いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

平和主義と武器輸出。 principle universal peace & export of weapon

2013-10-10 19:45:10 | 日記
 (1)平和とは、戦争のない自由な状態(universal peace has no war and freedom)をいう。安倍首相の私的懇談会「安防懇」が国際平和に資すると判断されれば武器輸出(export of weapon)三原則について抜本的に緩和すべきだとの意見が相次いで(報道)、「方向性は打ち出すことになる」と言明した。

 戦争のない自由な状態といっても、武器、権力で自主独立が守られるものもあれば、相互不可侵の理念、信条で守られるものもあり、態様は様々だ。
 日本は今、平和かといえば、日米軍事同盟に守られて自主独立性は維持されており、領有権問題で中国、韓国との外交あつれき(または実効支配その反対もある)、駐留米軍基地治外法権問題はあるが、総じて戦争のない自由なつまり平和な状態といっていいだろう。

 (2)しかし、武器(軍事同盟)で守られる平和など際限のないもので、戦争がない自由な状態というよりは戦争を力で抑止する圧力型平和主義で危険は相乗的に同在し、実体は戦争のない自由な状態といえるものではない。

 安倍首相が目指す日米軍事同盟の延長貢献としての集団的自衛権の行使による自由主義圏の連帯としての既得権益保護主義は概念からは平和といえるものだが、その集団的防衛構想はやたらイデオロギー、宗教対立を生んで、パラドックス(paradox)としてそれはまた平和を破壊、危険にさらすものでもある。

 (3)私的懇談会「安防懇」が武器輸出が国際平和に資すると判断する概念、理念を、主張するように自由・民主主義、平和主義(principle of universal peace)、非膨張主義と改めても、従前の紛争当事国やその恐れのある国への武器輸出禁止事項と変わりはなく、解釈上はこれを強行すればむしろ拡大する集団的防衛構想による覇権国家勢力の一大圧力構成に資するばかりになる。

 国際紛争や対立をみだりに引き起こす誘因、引き金にもなるだけだ。平和主義の名のもとに武器輸出を進めるなど説明力、説得力はない。

 (4)戦争のない自由な状態の平和貢献のためには、個別的自衛権の確立は(そのための同盟関係も含めて)必要としても、あらゆる武器の輸出など禁止すべきことが説明力、理念、信条として求められることだ。

 自民党、民主党政権を通して、技術力の継承、国際共同製作などを理由として武器輸出禁止の例外化、緩和策を進めてきたが、それは国際紛争を解決する手段としての戦力化、そういう国際緊張をつくりだす貢献であって、平和に資する趣旨とは異質のものだ。

 (5)日本は唯一の被爆国として国際平和、貢献に対して真剣にふさわしい役割の検討、政策化したことがなかった。
 かっての経済成長国として、同盟国米国の覇権主義の中に組み込まれて国際的地位の向上、役割のみを優先して希求してきた。
 日本にふさわしい平和希求の役割、立場がある。

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