いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

司法が頼りか。 with the help of the judicature

2014-05-22 19:44:10 | 日記
 (1)もはや小市民的国民に期待できないとすれば、頼りになるのは司法か(with the help of the judicature)。
 昨日に大飯原発運転差し止め(operation ban)に自衛隊機の夜間飛行禁止(night flight ban)の住民の権利、生活、安全を守る良識ある判決が出された。

 安倍政権は国益優先のために国民の権利、生活に規制と忍従と犠牲を強いる独自の理念、政策を強行しており、それでも経済回復、賃上げ効果一点で高い内閣、与党支持率を得て、やりたい放題の官邸主導、自民一強時代の政権運営だ。

 (2)東日本大震災による福島第一原発事故の収束もままならずに、汚染水(漏れ)対策の不備に結局は放射性濃度を減らして海に放出することを地元に押し付けるしかない根本的な安全対策も見出せない中で、一方で原規委に原発再稼働安全審査を委ねて国民の過半数が再稼働に反対する中で政府は原発再稼働を将来エネルギー基本計画に盛り込んで、国民の安全生活よりは経済優先に重点を置いた政策を独断で推進している。

 ②今回の大飯原発運転差し止め(operation ban)判決は、原発事業者の地震想定やそれにもとづく安全技術、設備、構造に重大な欠かんがあると指摘して、「250キロ圏内の住民に原発運転で具体的な危険がある」(判決文要旨)と運転差し止めを命じた。

 ③国民の過半数が原発再稼働に反対する心情、不安にまじめに答えた司法判断である。この判決に対して政府は直接の当事者ではないとして(訴えられたのは関電)、エネルギー基本計画の方針は変えないとしているが、判決は国民感情を斟酌(しんしゃく)して代弁したものでありエネルギー政策の見直しは福島第一原発事故対応も含めて原発安全対策のより高い実証性、基準が求められることになるだろう。

 (3)もうひとつ、厚木基地での自衛隊機の夜間、早朝の飛行差し止め(night flight ban)の「はじめて」の判決が出された。民間航空機も近年までは市街地に近い空港では深夜便の飛行は自粛されてきたから、今さら自衛隊機の同飛行差し止めがはじめての判決だと聞いて驚く。

 ②米軍基地が集中する沖縄では米軍機の夜間飛行が住民生活に多大の苦痛を与えてきていた現状認識からは、遅きに失した判断ではあった。

 ③厚木基地での自衛隊機は夜間、早朝の飛行は自粛しており(報道)、判決では主な原因は日米安保の高度な政治対象により司法判断の及ばない基地を共同使用する米軍機によるものとあえて指摘して、国民、住民の心情、不安、感情を斟酌、代弁したものとなった。

 ④安倍内閣の重要政策に国民の過半数が反対する中で、不思議に高い内閣、与党支持率を得て国益重視で独断偏向政治を押し進める中で、司法が国民感情を斟酌、代弁して良識ある判断を示した。

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