよく分からないし、存在意義も必要なのか明確には分からないようになっている。

 かっては経団連会長は財界総理といわれて国の経済政策、労使交渉にも一定の影響力を持っていたが、09年の民主党政権の誕生でそれまでの長期自民党政権とのゆ着(adhesion)構図から、同政権から意図的に遠ざけられてすっかり存在感をなくしてもいた。

 (3)昨年末の安倍政権の誕生で10兆円規模の大型補正予算(公共事業復活)に大胆な金融緩和策と成長戦略と経済政策中心の政策投資効果で、円安株高効果による軒並み企業業績の回復を後押しして企業とりわけ大企業優遇政策を加速、鮮明にしてきた。

 デフレ不況脱却を名目とした従来の自民党政権と大企業のゆ着構図、持ちつ持たれつの関係復活でもある。

 (4)安倍首相、政権はデフレ不況脱却に向けて、円安株高効果を企業利益の内部留保ではなく設備投資、賃上げ効果に結び付けたいところだが企業は抵抗をみせており、しかしここにきて政治への利益還元、関係強化として、賃上げの前に大企業が政治献金を上積みする(pile up the political donation)傾向(報道)が出てきている。

政治は大企業を向き、大企業は被雇用者ではなく政治、政権を向く従来型の政財ゆ着構造の完全復活だ。

 (5)復興特別法人税の前倒し廃止に法人実効税率の引き下げ検討の大企業優遇策に応えた、都合のいい政治献金上積みによるゆ着構図を堂々とみせられている。
 安倍首相は、結果は出ている、この道を進むしかないと自らの経済政策に自信を深めているが、いつか来た道(大企業優遇ゆ着、既得権益保護)に迷い込むことがあっては、TPP交渉、右傾化も含めてまた国民の厳しい審判を受けることになるだろう。

 堅調な時にこそ、「いらないもの」を削ぎ落して健康体にならなければ成長はない。

 

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