いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

ノーベル賞は与えられるもの。 nobel prize is awarded

2013-10-11 19:32:24 | 日記
 (1)ノーベルウィークも前半の先端的発明、発見、実証の自然科学系の発表が終わり、今年は米国科学研究者にヒッグス粒子で世界的に知られた英国のピーター・ヒッグスさんが授賞してまたビッグネームが加わった。

 ノーベル科学アカデミー会員(同選考にはかかわらない)からはその直前(7日)にヒッグス粒子の存在を実験によって実証し論文発表した合同研究チームにも授与すべきだったとの意見(報道)が出されていた。
 合同研究チームの論文発表がノーベルウィーク直前であったことから、検証の時間が足りなかったことは容易に理解できて、しかしかねてから予見研究内容、知名度も高くたびたびノーベル賞候補者に名前があがっていたヒッグスさんのようやく今回の授賞に貢献したことは十分に考えられるインパクトのある合同研究チームの実験実証論文発表であった。

 (2)先端的科学研究者は、別にノーベル賞を目指して(ただし、億円単位の賞金は研究費用には十分な魅力)研究に研鑽しているわけではないはずだから、ノーベル賞は取るものではなく絶対評価として「与えられるもの(nobel prize is awarded)」だというのがこれまでの認識であった。

 そもそも明確な選考基準などつくりようもなく、先端性、独創性、貢献性など人類機能社会の発展、向上、成長に寄与した研究に対してスウェーデン王立科学アカデミーメンバーが選考して決定する一組織の表彰制度だ。

 (3)ダイナマイトを開発したアルフレッド・ノーベルさんが残した意志(will)と膨大な財産(property)を担保にした先端的、画期的な人類研究の表彰というインパクトとその巨額の賞金が話題となって、今や世界的なノーベルウィークになった。

 ここ10年規模では日本は米国に次いでノーベル賞授賞者を輩出してノーベルウィークは注目度、期待度も高く、メディア中心に毎年大変な関心を集めている。
 今年も、作家村上春樹さんの文学賞授賞への期待感が高まっていた。昨日の文学賞の発表では「授賞しなかった」ことがニュースまでになった。

 (4)ノーベル賞は、根拠はないがよく忘れられた頃に授賞するというまことしやかな、しかしデータ上そういう話題もあってたしかに候補者に名前があがって10年目頃に名前が出なくなってようやく(ようやくというのもメディア流の余計なお世話だが)授賞するという例示はある。

 だからノーベル賞は取るものではなく、「与えられるもの」というのがこれまでの通説ではなかったのか。

 (5)昨日の村上春樹さんの「授賞しなかった」ニュースは、本人には大変ハタ迷惑な話でちょっとメディア、社会が舞い上がっていたのではないのか。授賞したという誤報ニュースまであった。

 もちろんノーベル賞授賞ニュースは、本当であれば日本社会を国民を勇気づける一体性を持てる精神性の高いものではあるが、そのために社会に常連としてのおごり、厚顔、傍若が背景に強烈に出てきては、気がつかないうちにひょっとして日本が中国、韓国から排他的に扱われている社会的背景そのものなのではないのかと考えさせられてしまうことでもあった。

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