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本物の演技とは?/アクタージュ 第43話「正しい芝居」 感想(週刊少年ジャンプ2018年52号)

2018-11-26 | アクタージュ
                              
                           ハイレベルなイケメンだが・・・。









アキラの演技は、
どうしても「周りの評価」を気にした“最低限の仕事”になっているんだと思う
野球に例えるなら細かいヒットは打てるけど、でかい一発は決して打てないし「打たない」、
ある程度「こうしておけば批判は食わらない」という自己保身の上に成り立っている類の演技だからこそ、
観る人が観れば物足りない・・・という評価になってしまうんだろうって思います
器用だが、面白い演技ではない。。というのは演出からしてもよく分かります
まあ、良くも悪くも「アイドルっぽさ」が抜けないんでしょうね。







別に全部を曝け出すのが良い表現者だとは思わないけど、
あまりにも作り物じみてるとどうしても心の奥深くまでは届かない
それは読者はもうみんな景ちゃんの演技を観て来てるからとっくに分かっていると思う
それと、千世子のデスアイランドの最後の涙のシーンと比べてもアキラの演技は「違う」

勿論、
「商品としての自分」を上手くセルフプロデュースして世の中に出して確かなヒットに繋げる・・・
それはそれで間違いなく彼(ら)の才覚であり決して批判されるべきものではない
つまり、やってる事自体のクオリティは高いと思う

しかし、
この芝居、
生々しい感情を曝け出す類の演劇に於いては、
「逆に」きれいに整えられすぎて異物になっている・・・のもまた事実
今、この場で必要とされているのは、八方美人ではなく、誰か一人の心に強烈に突き刺さる類の芝居であって
その点に於いてはアキラの今の芝居は彼の評価の通り生々しさとは正反対の方向に行ってしまっている、、、のが現実です。







それでも、
まだアキラは「置きに行く」事を諦めない
冒険を、挑戦を回避して“プロとして”最低限の演技で終わらせ、
残った課題を明日に後回しにして逃げの一手を演じ続ける悪癖から逃れられない
それは舞台を真っ当に終わらすにはある意味至極当然の判断なのかもしれない
だけど、
正直「明日から頑張る」って言ってる人間を信用出来るだろうか?
大事な局面に立たされた時、
頑張らなきゃいけない時ほど先送りにしちゃうのが人間の性
そうではなく、「今ここで」何かを変える勇気を踏み出さなきゃいけない

しかし、今まで受け手の評価第一で活動して来た人間が、
いきなり自分を曝け出せっていうのも難しい話ですよね
だからこそ、
夜凪ちゃんのアドリブ・・・なんでしょうね
あれは天然と意識的なのが混ざっているような気がする(個人的に)
自分から出さないのなら、他人から出させるのも一つの手段としてはアリでしょう
そもそもが、手前の感情表現なんて昔何も考えてなかった頃は自然に出来てた筈なので。
アキラが無事枷を外すことが出来るか。。に注目です!
観てるこっちもハラハラの展開で、
しかもそれがアキラくん・・・って事で、
益々面白い展開になって来ていて大満足でした♪











しかしこの漫画、
とことんまで哲学的でとても少年誌に載ってる漫画とは思えないくらいの読み応えがありますね・・・笑
この何物にも染まってない感じ、オリジナリティを貫いて人気を得てる感じに個人的に「ジャンプ」を強く感じます。
間違いなく新しいし、評価されて欲しい一作に仕上がっていますね。アキラを応援したくなるのもまた凄い。