いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

アジアの結束力。 unison power in asia

2014-05-29 19:44:25 | 日記
 (1)中国は南シナ海と東シナ海で領有権を主張して勝手に他国の設定した防空識別圏に侵入する中国防空識別圏を設定して、日本、ベトナムほか関係国と対立を強めている。
 海上交通を確保するための南下政策だが、GDP世界第2位の経済成長力に軍事力拡大で強引な外交政策を展開して、今や日本をはじめアジア諸国のほとんどを敵に回す横暴ぶりだ。

 南シナ海では中国石油掘削基地を巡ってこれに抗議するベトナム船と衝突をくり返して、ベトナム船の沈没情報も伝えられている。ベトナムに比べて圧倒的な中国の海軍力(報道)で南シナ海情勢を支配して、ベトナム船沈没もベトナム側から体当たりしたものだと主張、非難している。

 (2)南シナ海の事件の真実は当事者しかわからないが、一方的に領有権、防空識別圏を主張し関係国の主権に干渉する中国のやり方は、東シナ海の日本が実効支配する尖閣諸島沖での連日の艦船、軍事機による日本のEEZ侵入を見れば、そして中国漁船による海保巡視船への体当たりを経験している日本からすれば南シナ海での中国船による妨害行為は十分に想定されるものだ。

 何かにつけて相手国の責任に転嫁して(事実はそのように映るが)、批判、非難する中国外務省の記者会見、外交姿勢には残念ながら中国の良心、良識などどこにも伝わってこない。

 (3)わずか韓国、北朝鮮を除いてアジア諸国のほとんどと敵対する自論偏重の中国の横暴にどう対処すべきなのか糸口も見出せない。
 領有権問題で関係国と協議することもなく一方的に領有権を主張し、事あるごとに相手国の責任を痛烈に非難、批判する中国外務省のコメントは(もちろん、対立事件がどちらに責任があるのかの事実は当事者以外にわかりようもないが)、失礼だが少々こっけいにさえ見えてしまう。

 (4)中国の経済成長力、経済関係を背景にアジア諸国が結束して中国に対抗できない足元を見透かしてのやりたい放題の中国の南シナ、東シナ海干渉政策だ。
 先日も東シナ海公海上で日本の自衛隊機に30メートルの至近距離に異常接近した中国空軍機の問題で、中国側からも偶発的危険回避のための日中危機管理の必要性は述べられてもあくまで自説主張にもとづく主権主張のもとであり、領有権問題など日本に譲歩をもとめてとても問題解決の誠意など伝わってくるものではない。

 (5)リバランス政策のアジア重視の米国もさすがに南シナ海の中国の横暴に「国際法での解決」(報道)を促して中国をけん制、非難しているが、東シナ海も含めて自論を譲らずに国際法による調停になど応じる気配はまったくない。

 アジアで孤立化を深める中国は、ウクライナ問題で米国ほか西側主要国(G7)から制裁を受けるロシアと協調してアジア覇権主義構想を打ち出して活路を見出そうとしている。追いつめれば、新冷戦時代(era of a new cold war)への逆戻り現象だ。

 (6)ついでに言うなら、ストックホルムで開かれた日朝外務省局長級協議はあいさつは「前向きな取り組み」(報道)をうかがわせながら、結局は協議継続で北朝鮮側の時間稼ぎに使われているだけだ(今日、日本人拉致被害者ほかの全面特別調査、帰国を北朝鮮が約束したとの報道があった)。

 とにかく相手国の責任に転嫁するだけの中国、北朝鮮対策は、アジア諸国の力強い結束(unison power in asia)が不可欠だ。

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