いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

国家秘密主義の破たん。 breakdown of national secrecism

2013-10-26 19:33:16 | 日記
 (1)国民の負託を受けて国の主権と独立を守り、国民の生命、財産、安全、権利、基本的人権を守るために国民に代わって国政をまかされる政治、国会が国民に隠さなければならない秘密、機密(secrecy)があるなどとは論理的矛盾がある。

 国民の負託を受けて国民に代わって政治に責任を持つ議院内閣制にあって、国民に隠さなければならない機密など本来あってはならないことだ。国民主権への背信行為だ。
 国家機密を正当化するのは、一部の政治指導者の野望、独善、独占目的主義にすぎずに、国民全体の国益(national profits)に沿ったものでもなく叶うことなどはない。

 (2)国民には「知る権利」も保障されて、議員は代議士とも呼ばれて国民に情報開示の責務を負い、その代償としての国民投資(税)を国、政治に保障しているのが健全な政治哲学だ。

 世界の政治は勝手に覇権主義のもとに敵対国家、勢力をつくり出して世界征服に着手して、横暴、野望、独善、独占の中で志、権益を同じくする政治勢力の結集をはかり、その「力」を強固、ゆるぎない有利なものにするために都合の悪いものには情報を隠して独占するために「機密、機密」をつくり出している。

 (3)そういう国家秘密、機密主義(national secrecism)は、パラドックス(paradox)として米国による自由主義、民主主義陣営の同盟国への諜報活動にまで及んであきらかとなって国際政治問題化している。

 米国情報局による日本をはじめ多くの同盟関係国の大使館への盗聴活動が厳しい非難を受けて、今度はドイツ首相の携帯電話まで盗聴していた(tap)ことがあきらかとなって、米国の秘密、機密主義はとどまるところをしらない無秩序、無統治ぶりを露呈している。

 国民に隠し通して情報独占による野望、独善、独占政治を進めていたが、足元の元CIA職員の機密漏えいから諜報活動の事実が次から次と発覚して、米国の国際信用は大きく揺らいでしまった。

 (4)そういう米国の強い要請を背景としての「特定秘密保護法案」を安倍政権は今臨時国会に提出した。背景にあるのは目的、目論みがすでに破たんした米国の秘密、機密主義の強い圧力である。

 自らの野望、独善、独占政治のために国民に重要な肝要な情報を隠すための、国民主権、議院内閣制政治にはあってはならない秘密、機密正当化の「特定秘密保護法」の制定だ。
 国民の知る権利、取材・報道の自由、情報公開の透明性に重大な問題を抱えての法案化だ。

 (5)本来政治、人権保障目的に逆行するものであるうえに、同類の米国秘密、機密主義の世界的目論みが破たん(breakdown of national secrecism)したことがすでに実証されて、同法案自体の解釈整合性にも問題がある中での国会提出など認められるものではない。

 国益を守るために政治が国民と一体となって国民主権とどう向かい合うのか、信頼と信用の政治スタイルの追求、確立こそが必要だ。
 一部の政治指導者の野望、独善、独占政治は願い下げだ。

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