いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

勇気ある行動力と安全踏切。 courageous power and safety crossing

2013-10-04 19:39:03 | 日記
 (1)1日JR横浜線の幅の広い踏切で、踏切内で倒れた高令男性を助けようとして女性会社員が遮断機(crossing gate)の降りた踏切内に立ち入り、男性を移動させて自らは急ブレーキの電車が間に合わずにはねられて亡くなった。

 倒れた高令男性は一命を取りとめたが、今年に入ってどこかの踏切でも同じような悲劇を聞いた。3日政府(官房長官)は救助にあたって亡くなった女性会社員に、他人に関心を示さない風潮の社会のなかで自らの命を惜しまず人命救助にあたった(同趣旨発言)と感謝状と褒章を贈ると発表した。報道も勇気ある女性の行動力(courageous power)を一斉に讃えている。

 (2)実にそのとおりの勇気あるすばらしい女性の人間力、行動力、精神性で、社会にはなんだかんだといってもこういう「人」がいっぱいいるから、まだしも正義パラダイム(paradigm)がかろうじて保たれていることを実感した。

 だからこそ、「2人」とも助かってほしかった。そして国民の生命、財産を保障する政府(官房長官)には自ら命を投げ打っての勇気ある行動を讃える「前」に、こういう尊い命が犠牲になる悲劇事故が起きない目配り、対策、検証こそが必要なこと、同事故がくり返されて撲滅に向けての国、企業のその責任と自覚こそ必要とされるべきことであり、まず官房長官から聞きたい「言葉」であった。

 (3)もはや、勇気ある讃えるべき生命は表彰して帰ってくるものではない。官房長官の話をとても残念で違和感をもって聞いていた。勇気ある讃えるべき人間力、行動力、精神性であるだけに「守られる」べき生命であり、2度と起こしてはならない悲劇でもある。

 踏切はかなり以前には遮断機が手動式であったこともあり鉄道員が踏切に常駐しており、目配りも利いていた。その後、経営合理化による人員削減策で遮断機も自動開閉式に取り替えられて、非常停止ボタンを備え付けて踏切の安全性(safety crossing)は「市民の協力」に依存する体制に代わっての悲劇のくり返しだ。

 (4)踏切内は車のスピード抑制効果のためか、ほとんどが歩行者にとっては歩きづらい構造になっており、高令歩行者、自転車通行には危険な構造踏切だ。超ロング幅の踏切には中間点に避難場所の設置のあるところも見るが、バリアフリー対策も含めて踏切は構造の安全見直しが必要だ。

 本来なら踏切は高架式(overhead railway)で電車と通行人、車等と走行区分するのがいいが、経費負担の問題もありそうばかりとはいかない。まずは歩きやすくすること、遮断機と連動して降りた状態で踏切内に人物像規模が感知できた場合に自動停止信号を迫ってくる電車に自動送信するセンサー式、ATS装置を設置するなどの安全対策は必要な踏切事故悲劇のくり返し現状だ。
 たとえば駅ホームの転落事故は安全柵の設置が進めばほとんど解消できるようにだ。

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