いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

まずは個別的自衛権の整備。 consolidate the separative self defense in the first

2014-05-26 19:45:20 | 日記
 (1)集団的自衛権(collective self defense)が政治課題にのぼっている中で、自衛隊による離島奪回を想定した初めての無人島を使っての上陸作戦訓練(報道)が実施された。また政府は尖閣諸島の領有権を実効支配する海保に対する武器使用の緩和の方向で検討(報道)を始めた。

 尖閣諸島沖では連日のように同じく領有権を主張する中国艦船が日本のEEZへの干渉を強めており、また東シナ海の公海上では日本の自衛隊機に対して中国軍機が異常接近(30メートル)する事態も報告されて、さらに中国が一方的に日本の防空識別圏に一部侵入する中国防空識別圏を設定するなど緊張関係が続いている。

 (2)直接、日本と中国が偶発的にも軍事的対峙する事態も考えられる中での、ようやくの個別的自衛権(separative self defense)の問題、課題、対策の整備着手だ。
 とりたてて緊要を要する政治課題でもない集団的自衛権の憲法解釈変更による行使容認には意欲を示す安倍内閣だが、肝心の日本が直接他国から攻撃を受けた時の個別的自衛権の検討、検証、条件、軍事的対策(訓練)、対応が未整備のままとは、ここでも安倍政権の「あべこべ」内閣方針ということになる。

 (3)主権、領域、国民の生命、財産、権利を守る個別的自衛権は国際法上も認められた固有の権利であり、広く国民の意思として認められた権利として定着している。
 日本の防衛政策は日米安保条約にもとづく日米軍事同盟を基本として、自衛隊による個別的自衛力により自らの国と国民を守る政治、軍事システムだ。

 今は同盟国が攻撃を受けた時に日本の自衛隊が同一行動規範で反撃に共同参加する集団的自衛権の行使容認に飛び越えて(jump over)議論が誘導されているが、まずは個別的自衛権の整備(consolidate the separative self defense in the first)、整理、検討、検証が優先されるべきことだ。

 (4)安倍政権の集団的自衛権行使の範囲は限定的容認で、結局限りなく個別的自衛権に近づく結果となっており、公明党との与党協議でも個別的自衛権で対応できるものも多いとの解釈論が聞こえてくる。

 国防、防衛論議の順序が逆の方向に向かって、個別的自衛権を未整備のままの緊要を要しない集団的自衛権論議の意図的な作為性、政治性をさらに強くみせるものとなっている。

 (5)まずは個別的自衛権の適用範囲を定めてからの集団的自衛権として想定される対策、対応について検討、検証して、必要なら憲法改正を視野に国民に提示して理解と協力を求めるべきだ。

 集団的自衛権にとび越えて議論して、これを閣議決定してから国会審議し、時を見て国民に信を問うなどとは、「真逆」の「あべこべ」論議だ。

 (6)現実には日本が領有権を主張する竹島は韓国軍により実効支配されており、個別的自衛権の足元は揺らいでいるのだ。
 尖閣諸島を含めて第2の竹島を出さないための個別的自衛権の整備、検証こそ優先されるべき日本を取り巻く中国、韓国との外交対立の緊迫度合いだ。

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