いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

借金大国。 a large state of a debt

2017-09-04 20:02:01 | 日記
 (1)政治はこの国をどこに導こうとしているのか、安定(stability:健全財政)か破滅(ruin:破産)か、すでに1000兆円を超える国債発行による国家累積赤字財政をふくらませて次世代社会に負担を先送りしている。

 重要政策を借金に頼らないプライマリー・バランス(primary balance)ゼロ化(黒字化)を20年度に実現する目標を掲げてはいるが、消費税10%引き上げを19年10月に先延ばしにして税収の倍に近い100兆円を超える予算要求が4年続いてプライマリー・バランス黒字化目標は実現の見通しもたっていない。

 (2)1000兆円を超える国家累積赤字財政を続けてきた大きな要因に社会保障費の増大に公共事業のばらまき財政が指摘されて、09年の当時民主党政権ではダム工事の中止など公共事業の見直し、中止を主要政策に掲げたが、地元の理解を得る間もなく政策計画はとん挫して3年半で民主党政権は崩壊して実現はしなかった。

 その後を受けた安倍自民党連立政権では公共事業が復活して、来年度予算では国交省予算で公共事業費16%増と大幅に伸びている。

 (3)予算要求では4年連続の100兆円超の規模で1000兆円を超える国家累積赤字財政に対する財政健全化への危機感はみられないし、かってほどのメディア、国民からの批判は見当たらない。

 安倍政権になって日銀の大胆な金融緩和策、アベノミクスで円安株高効果を招いて企業業績の回復を果たしたことが、その手段、方法論は別にして経済優先政策が国民に支持されてきたことが国の財政健全化に対する危機感、関心を薄れさせたといえる。

 (4)こうした小市民的国民意識(the petite bourgeoisie)が安倍内閣の比較安定した支持率を維持して、見かけのいい政治が主流となってきた。確かに政策、財政は今日的社会の負担、責任だけでなく、将来社会にわたっての計画的公平、平等に負担、責任、利益享受することも必要なことはある。

 安倍首相は次世代社会に借金を先送りしないと述べているが、消費税10%引き上げは先送りし1000兆円超の国家累積赤字を今日的社会、国民にすべて負担させるなどとは不可能なことで、次世代、将来社会を含めて計画的に公平、平等に負担、利益享受して回復していくことしか方法論(methodology)はない。

 (5)これまでの自民党長期政権の少子高年令化対策の不作為、無責任政治の統治責任は非常に大きく、今日の安倍政権の数の力にまかせた財政不均衡政策のやみくもな推進はその道をくり返すもので政治責任は大きい。

 しかもこれまでの自民党長期政権の財政不均衡政策、不作為、無責任政治の誤りについて謝罪や反省もない中での負担、責任だけは投資(税負担)国民に押しつけることは、ここまできてそれしか解決策がないとしてもそれだけでは容認できない。

 (6)国会が自ら議員削減、定数削減で身を切る覚悟をみせるといいながら、まったく実現に向けた成果をみせていないのは国民に対する背信行為である。

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