(1)安倍首相の私的懇談会で安全保障の政策課題を提言する「安保法制懇」の座長代理の元東大教授の北岡伸一さんが「同盟関係には必ず『見捨てられる危機』と巻き込まれる危機がある。今あるのは見捨てられる危機だ。」と述べている。
米国は国家財政の不安、デフォルト(default)危機を抱えて、軍事費も削減されて国民の間でも厭戦(えんせん)気分が高い。
「昔のように米国が圧倒的に強い状況ではない。『米軍が襲われて』も助けるのは嫌だという都合のいいことはできない。」(同)と集団的自衛権の行使容認の必要性を唱えている。
かなりわかりやすいあらゆる理論的可能性を想定して象徴的に語っているが、あるいは国防を考える場合に必要な想定論理であるのかもしれない。
(2)米国は国家財政の不安を抱えているが、デフォルト危機は米国議会の上、下院ねじれ現象による民主党のオバマ大統領と下院多数の共和党の政策対立が要因であり、国内経済も失業率は高いがそれでもGDPで圧倒的な世界1位(2位中国の2倍)でもある経済大国だ。
「Gゼロ」時代と言われてもかっての唯一の覇権国家の米国がG8の中でその他の国々のところに「降りてきた」だけのことであり、新興国の経済台頭はあってもどこもが米国を問題視しないというような存在ではない。
ノーベル賞でも毎年のように授賞者を出して先端的学術研究分野でも先頭を走り、やはり世界で「一目」置かれる存在には変わりはない。
(3)日本は経済力でも先端的技術開発力に優れて、生産力、販売力も高く、またノーベル賞もここ10数年では米国に次いで多くの授賞者を輩出する経済立国、文化学術国であり、平均学力の高い国民性を持つ国だ。
こんな「米国」、「日本」を、グローバル化した経済協調主義世界の中で国を挙げて公然と「攻撃」する国など現実的にあるのだろうか。
(4)たとえば隣接する北朝鮮は核開発を進めて、ミサイル発射実験で韓国、日本とその先の米国を挑発しているが、それは個別的自衛権を基本とした日米安保、同盟関係で今は守られているし、北朝鮮のような特殊な軍事挑発は国際社会から完全に「孤立」して「世界」を相手にするハメに陥っている。
中国による尖閣領有権の挑発干渉も海保庁レベルで主権は守られている。中国にも政治と経済、文化交流は別だとの認識意識はある。
(5)米国も自業自得による国際テロの攻撃はぬぐえないが、米国を根底から脅かすものではなく、米国民の中にも厭戦気分が強まっておりそれがかえって安全保障の力にもなるものだ。
国防の備えにこしたことはないが、それが同盟国が攻撃された場合に日本も日本を出て「そこ」へ駆けつけてともに戦うことにはならいし、平和憲法を維持する日本の役割でも立場でもない。
(6)北岡さんは理論上の考えれるだけの可能性を示唆して、日本が米国から「見捨てられる危機(crisis of abandoned japan)」と不安を煽(あお)るが、米国にも日本にもその現実的可能性は限りなく「ゼロ」に近いものだ。
米国は国家財政の不安、デフォルト(default)危機を抱えて、軍事費も削減されて国民の間でも厭戦(えんせん)気分が高い。
「昔のように米国が圧倒的に強い状況ではない。『米軍が襲われて』も助けるのは嫌だという都合のいいことはできない。」(同)と集団的自衛権の行使容認の必要性を唱えている。
かなりわかりやすいあらゆる理論的可能性を想定して象徴的に語っているが、あるいは国防を考える場合に必要な想定論理であるのかもしれない。
(2)米国は国家財政の不安を抱えているが、デフォルト危機は米国議会の上、下院ねじれ現象による民主党のオバマ大統領と下院多数の共和党の政策対立が要因であり、国内経済も失業率は高いがそれでもGDPで圧倒的な世界1位(2位中国の2倍)でもある経済大国だ。
「Gゼロ」時代と言われてもかっての唯一の覇権国家の米国がG8の中でその他の国々のところに「降りてきた」だけのことであり、新興国の経済台頭はあってもどこもが米国を問題視しないというような存在ではない。
ノーベル賞でも毎年のように授賞者を出して先端的学術研究分野でも先頭を走り、やはり世界で「一目」置かれる存在には変わりはない。
(3)日本は経済力でも先端的技術開発力に優れて、生産力、販売力も高く、またノーベル賞もここ10数年では米国に次いで多くの授賞者を輩出する経済立国、文化学術国であり、平均学力の高い国民性を持つ国だ。
こんな「米国」、「日本」を、グローバル化した経済協調主義世界の中で国を挙げて公然と「攻撃」する国など現実的にあるのだろうか。
(4)たとえば隣接する北朝鮮は核開発を進めて、ミサイル発射実験で韓国、日本とその先の米国を挑発しているが、それは個別的自衛権を基本とした日米安保、同盟関係で今は守られているし、北朝鮮のような特殊な軍事挑発は国際社会から完全に「孤立」して「世界」を相手にするハメに陥っている。
中国による尖閣領有権の挑発干渉も海保庁レベルで主権は守られている。中国にも政治と経済、文化交流は別だとの認識意識はある。
(5)米国も自業自得による国際テロの攻撃はぬぐえないが、米国を根底から脅かすものではなく、米国民の中にも厭戦気分が強まっておりそれがかえって安全保障の力にもなるものだ。
国防の備えにこしたことはないが、それが同盟国が攻撃された場合に日本も日本を出て「そこ」へ駆けつけてともに戦うことにはならいし、平和憲法を維持する日本の役割でも立場でもない。
(6)北岡さんは理論上の考えれるだけの可能性を示唆して、日本が米国から「見捨てられる危機(crisis of abandoned japan)」と不安を煽(あお)るが、米国にも日本にもその現実的可能性は限りなく「ゼロ」に近いものだ。