いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

崇拝の独裁。 adore the autocracy

2011-12-20 19:34:11 | 日記
 (1)独裁者の最期は悲しみではない、哀れみ、憎しみで覆(おお)われる。今年は「中東の春」と呼ばれる「市民革命」で中東、北アフリカの長期独裁政権がスパイラル(spiral)に崩壊した。

 ひとり、市民を絶対服従に支配して世界と隔絶した絶対主義独裁者崇拝(adore the autocracy)国家の北朝鮮の指導者金総書記が、それではと市民革命ではなくて「病魔」(北朝鮮報道)に倒されて、象徴的な結末の最期となった。

 後継者は、同総書記の「三男」で経歴は不明で20才後半とも言われて若く、後継指名から1年有余の突然(たぶん、そこまでの予測もなく)の総書記の死亡で、後継基盤も盤石でない段階での世襲となった。
 北朝鮮国内報道によると、人民軍兵士が「三男後継者の指導を受けることを誓った」と言われているが、三男の後継者としての経歴が浅く、同国はしばらくは「先軍政治」の継承、軍部指導層が台頭して国内の独裁の下、引き締めを強めて、さらに内向きに保護主義を強め市民の目を外国敵視化に向けることが予測される。

 当面は国内外に一層、対決姿勢を鮮明にしてくるのではないのか。そこでは、北朝鮮を物心両面でサポートしてきた中国の意向も重要な要素だ。経済成長がひとり顕著なアジアにあって、北朝鮮以外のアジア諸国、アジア・太平洋地域に照準をシフトしてきた米国のどこもがアジア経済圏の安定化を目指しており、同じ利益を共有して北朝鮮に影響力を持つ中国との日米韓の緊密な接触(意見交換)が大切だ。

 (2)当面は、北朝鮮の後継支配体制の確立、国内引き締めのためにさらに「内向き」、独裁保護志向に向かうことが確実視されているので、核開発問題、拉致問題などの対外懸案事項の進展は見込めないだろう。
 他国のように前指導者の「理念」を後継者が否定することなど有り様もなくて、今までのようにひたすら中国の経済力、政治力に頼って自らは「内向き」に国内独裁体制固めを進めるはずだ。

 過去の経過から3年間は喪に服して国内独裁体制固めを敷くものと見られ、その後に後継指導者(層)がどのような対外国戦略を展開するのかによって、諸外国の新しい対北朝鮮政策の方向性が決まってくる。
 ミャンマー独裁政権のように、ひとりアジア経済成長圏から取り残された危機感による民主化、開放政策シフトなどは期待も出来ない、世界から隔絶した絶対主義独裁者崇拝国家・北朝鮮だ。

 たとえこれからの3年の間に仮に権力闘争が繰り返されたとしてもそれは軍部の力の範囲内でのもので、指導者層の新旧交代に限られて市民革命など起こりようもなくて、独裁国家体制そのものには変容はあり得ないと見るのが順当だ。

 (3)一部には、独裁者崇拝ではない集団指導体制にシフトしての北朝鮮支配体制に「変化」を期待する向きもある。もちろん国内事情が完全に見通せない国情で、すべての可能性として残されたひとつの「変化」ではあるが、それはまたすべての可能性を否定できないだけの未知の理論上の範囲のことだ。

 万、万が一にも仮にその可能性があって、北朝鮮に影響力を持つ中国が自国に有利にその芽を摘まないことを願うばかりだが、次の強権ステップとして考えられる中国の行動規範でもある。

 こうして二重の「重し」のかかった北朝鮮の国内事情だが、そこではやはり中国の動静が注目される。

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噛み合わない日韓首脳。 don't bite with each other

2011-12-19 19:37:32 | 日記
 (1)昨日の日韓首脳会議、思惑のあるところがまったく違って噛み合わずに(don't bite with each other)、お互いに言いっぱなしの異例の首脳会談となった。まるで韓国が北朝鮮と会談する構図を見る思いだ。

 韓国大統領は来日前に、韓国憲法裁判所が旧日本軍の従軍慰安婦問題で韓国政府が日本に賠償請求権を行使しないのは憲法違反だと判断したのを受けて、この問題について日本政府に進展を求めることがすでに予測されていた。

 (2)日本政府のこの問題での対応は、65年の日韓国交正常化にともなう両国間の「請求権放棄」の確認により、法的に「問題解決済み」であると言う見解だった。
 1時間の日韓首脳会談のほとんどを韓国大統領は、日本首相の経済問題ほかの他の問題提起を遮(さえぎ)り、韓国違憲裁判と世論を背景にしたこの問題を取り上げた。

 日本首相の「政治決断」を迫ったのに対して、日本首相はすでに法的に「解決済み」との主張で応酬し、かろうじて「人道的見地から知恵を絞っていく」と実質上は応じられないとの外交辞令を付け加えて、従来の立場を変えなかった。

 (3)それぞれの国の立場、他の問題への影響波及もあって、噛み合わない論議ではあったが、
日本の主張論理はまるで北朝鮮が「拉致問題」の進展に対して「解決済み」と繰り返す「やり方」と同じで、善意を感じない違和感を覚えた。

 戦争行為そのもの、それにかかわる軍事行動に正義とか良心とか人道を求めることはあり得ない非人間的理念、行為であるから、まったく理不尽でこれほど不幸なことはない。人類が人類を否定する「自己矛盾」の悪のスパイラル(spiral)の中で常軌を失うことにマヒしている精神構造だ。

 しかし、だからと言って非人道的、非人間的な行為が許されるものでもなく、「事実」関係に基づいて場合によっては政治責任からは逃れられないものだ。「請求権放棄」のような政治的思惑だけでこの問題の「解決」を済ませれるものではない。

 (4)日本も「拉致問題」の解決を抱えて、その事実を認めた北朝鮮の一方的な「解決済み」主張に解決の門戸を閉ざされている中、北朝鮮と同じ論理での一方的な「解決済み」主張の繰り返しではなく、事実関係の検証による「人道的(humane)」配慮の政治責任について善良な管理者(指導者)として出来る限りの善意を示すべきだ。 

 (5)そうこうしている内に、本日、北朝鮮の金総書記の突然の病死(北朝鮮報道)のニュースが伝えられた。北朝鮮は、しばらくは軍部指導層がより台頭するのではないのか。ますます独裁下のもと保護志向が強まって外国敵視化が進む危惧がある。
 今後の北朝鮮情勢の流動性、不安定要素を考えると、危険ゾーン(dangerous zone)を共有する日韓両国の緊密な協力体制はますます重要だ。

 (6)戦時下での日韓併合の歴史問題から始まって、領海、領土問題、経済関係でも競合する現在の日韓関係に、日韓(民族間)の間には根強い反感情もある。
 その不幸な両国間の歴史的問題は繰り返してはならないし、忘れてもならないが、国民世代間では時間とともに「事実」から遠くもなってきている。

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プロ野球とプロサッカーの理論。 theory of pro baseball and pro soccer

2011-12-18 19:52:45 | 日記
 (1)プロ野球は、「財力」にまかせて有望、有力プレーヤーを入団させて他チームを圧倒する戦力を備えてペナントレースへの関心、興味を失わせてしまうことが、プロ野球の将来の発展的展望を損なうという分析(実は米国大リーグがすでに取り入れていたことも大きく)、危機感からドラフト(draft)制度が導入されて、その後各チームの戦力が均衡してペナントレースも終盤まで白熱の展開が続く、争うチームも多くなって、かっての巨人軍のように9年連続日本一などは夢のような話になっている。

 (2)イタリア、スペインほかのプロサッカーリーグは、財力にまかせて自由に世界各地から有力スタープレーヤーを集めて強豪チームを編成して、高い個人能力、プレースタイル、チーム力を提供して、ファン(サポーター)には夢の最高プレー、チームを「現実」のものとしてスタジアムで披露してファン願望に応えている。

 対象が世界でもっともスポーツ人口、興味、スポンサーが多いサッカーということもあり、有力プレーヤーが世界各地に及び、またチームによって固まったポジションニング、編成方針があって、確率的にけっこう有力プレーヤーが複数チームに分かれる事情はある。

  (3)高いスキル、プレー、チームを見せるプロフェッショナル・スポーツの真髄からすればプロサッカーリーグの方向が理想論ではあるが、米国、中米、日本、韓国と有力プレーヤー、競技人口が地域限定、集中するプロ野球では、冒頭のような日本プロ野球の戦力偏向した背景事情がある。

 (4)チームスポーツの日本プロ野球は、特に近年は全国各地に12チームがフランチャイズ(franchise)を設けて「地元」に密着したチーム編成でファン開拓を進めている。
 それぞれのチームの特徴、スタイル、編成をアピールして白熱のペナントレースを展開する。地元に密着したチーム愛だ。

 (5)そこで、今年2年連続でペナントレースを逃した巨人軍はドラフト制度の影響を最も受けた球団として、しかし長嶋、王の遺産による人気チームとしての「財力」を生かして、それならばと他チームからの補強を積極的に行っている。

 これが他チームの中心プレーヤーの①4番打者と②日本を代表するエース(交渉中だがほぼ確定)、③今年の最多勝(19勝)外国人投手を補強する構図となると、すでに巨人軍と言うよりは少々大げさに言えばオールジャパン的なチーム(力)編成だ。「伝統」ある巨人軍の体(てい)を成していない。

 (6)世界地域限定のプロ野球が、グローバルなプロサッカーリーグのシステム、編成方針と同じ理論では冒頭のような偏向主義が際立つばかりだ。
 いくらプロスポーツとは言え、やはり地域限定のチームスポーツは基本的にはそのチームに入団した生え抜きのプレーヤーの育成、チームとともに成長したチームスピリット(team spirits)のある、持ったプレーヤー、チーム同士によるゲームこそが魅力のスポーツだ。その魅力が地元に根差したファンが支えるフランチャイズ・スポーツだ。

 グローバルなプロサッカーリーグシステムと地域限定スポーツのプロ野球システムは、基本理念が違う。ただし、それにギアチェンジした日米プロ野球のスケールダウン(小粒化)は避けられなかった。V9時代の巨人軍、かってのヤンキースの圧倒的で多様な「力」も大きな魅力ではあったのだ。

 今年も多くの日本人有力プレーヤーの米国大リーグ志願が報道されている。
 

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ヒッグス粒子。(神の粒子) higgs boson

2011-12-17 19:30:41 | 日記
 (1)「物質(material)をこれ以上分けられない」ところまで細分化(最小単位)した粒を「素粒子」と呼ぶが、われわれ一般人には「概念」でしか理解できない「非現実」が科学の世界でもある。
 さらに、世界に?それも含めた宇宙に?17種類の素粒子があると現代物理学の「標準理論」で「予言」(科学的法則とか理論とは呼ばないのであろうか)された仮説上の中で、唯一見つかっていないのが「ヒッグス粒子(higgs boson)」と呼ばれるものだ。(報道)

 仮説上の「ヒッグス粒子」は「素粒子に質量を与える役割を担った素粒子」と言われており、その「標準理論」の仮説上の都合どおりのものであれば、宇宙で高速で飛び回る物質の最小単位の素粒子を「ヒッグス粒子」の役割が複数結び付けて星、地球創造、誕生の仮説の解明に近づくことになる、宇宙の成り立ち解明の重要な科学理論、論法だ。

 (2)その唯一見つかっていない「ヒッグス粒子」が日本の先端的科学機器技術も参加した欧州合同原子核研究所の実験装置でその「存在」確認の手掛かり(ヒント)を得たと発表した。(報道) 現在は98.9%の存在確率で、これを「確定的」とされる99.9999%にするためにさらに実験を継続してデータを蓄積増幅して、来年中にはその存在発見の可能性があると見られている。

 「神の粒子」と言われている未知の星の創造誕生起源解明の「ヒッグス粒子」の存在発見と言うこともあり、その物理科学、宇宙科学の精度の宇宙規模スケール(scale 99.9999%)の高さには驚かされる。

 (3)宇宙の大半を占める未知のダークマター(暗黒物質 dark matter)のキャッチ、解明、解析も東大宇宙線研究所のスーパーカミオカンデ施設で試みられている。アインシュタインの相対性理論を超える「光」よりも早い「ニュートリノ」の存在も試みたばかりの実験結果により可能性が言われている。

 (4)理論実証のための仮説の立証は必要だが、98.9%の実験で「理論」上の「存在」が証明されたものなら、われわれの概念ではすでに「存在」するも同じだ。
 99.9999%確率による科学的根拠、解明、解析は専門分野ではもちろん必要だが、これまでの98.9%の実験「操作」方法のその延長線上の確率で仕組み、理論が裏付けられれば、理論的成果は十分だ。どこに存在するのかを見つけるのは「技術」の問題だ。

 日本のノーベル賞科学者が福島原発事故を「科学」ではなくて「技術」の問題だと言ったことと同じだ。科学的に理論付けられれば存在することは証明されて、それを実証するのは技術の問題だと言う訳だ。理論が覆されるのは、技術の問題だと言うのだ。
 もちろん、福島原発の「安全性」は、機能停止により科学的に理論付けられていなかった事例だから、技術の問題だと言うのはそれは理論のすり替えだ。

 (5)仮に「ヒッグス粒子」の存在が科学的実証として確認されたとしても、次から次へと宇宙の謎は深まるばかりだ。非現実を埋めて現実にする科学研究分野の挑戦は、巨額の研究費、人材を集めた世界コングロマリット(conglomerate)研究開発として続く。

 

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象徴の皇室。 symbolistic the imperial family

2011-12-16 19:44:38 | 日記
 (1)万世一系の系図、歴史、伝統、文化の特殊性、その長さから「皇室(imperial house)」は一般社会とはまるで隔絶された世界だから、パラドックス(paradox)として一般市民の未知への興味、関心は高い。

 日本と同じ立憲君主制国家の英国では、開かれた王室を目指して社会への露出も多く、自然と皇族に対する報道スクープ(scoop)も過熱気味で、パパラッチというそれ専門の追っかけメディアも存在して何かと話題を提供し、時には行き過ぎた人権侵害報道にも発展することがある。

 (2)日本でも毎回と言っていい程、皇太子一家の行状、とりわけ皇太子妃の行状について週刊誌が取り上げないことがない過熱ぶりだ。一般市民の興味、関心の高さを逆手に取っての商業主義、利益主義のターゲットになっている。
 内容はもちろん社会一般の仕組みとのかかわりでもなくて、皇室、天皇、皇太子一家の個別の事情にかかわること、皇太子妃の極めて個人的な人格、人権にかかわるスクープ、限定的なものである。

 (3)最近は、これに皇室の万世一系の継続性にかかわり、女性(系)天皇制、女系宮家の創設にかかわる話題が加わる。天皇の皇位継承、宮家存続(女性皇族は一般人との結婚で皇籍離脱ー皇室典範)問題で、現在の皇室にかかわる地位に女性の多いことにより、男系により受け継がれてきた天皇、皇室の万世一系の系図、宮家(皇室典範規定)が将来的に途絶する可能性を危惧するものだ。

 この問題は、歴史、伝統、文化、立憲君主制国家論にかかわる皇室典範の重要な問題だから専門家(会議)による検討の対象になるもので、世間一般が興味本位で殊更(ことさら)騒ぎ立てる問題ではない。もちろん、皇室体系の予算は国民投資(税)との関係もあり、宮家が増えることによる投資増加には国民の理解を得ることも前提だ。

 (4)天皇は、憲法第1条で「象徴(symbolistic the imprerial family」としての地位が規定されている。天皇の国事行為、公務は、首相の助言と承認のもとに行われて、政治的な権限、影響力は及ばないことになっている。

 そういう地位にある天皇、皇室に対して最近は事あるごとに(そういう問題露出の機会も多くなってきたこともあり)政治にからめたメディアの取り上げ方も目に付くようになってきた。
 天皇の社会情勢に対する率直な思い、発言のメディア発信、直接的な問題のかかわりではないが外国皇族の接待にかかわる大臣の欠席(もちろん非礼、非常識ではあるが)問題を政治責任問題に結び付けるのは、考えさせられる事例だ。

 (5)天皇、皇室、皇族が日常どんな思慮、思いなのか知りたいのが隔絶された一般市民の気持ちではあるが、そもそも「象徴」としての立場(symbolization)の皇室のことをあまり「内情」にまで立ち入って詮索することではない。
 まして露骨な興味本位の皇室個人の人格、人権問題にまで立ち入って話題にし、発信するのは皇室の「立場」を複雑に曲解させて、あってはならないことだ。

 皇室問題は政府、専門家が、そして何よりまず皇室の人たち、当事者が真剣に将来を見据えて考えることだ。最近も、天皇の公務についての日頃の考え、自由な発言も皇族から聞かれた。

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