サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

【そのオリジナリティに用がある】今村朝希「つくろぐ。」 第13話 感想(コミックキューン2017年4月号)

2017-03-11 | つくろぐ。/今日D(鹿子木灯)












この漫画が連載されてから約1年が経ちました
まずはその間にコミックスや、一度の休載もなく毎月楽しませてもらった事に感謝したいです
ちなみにこの感想も一度も休まずここまで来てます・・・笑

まず書きたいのはこの漫画には確かなオリジナリティがある、という事です
今回は家庭菜園という身近で生活感たっぷりなネタを扱いつつ、
ただ単にうんちくのお話だけではなく
それをしっかりとキャラの「成長」に繋げている、、、というレベルの高い作劇が光るエピソードに仕上がってました
 ぶっちゃけ、単純にこういう内容の漫画ってあんまりないと思うんですよ
自分で野菜を作って、
自分で消化して、
その喜びを味わう。。的な、
要約するとそういう内容なんですけど、
それこそ“日常のドラマ”って感じがするんですよね
自分の手で自分自身の充足を演出して、人間的に成長をしていく、、、というストーリーラインは
堅実過ぎるほどに堅実そのものなお話で、今村さんの生真面目さがよく出ている名話になっていると言えます
ポップで可愛いし、ためにもなるし、でも、純粋に漫画としても面白くて、今回も素敵な回だったなあ。と感じました
正直ここから読み始めてもOKなくらい意図が分かりやすいお話だったので、是非読んで欲しい
でも読むだけじゃなくて、出来れば(魅力に)気付いて頂ければ尚嬉しいです。



カワイイ。


ただ、今月もあんまり良い掲載順ではないですよねぶっちゃけ
正直漫画の出来の良さからすると、普通にもっと人気になるなあ。って考えてたので
そこの噛み合わなさにやきもきしているのが個人的な本音としてあります
客観的に考えてみると、
第1話から比べて作画がかなり垢抜けた印象があって、
キャラも活き活きして来た感覚もあって、
尚且つキャラ自身の成長もじっくり丹念に描けてると思うんですよね
一年前は他の二人にエスコートされてた主人公の華が、
色々経験を積んで今は尊敬される立場にいる、って時点でグッと来ますし、
先月今月と短いタームでしっかりと創李というキャラの心理的成長を描けている手腕も見事だと思うんです
正直読んでてちょっと感動したもんね(笑
これはお世辞などではなく、
完全に素直な感想のつもりなんですが・・・
「いいもの」でも真っすぐに届くとは限らないのを痛感しています
だったらせめて、感想などで出来るだけ他の人の目に触れる機会を作ってこれからもアピールして行きたいですね
ホント、読めば分かると思うんで。

華が、自分の「好きなもの」の良さを創李に理解してもらえた時の嬉しさが直で伝わって来る表情の演出、
想像力を張り巡らせて、色々なものやことに感謝する。。という地に足の着いた作劇と
今月は胸に来るネタだらけでとっても良かったかと思います
おいしそうにサラダを食べてる創李も、
素直に菜園にハマってくれる純粋な創李に萌えてる華も両方可愛くて素敵でオチもまた秀逸だったかと(笑

世の中は、当たり前のようで当たり前じゃない、ことだらけ。
っていうのは最近自分も良く感じてる事の一つですね
スーパーに売ってる食材の件もそうだし、
例えば、
母親が弁当を作ってくれるのだって弁当を作るという「面倒くささ」を乗り越えて作ってくれてるものですし、
仕事に毎日行くのだって当たり前ではなく、「やりたくないけど行く」という選択の上で来てるんだなあ。と思うと
ある種尊さを感じる時もあります
何もかもが「当たり前にそこにある」ものなんかじゃなく、
「何かを乗り越えてそこにある」ものなんですよね
そういうテーマ性が最近胸に響くので、
そういう意味でも今月の「つくろぐ。」は大変良かったです
そんな訳で、キューン買ってる方はこの感想で何かが伝わったのなら、
是非アンケの投函やコミックスのチェック等よろしくお願いします
この漫画は末永く読んでいたいんで。












そういう感想とは別に、
子ども扱いされてプリプリ怒ってる創李は本当に可愛くてニヤニヤしましたね(笑
個人的にそういうネタに弱いのもあるし、初期がむしろ「頼れる同世代」的なイメージだっただけに
ギャップで余計に悶えちゃうなあ。。と創李の魅力再発見!的なエピソードにもなっててそこもまた秀逸でした
微妙に「ぼっち日和。。」の鹿子木風味が残ってますね笑