いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

非核三原則の見直し。 think better of 3 rules of anti-nuclear weapon in japan

2017-09-11 20:06:04 | 日記
 (1)120以上の国、地域が参加した国連の核兵器禁止条約には日本は米国など核保有大国に同調して参加しなかった。
 核保有大国の不参加理由は同条約に参加しない北朝鮮など核開発後発国への抑止力が失われることをあげているが、核保有大国の既得権益、軍事威圧力を確保、維持したい覇権国としての思惑が本音だ。

 唯一の戦争被爆国の日本が米国に追随同調して同じ論理で参加しなかったのは、戦力を保持せずに交戦権を有しない平和憲法を擁する日本として軍事影響力偏重の矛盾した誤った選択で、多くの国民の理解と納得は得られない。

 (2)そこで日本が唯一の戦争被爆国としての証(あか)しとして非核三原則(3 rules of anti-nuclear weapon)の堅持があるが、これも72年沖縄返還時の米国との密約でホゴにされていることが米国外交文書の開示であきらかになっている。

 日本政府はこのことをいまだに認めていない。そこで最近になって自民党の石破茂議員(元幹事長)が日米安保条約での米国の核の傘に日本が守られていることに非核三原則のうち「持ち込ませず」を現実的に見直すべきだと発言して注目を集めている。

 (3)事実上沖縄密約でホゴにされている非核3原則を日本政府が認めていないことを盾に、与党自民党の安倍以後を視野に入れている石破議員が非核三原則は堅持されているという政府の立場のもとに、わかりきった米国の核の傘のもとでの「持ち込ませず」との非整合性について言及したものだ。

 沖縄密約で非核三原則が事実上ホゴにされて、また米艦船は核兵器搭載については軍事上の機密で公にしないと宣言している自由寄港の中でいまさら「持ち込ませず」の見直しもないものだが、この上日本政府があくまで堅持していると主張する非核三原則まで見直しでは唯一の戦争被爆国で平和憲法維持の日本にとって平和アイディンティティ(identity)を根こそぎ否定し、失う愚かな行為だ。日本政府は見直しを認めていない。

 (4)そこでこれも事実上米国の核の傘の軍事的威圧で日本が守られていることと、非核三原則との理論的整合性の問題だが、三原則のうち核兵器を「持たず」、「作らず」までは日本独自の問題として制御できるとして(しかし、これも一部自民党内には核兵器保有論も根強くある)、「持ち込ませず」との理論的整合性、関係はどうなるのか。

 (5)石破議員は整合性がないまま放置するのはおかしいと見直しを求めるものだが、米軍の核の傘は日本が攻撃されて有事の際に仮に国内に米軍の核兵器があっても即対応できるものでもなく、その他の日米軍事同盟体制(軍事力)で対応すべきものであり、これも仮に米国、米軍が日本を守るために核兵器を使用せざるを得ないことがあるとしても、米国大統領の軍事判断の問題であり、世界に展開する米軍核兵器の選択使用による対応と考えるのが日本の非核三原則堅持の理解である。

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