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最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。 10巻/松沢まり

2016-01-09 | 単行本感想







遂に10巻目です
表紙の美月がめちゃくちゃに可愛くて、女子力も高くて(笑
新年早々実に目出度い気分になりました
何故ならば、松沢まりさんが10巻・・・要するに二桁分単行本を出すのはこれが初めてなんですよね
それがいちファンとして嬉しいですし、振り返れば色々な「初めて」があった連載になりましたね、って気持ちです
取り敢えず言いたい事は「おめでとうございます」って事ですね。










昨日書いた9巻の感想と若干被るんですが、
この漫画も色々な変遷を経て当初とは大分趣の違う漫画になって来ました
まず、エロティックな表現がほぼなくなり「美月と夕哉のラブコメ」「雰囲気重視の物語」に完全に様変わりしています
まるでしんしんと降る雪のように穏やかで、清廉とした空気感の作品になって来ていて
序盤と比べると、もっと言えばアニメ版と比べるとそのイメージの違いっぷりが凄いんですけど(笑
でも、9巻の感想でも書いたようにこれがある意味松沢さんの素なんじゃないかな、って個人的には思います
ちなみにこの路線にシフトしてから実は表紙&巻頭カラーを飾っていたり、
そういうところもまた凄いなあ。って実直に思うんですけど
だからこそ、今の「妹ちょ。」に触れて欲しい気持ちがいちファンとしてはあったりして
軟派なのはそれはそれで最高でしたけど(笑 今の透き通るような雰囲気の「妹ちょ。」にも是非触れて欲しいですし
ある意味ここからが松沢まりさんの本領発揮だと思うのでその意味でも注目してみて欲しい一作です

この巻では、美月の精神的な成長が目立ってるなあ、と思いました
今まで夕哉にして来た事を反省したり、
一歩成長して
日和の為に一肌脱ぐ決意を固めたり
彼女の報われなかった想いに涙を流したり、、、
夕哉とのイチャラブ(?)具合も益々ピークを極めていて、そんな彼女の心身的成長が頼もしかった巻数、とも形容出来るかと
それが新たな展開に於けるニヤニヤの予感に繋がって行く訳ですけど・・・それはまた後述します笑

夕哉も夕哉で、本格的に美月が好きになってきたみたい?で
中々にニヤニヤが止まらない展開になってますね(笑
この辺も今後もっともっとニヤニヤ出来る漫画になっていくんじゃないかな、、、って事を予見させますが
それに比例するようにゆき姉の恋のモヤモヤも加速して来て、その辺もまた実に面白いです
エクストラ漫画でも美月と夕哉のほっこりするようなラブラブエピソードが描かれてて
正に冬に読むにはピッタリのぬくぬくするような新刊に仕上がってるかな、
なんて風に個人的には思いました
色々な事実が判明して、
個々に変わっていく/想いを巡らせていく複雑な展開になりつつある「妹ちょ。」
それでも根底には“誰かを好き”って気持ちが蠢いてる話だとも思うので
その意味ではある種シンプルとも言える読み味が素晴らしいですね


遂に明かされた日和の過去、気持ち、悲しみ――――
散々想って来たのに、
わざわざ新幹線で会いに行くくらいに大好きだったのに、
その為に今までの人生頑張って来たのに
肝心なところでシャットアウト・・・
そんな気持ちがダイレクトに伝わって来たからこそ、美月は涙を流したんでしょうし
理屈じゃなく感情移入せざるを得なかったんでしょうね っていうか、あんな清廉かつ切実な描き方されたら俺でも感情移入するわな(笑

個人的な見方ですけど、「だからこそ」そんな大切で誰よりも優しいお兄ちゃんを無下にするかつての美月が許せなかった
「だったら、代わって」というような想いが生まれたんじゃないかなあ・・・なんて感じました
それに本当は美月に夕哉お兄ちゃんを大事にして欲しい、そんな気持ちを取り戻して欲しかったんじゃないかなあ・・・ってこの10巻を読んで改めて思いました
少なくとも、日和が居たから“当たり前の家族”に戻れたのは事実な訳で。
そんな日和の想いを叶える為、
彼女の願いを成就させる為、
もう一度決意新たに立ち上がるのがこの巻の肝だと思います
だから、より日和の気持ちを叶えてあげる為に・・・美月はラブラブ攻勢を我慢して受け入れる事を決意します
でも、それはいやいやじゃない、かつてみたいにストレスでもない、素直な思いで・・・という
実に上手い流れになって終わるのもまた素晴らしいな、素敵だな、と思いました
一番嬉しいのは、その流れによって更なるニヤニヤが拝めるんじゃないか、と(笑)
今はただでさえ二人の雰囲気が良いですからね、、、
そこにゆき姉がどう割って入るか?

と言う事で、
あとがきの通りに色々な設定等が明かされラストスパート気味の本作ですけど
それと同時に「ここから」新しい展開が始まる!と言ったワクワク感も含んでおり
その意味じゃ終わりに近づいてる寂しさよりも続きを読みたい気持ちのが勝る10巻目だったかなあ、と。
ようやく明かされたTSTの存在意義も、意外と納得出来る理由だったのも存外に面白かった(笑
そりゃ日和の好き勝手にしてたら、そういう可能性もあるわけだしねえ。
そういった設定へのケリの付け方も秀逸だった新刊でした。


もう時間がない、
だから悠長にやってる暇もなくネタをばらす、
だけど、振り返ってみればその間にすっかり関係性も元に近づいていて・・・という
構成の上手さも際立っていた今巻、実は大切な友人だった日和と
実は大好きな人だった夕哉
そんな彼彼女の為に主人公の美月がこれから取って行く行動に期待です
いよいよ物語もいいところに入って来てるので続刊以降も実直にワクワクしながら待っていたいな、と。
色々な事実を知って、また一つ成長したり想いを新たにする美月の誠実な姿勢がとても頼もしかった10巻でした。












しかし美月は昔の思い出を忘れてた事を素直に悔やんで泣いたり、
それをストレートに反省したり、
日和の想いにシンクロして叶えてあげたい。って気持ちを強めたり、
今では夕哉の事をまっすぐに信頼する気持ちがあるからこそ、日和のラブラブ攻勢を受け入れる事を決意したり・・・
すっかり主人公らしい主人公になってきて流石10巻まで続けるとこうなるんだな、と(笑
多分、今では夕哉の事も普通に好きでしょうしね。
そんな物語の結実に期待しております
そんな訳で11巻もまた楽しみ。

それと、あとがきのページのツインテ美月、めちゃくちゃ可愛かったので(笑)。
是非本編にも登場希望。


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4 コメント

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Unknown (kato19)
2016-03-28 21:09:15
初めまして。
『妹ちょ』アニメ版しか見てないのですが、コミックがこんな風に進行していると知ってびっくりしました。
アニメ版の行き過ぎた感じも好きでしたが、こういうシンプルなラブコメも好きなので、すっごく読んでみたくなりました。

私のアニメ感想ブログで、こちらの文章を一部引用させていただきました。もし問題ありましたらご連絡ください。
『『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』アニメ版 感想:魅力いっぱい2期が見たい!』
http://kato19.blogspot.jp/2016/03/saikin-imoutono-yousuga-cyotto-okashiinndaga.html
返信する
わざわざありがとうございます (西京BOY)
2016-03-29 22:34:21
kato19さん、コメントありがとうございます。


野球に例えるなら作者的に序盤の方が変化球だったんですよね
それがどんどん作者渾身のストレートをビシビシ投げるようになって来た、、、という感じでしょうか
まあ自分は変化球もストレートもどっちも好きなんですけど笑(本作に於ける)

引用は、むしろありがとうございました
というか、直接伝えに来てくれる人は珍しいので
ちょっと驚きました
しかも、自分が伝わって欲しいと思ってる部分を見事に切り取られてるので
問題があるどころか本望でした
感謝です。
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Unknown (Unknown)
2017-01-28 20:53:41
9巻10巻と読んだが首を捻るような展開に
いなりこんこんでも感じたこの違和感
返信する
うん? (西京BOY)
2017-01-28 22:32:27
まず、どこのどういう展開に首を捻ったのかがよく分からない
そして俺はいなこんを読んでないので引き合いに出されてもよく分からない。

あと、俺は一切首を捻ってないです。以上。
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