いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

かしこい国。 wise state

2017-09-07 20:02:57 | 日記
 (1)先の民進党代表選は国民の関心も薄く一向に盛り上がらなかったけれど、社会保障費の財源で前原新代表は「all for all」(みんながみんなのために)理論で消費税増税による公平負担を主張し、枝野候補は消費税を引き上げる段階にないとして国債発行による借金財政を主張して対立していた。

 (2)国の予算の財源は国民投資(税負担)、社会投資(企業税負担)によるものと国債発行による借金によるものとに大きく分けられる。日本はこれまで国債発行による国家財政赤字が累積1000兆円を超えるまれにみる借金大国(a large state of a debt)となっている。

 国債引き受けが国内銀行、日銀でほとんどまかなわれている状況で本質問題は表面化していないが、このままいけば将来的には国際信用を失って国家財政破たんも考えられる危機的状況だ。

 (3)こうなった原因は、自民党長期政権下で少子高年令化社会が予測されながら公共事業優先によるバラマキ予算で国家財政収支不均衡政策を続けて、社会保障費の増大に適切に対応してこなかったことがあげられる。

 国家予算は時としては国債発行による借金により重要政策を実現することも必要だが、計画的に公平、平等に時代、世代に負担、利益享受を実現する健全財政主義が必要で、安易に手ごろに借金財政により次世代に負担を先送りするばかりでは国家財政の統治能力(governability)が疑われ信用を失う。

 (4)北欧諸国、オーストラリア、ニュージーランドでは高負担高福祉で消費税は日本に比べて格段に高く、その分医療費無料化など社会保障政策は充実しており、近年移り住みたい国として高い人気がある。

 もう数十年前になるがオーストラリアを旅した時にメルボーンの街並みの美しさ、社会生活の豊かさに心を打たれたが、こうした社会制度を選択し実現する国、国民は寛容でかしこい(wise)国民だと痛感させられた。

 (5)国民の利益享受だけを考えて優先して、相応の負担を求めずに借金の先送りでまかなう国(日本)というのはとてもかしこい国、国民とはいえない。
 日本の国家財政がどうして借金大国になったのか上述したが、その問題は問題としてこうなった以上は国民投資(税負担)、社会負担(企業税負担)の負担増で解消するしかない。

 (6)安倍首相は消費税10%引き上げを19年10月まで先延ばしして、さらに与党自民党は100兆円規模の放漫予算要求を4年連続で続けており、財政危機の認識、取り組みはみられない。

 かしこい国(wise state)の取り組みを見習うことも必要だ。

 

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