(1)わずか数か月前に前原新代表を選出して対立候補の枝野さんを代表代行に起用して挙党体制で船出した民進党が、「名を捨てて実を取る」(前原談)覚悟で小池新党の希望の党に合流する決断をした。
前原代表は希望するものすべて希望の党から立候補させるとしたが、その希望の党を率いる小池代表は「合流という考え方は持っていない。申し込みがあって初めて選ぶかどうかだ」(同)と選別を言明している。
(2)それぞれに思惑があっての民進党と希望の党との合体化だが、民進党が現有議員を引き連れての小池人気にすがる新党の希望の党への駆け込み事情だ。
前原代表が「名を捨てて実を取る」と言ったが、仮にも09年に圧倒的国民支持を受けて長期自民党政権にとって代わって本格的政権交代を果たした民主党、その後改名した民進党だ。
議員がいなくなって(離党ドミノが始まっているが)の「名を捨てて」ならいざしらず、仮にも政権を降りても野党第一党の民進党だ。かっての政権政党としての「名前」の重さ、大きさは簡単には捨てることなど出来ないのが政治責任というものだ。
(3)前原代表はかねてから野党再編論者であり、民進党を中心とした野党再編で安倍自民党一強(最近これも崩れかけているが)政治に対抗するものと期待していたが、まさか民進党が政権政党の実績を捨ててまで事実上解党して小池新党の希望の党に「すがる」とは考えもしなかった。
民主党、民進党の革新的政策、政治にこだわる議員も出てくるだろう。09年の当時民主党政権の革新的政策は評価すべきものも多かった。しかし圧倒的な国民支持に応えられずに、政策自己否定のなかでその歴史的使命は終えていた。
それでも前原代表の決断は意表を突くものであり、ある意味使命を捨てた政治戦略目的でもあったといえる。
(4)前原代表の党両院議員総会での趣旨説明(ニュース映像の一瞬間)で安倍一強政治を終わらせる一点での希望の党への合流であり、そのための「プラットホーム」をつくることだという意味の言葉が使われていた。
あちこちから同じ目的地へ向かうプラットホーム(platform)になるということなのか、そのベース(台)になるということなのか、乗換え駅なのか、ホームを出たらそもまま希望の党に吸い込まれていくのは間違いない。
(5)その希望の党の小池代表、現在は東京都知事として活動中だが、これまでの都政をみていると築地市場の豊洲移転問題、2020年東京五輪開催問題と大きな課題に直面して指導力を発揮できたのか、ともに前任者の残した課題、問題ではあるがその責任追求に固執して核心問題の先送りで調整力を示せたとはいえない。
それでも高い小池人気を支えているのは、当時は権勢を自在に誇っていた安倍自民党にひとり「対抗」して自民党を飛び出して東京都知事となり、都民ファーストの会を立ち上げて都議会の第一党に躍進した安倍政治にかわる受け皿としての度量の大きさ(generous)だ。
(6)前任都知事の相次ぐ引責辞職による時流(current)に乗ったといえばそれまでだが、「政治力」は未知数で、その度量には欠けるがかっての政権政党として政策提示能力は高い民進党議員とどう向き合えるのか、互いの大きなテーゼ(thesis)だ。
民進党も小池代表、希望の党になめられてばかりもいられまい。
前原代表は希望するものすべて希望の党から立候補させるとしたが、その希望の党を率いる小池代表は「合流という考え方は持っていない。申し込みがあって初めて選ぶかどうかだ」(同)と選別を言明している。
(2)それぞれに思惑があっての民進党と希望の党との合体化だが、民進党が現有議員を引き連れての小池人気にすがる新党の希望の党への駆け込み事情だ。
前原代表が「名を捨てて実を取る」と言ったが、仮にも09年に圧倒的国民支持を受けて長期自民党政権にとって代わって本格的政権交代を果たした民主党、その後改名した民進党だ。
議員がいなくなって(離党ドミノが始まっているが)の「名を捨てて」ならいざしらず、仮にも政権を降りても野党第一党の民進党だ。かっての政権政党としての「名前」の重さ、大きさは簡単には捨てることなど出来ないのが政治責任というものだ。
(3)前原代表はかねてから野党再編論者であり、民進党を中心とした野党再編で安倍自民党一強(最近これも崩れかけているが)政治に対抗するものと期待していたが、まさか民進党が政権政党の実績を捨ててまで事実上解党して小池新党の希望の党に「すがる」とは考えもしなかった。
民主党、民進党の革新的政策、政治にこだわる議員も出てくるだろう。09年の当時民主党政権の革新的政策は評価すべきものも多かった。しかし圧倒的な国民支持に応えられずに、政策自己否定のなかでその歴史的使命は終えていた。
それでも前原代表の決断は意表を突くものであり、ある意味使命を捨てた政治戦略目的でもあったといえる。
(4)前原代表の党両院議員総会での趣旨説明(ニュース映像の一瞬間)で安倍一強政治を終わらせる一点での希望の党への合流であり、そのための「プラットホーム」をつくることだという意味の言葉が使われていた。
あちこちから同じ目的地へ向かうプラットホーム(platform)になるということなのか、そのベース(台)になるということなのか、乗換え駅なのか、ホームを出たらそもまま希望の党に吸い込まれていくのは間違いない。
(5)その希望の党の小池代表、現在は東京都知事として活動中だが、これまでの都政をみていると築地市場の豊洲移転問題、2020年東京五輪開催問題と大きな課題に直面して指導力を発揮できたのか、ともに前任者の残した課題、問題ではあるがその責任追求に固執して核心問題の先送りで調整力を示せたとはいえない。
それでも高い小池人気を支えているのは、当時は権勢を自在に誇っていた安倍自民党にひとり「対抗」して自民党を飛び出して東京都知事となり、都民ファーストの会を立ち上げて都議会の第一党に躍進した安倍政治にかわる受け皿としての度量の大きさ(generous)だ。
(6)前任都知事の相次ぐ引責辞職による時流(current)に乗ったといえばそれまでだが、「政治力」は未知数で、その度量には欠けるがかっての政権政党として政策提示能力は高い民進党議員とどう向き合えるのか、互いの大きなテーゼ(thesis)だ。
民進党も小池代表、希望の党になめられてばかりもいられまい。