(1)4月1日は全国一斉に入社式が行われた。企業のリーダーは「社会からの信頼」、「安全性を支える知識、技量」(報道)の大切さを新入社員に訴えて、あのNHK籾井会長でさえ新入職員を前に自身の問題発言が「大きく報道された」と懲(こ)りなく謝罪したうえで「公共放送の原点」(同)の大切さを伝えた。
(2)しかし時代は、人間のうそとねつ造と改ざんのあたらしい時代を迎えたか。製薬会社ノバルティスファーマが自社薬品の大学機関での臨床試験に直接関与してデータを都合よく改造し、重い副作用があったにもかかわらずに公表せずに国への報告義務も怠っていた(報道)ことがあきらかになった。
人命を救う製薬企業という立場からは存在意義(identity)にかかわる重大問題で、利益優先主義というにはあまりにも理不尽で非常識なあってはならない企業倫理であり、超えてはならない企業精神性の堕落であって地に墜ちたものだ。
問題が発覚した後も同社は臨床試験への関与、データ収集、操作の不正を行っており、もはや善良な管理者としてのコーポレート・ガバナンス(corporate governance)の崩壊現象だ。
(3)話題のSTAP細胞論文疑惑では、同研究チームリーダーが所属する理研からねつ造、改ざんされた不正論文と決めつけられて、細胞存在そのものも今後1年間をかけて再生実験が試みられて実証されることになった。
医学分野は画期的なiPS細胞作製により山中伸弥さんがノーベル生理医学賞を授賞してから、国の支援体制の後押しもあって大きな研究開発、発表が次々と続いてめざましいものがある。
iPS細胞も細胞保存バンク体制、臨床実験もはじまり、アルツハイマー、パーキンソン病などの難病の仕組み、原因構造の解析成果も発表されて、将来の医療効果への期待も高まっている中で、一方では注目、名声に偏(かたよ)ったあきれた、悪質な医学、医療倫理の崩壊も見受けられる。
(4)また前述の籾井NHK会長のように、連日国会から自身の問題発言で公共放送のリーダーとしての資質、倫理が問われていながらしぶとく居座り続けるものもいれば、今度はみんなの党の渡辺代表が8億円の巨額の借り入れ金を収支報告書に記載せずに、提供者からの公表で発覚すると使途をあいまいにして、事務処理のミスとして罰則のない訂正で済ませて、「一点の曇りもない」(報道)と開き直るばかりだ。
8億円の巨額の借り入れ金で事務処理のミスでは、国民の付託を受けた政治家失格であり、社会、世間が納得するはずもないものだ。構図がそっくりの猪瀬都知事の場合とは「個人」と「政党代表」の立場の違いを強調して問題視していないかのようだ。
(5)医療疑惑も医学疑惑も問題発言も政治とカネの問題もいつの時代にもあったものかもしれないが、問題があきらかになっても深刻に受け止めないかのようにひるがえって公然と開き直り、あるいは無視して居座り続けるには「共通」するものがある。
かっての問題当事者は第三者としての社会、世間の目、批判を非常に気にしていたところがあるが、今の時代は当事者間の枠の中での問題としてだけ捉(とら)えて第三者としての社会、世間の目を意識しない非礼な無人(ぶじん audacious)のところがある。
(6)自分の生活がまず大事で他人の批判も少なく小市民的な(petite bourgeoisie)傾向の国民と、それに支持されてパラドックス(paradox)として国民の声をあまり問題視しない高い支持率の安倍首相の政治手法がまかり通る社会構造だ。
(2)しかし時代は、人間のうそとねつ造と改ざんのあたらしい時代を迎えたか。製薬会社ノバルティスファーマが自社薬品の大学機関での臨床試験に直接関与してデータを都合よく改造し、重い副作用があったにもかかわらずに公表せずに国への報告義務も怠っていた(報道)ことがあきらかになった。
人命を救う製薬企業という立場からは存在意義(identity)にかかわる重大問題で、利益優先主義というにはあまりにも理不尽で非常識なあってはならない企業倫理であり、超えてはならない企業精神性の堕落であって地に墜ちたものだ。
問題が発覚した後も同社は臨床試験への関与、データ収集、操作の不正を行っており、もはや善良な管理者としてのコーポレート・ガバナンス(corporate governance)の崩壊現象だ。
(3)話題のSTAP細胞論文疑惑では、同研究チームリーダーが所属する理研からねつ造、改ざんされた不正論文と決めつけられて、細胞存在そのものも今後1年間をかけて再生実験が試みられて実証されることになった。
医学分野は画期的なiPS細胞作製により山中伸弥さんがノーベル生理医学賞を授賞してから、国の支援体制の後押しもあって大きな研究開発、発表が次々と続いてめざましいものがある。
iPS細胞も細胞保存バンク体制、臨床実験もはじまり、アルツハイマー、パーキンソン病などの難病の仕組み、原因構造の解析成果も発表されて、将来の医療効果への期待も高まっている中で、一方では注目、名声に偏(かたよ)ったあきれた、悪質な医学、医療倫理の崩壊も見受けられる。
(4)また前述の籾井NHK会長のように、連日国会から自身の問題発言で公共放送のリーダーとしての資質、倫理が問われていながらしぶとく居座り続けるものもいれば、今度はみんなの党の渡辺代表が8億円の巨額の借り入れ金を収支報告書に記載せずに、提供者からの公表で発覚すると使途をあいまいにして、事務処理のミスとして罰則のない訂正で済ませて、「一点の曇りもない」(報道)と開き直るばかりだ。
8億円の巨額の借り入れ金で事務処理のミスでは、国民の付託を受けた政治家失格であり、社会、世間が納得するはずもないものだ。構図がそっくりの猪瀬都知事の場合とは「個人」と「政党代表」の立場の違いを強調して問題視していないかのようだ。
(5)医療疑惑も医学疑惑も問題発言も政治とカネの問題もいつの時代にもあったものかもしれないが、問題があきらかになっても深刻に受け止めないかのようにひるがえって公然と開き直り、あるいは無視して居座り続けるには「共通」するものがある。
かっての問題当事者は第三者としての社会、世間の目、批判を非常に気にしていたところがあるが、今の時代は当事者間の枠の中での問題としてだけ捉(とら)えて第三者としての社会、世間の目を意識しない非礼な無人(ぶじん audacious)のところがある。
(6)自分の生活がまず大事で他人の批判も少なく小市民的な(petite bourgeoisie)傾向の国民と、それに支持されてパラドックス(paradox)として国民の声をあまり問題視しない高い支持率の安倍首相の政治手法がまかり通る社会構造だ。