いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

米国の後退と日本の軽さ。 recession of america & lightness of japan

2021-09-28 20:20:00 | 日記
 (1)アジアでの日米同盟はアジアの共産主義化に対抗する自由民主主義陣営としては大きな意味、力を持っていたが、米バイデン政権になってインド太平洋の自由な発展構想の日米豪印4か国にさらに米英豪の3か国安全保障枠組みと多国間同盟、協定の連携が目につく。

 中国の海洋進出に対抗する米国を基軸とする自由主義圏の結束を示すものだが、米国覇権主義の力の後退を示すものであり米国の中国に対抗する軸足が日米から多国間に移行する変更政策だ。バイデン政権は中国を唯一の競争相手国と位置付けている。

 (2)象徴的なのが9月末に米国で開催された対面方式のインド太平洋日米豪印4か国会議だ。すでに菅首相の退陣が決まっている中でバイデン大統領の強い意向(報道)で開催されたといわれ、10月以降の米国の外交日程が詰まっている中での9月開催だが、退陣が決まっている菅首相の出席を求めて日本の立場、役割の過小評価を意味するもので、米国の国際戦略とりわけ中国対抗戦略の方針として注目される。

 (3)菅首相は国内では4候補による自民党総裁選が進行中であり存在感はさらに乏しいが、安倍前首相が提唱したとされる日米豪印4か国会議出席には意欲を示して、本来外交経験が少なく実力不足とみられている分野で俄然やる気をみせた。

 同会議で菅首相は日本の新政権に対して関係強化につなげる考えを示したといわれて、同じ自民党の新首相となることが確実な政治状況とはいえ次期政権、首相の外交方針に対して制約、拘束をもたらす表明というのは退陣する首相のとるべき対応、態度とはいえない。

 (4)1年の短命政権の中でコロナ対策にかかりっきりでこれといったレガシー(政治遺産)がない菅首相としては、バイデン大統領の要請による訪米での日米豪印4か国会議出席、首脳会議をレガシーにしたい、するしかない切羽詰まった意向もあるとみられている。

 国内での内閣支持率が低迷する菅首相から外交政策に対して政策、方針を押し付けられても新首相、政権にとっては迷惑な話で、中国海洋進出に対抗するインド太平洋構想の日米豪印4か国連携は重要だとはいえ日本は隣国中国との関係改善、維持も政治、軍事、経済で重要なことであり、新首相で仕切り直しが適当なところだろう。

 (5)菅首相が俄然やる気をみせれば見当違いのやり過ぎで、結局は米国バイデン政権からは日本が軽くみられ扱われるという結果だ。自民党総裁選では現首相として政権内大臣として政策継承名目で河野候補の支援をあきらかにして存在感同様に反響はなかったが、意思表示は自由とはいえ退陣する首相、総裁が次期総裁、首相を指名するようなことなど控えるのが見識というものだ。

 (6)どれもこれも、これまでも1年の政治姿勢もが首相としての資質、能力、判断力に問題があり、最後まで歯車がかみ合わずに思惑違いであり失態をくり返した。米国から退陣する国民的支持も低い菅首相を会議に呼び寄せられて、国民としては菅首相のようにウキウキなどしていられない。これまでも米民主党政権は共和党政権に比較して日本には距離を置く姿勢といわれている。

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