いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

住みやすい国。 state of comfortable life

2014-05-07 20:08:43 | 日記
 (1)日本は暮らしやすい国(state of comfortable life)なのかどうなのか、OECD調査による2014年「より良い暮らし指標」によると「日本は雇用などが改善した一方、教育などが低下し総合順位は36か国中20位と前年の21位からわずかな上昇」(報道)という評価だ。

 かっては都市一極集中による人口過密都市に地方の過疎化の人口インバランス(imbalance of population)に物価高、土地価格の上昇、住宅事情の悪化、社会保障の不整備から日本は社会保障、教育環境が整備された欧米社会に比べて「暮らしにくい国」との評価を受けていたが、その延長線上で依然として暮らしにくい国との評価(appraisal)は改善されなかった。

 (2)治安は1位、所得も6位と高く、しかし教育は前回の2位が7位に後退し、健康状態が32位、仕事と生活の調和が31位と下位評価に低迷した。
 教育については初等、中等教育の全国標準化による国民教育力の高さにここ10年あまりでは米国に次ぐノーベル賞授賞者を輩出して先端的研究開発力の高さは十分あるが、国の教育研究投資の低さ、留学生受け入れ、海外留学の低さによる教育の国際化が進んでいないことがランクダウンにつながっているのではないのかと考える。

 (3)健康状態が32位と極めて低いのはたとえば国民健康診断受診率の低さ、関心の低さが評価に影響したのか、しかし平均寿命も男女とも80才を超えて長寿国であり、健康食として日本食が世界的に認められていることをみると評価の低さは意外で理解に苦しむが、結局は世界に類を見ない少子高年令化の人口インバランス、出生率の低さが影響しているのではないのかと考える。

 仕事と生活の調和の31位は、女性の社会進出の低さ、子育てと仕事の両立社会環境の不整備が影響しているとみられる。

 (4)総合順位の1位は4年連続でオーストラリアだった。数十年前になるがオーストラリアを訪れた時には、税率は高いが医療は原則無料(medicare)か払い戻し受診で社会保障が完備し、ゴールドコースト、ブリスベーンの気候の良さに当時は日本人にも日本語であいさつ語りかける気安さやさしさの好印象の市民感情とメルボーンのごみひとつないきれいな景観の美しい街並みに治安のよさは、本当に住みやすい都市(town of comfortable life)の印象を強く受けたものだ。

 (5)その後都市の治安の悪化も伝えられて、また日本企業の進出による土地占有などから日本人に対する感情悪化も伝えられて変化もみられるが、自然と都市と文化と生活がマッチングした住みやすい国の代表であることはよく理解できる。

 また教育、社会保障整備で独自の充実した政策、文化を持つ北欧諸国社会が「より良い暮らし指標」評価の上位を占めている。

 (6)「より良い暮らし」評価となれば、ブータンのように国民総幸福論を基準とするところもあり、国民性、文化、歴史観により相対的に評価することもむずかしいものだ。

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