金曜日につしまみれのライブを観てきました。
一言で、「観終わった後おじいちゃんになってしまったライブ」でした
この日は雪が降ってたりしたので傘持参で行ったんですけど、
しばらくは傘を杖替わりにして歩かなきゃダメだったほどに完全燃焼してしまったライブ、、、だったんですねえ
いや、ホント、尋常じゃないくらいメンバーの気合が迸っていて凄かったです。この日はみずえさん脱退のワンマンでした。
この公演はいろいろな地方からお客さんが来てたらしいです(MCより)
北は北海道、南は九州、そして海の向こうのアメリカからはるばる来た客もいたらしくて
物凄くグローバルな客層になっていて流石海外で活動して来たバンドだなあ。。って感じました
ちなみにそんな自分は、はるばるどころか隣の市である市原に住んでるので内心「近くてごめん」って心境でした(笑
でも、メンバーの脱退、という重要極まりない公演を地元で観れたのはすっごく幸運だったかと
こういうのって大体東京でやりますもんね。そういうとこも嬉しかったな。
世の中色々なガールズバンドがいますが、
個人的につしまみれはその中でも一番長くライブに足を運んでいるバンドなんですね
純粋に個々の演奏技術が高いのもあるし、曲も格好良いし、何よりギャルバンってよりかは、サムライ的なイメージじゃないですか?
これはライブを観てくれたら分かると思うんですけど(笑
ガールズバンドっていうのは、一歩間違えればアイドルっぽくなりがちですけど、
つしまみれはそこに一切頼らずまともに生真面目にロックを追及してるから好きなんです
この日もそんなことをつらつらと感じながら終始楽しんでいました。では以下。
つしまみれのアンサンブルは、
長年培ってきた呼吸の良さも相俟って、観る度に「すげえ・・・!」と感じるレベル(段階)だったんですけど
その中の一人であるみずえさんが抜ける。。ってのはファンとしても残念としか言いようのない出来事だったわけで。
複雑な思いを抱えながら参加した訳なんですけど、気が付けばそれすら忘れて狂騒に身を任せている自分がいたのに驚きました
みずえさん、終始めちゃくちゃ笑顔で楽しそうに叩いてたし、こういうライブにありがちな悲壮感がまるでなかったんですよね
なんかそれもまた「すげえなあ・・・。」と実直に感じてしまって、
最高に格好良いこの3人でのつしまみれが“ただ”そこにいた、、、って印象のライブだったんですよね
つまり、ノスタルジーでもセンチメンタルでもない、最後まで「現在進行形」を貫いた・・・って感じのライブでした
現にみずえさんが演りたいって曲を中心に据えたセトリも懐古的な感覚はなく、上手い具合に新旧織り交ぜたセトリでしたしね。
そんなバンドのテンションに観客も始めから呼応していて、
飛び交う怒号に初っ端からクライマックス感ある激しいモッシュピット、、、と
観客のテンションもまた終始ブチ切れてた印象です 押しがやたら激しかったですし、
もう常にぐわんぐわんなってて、どしゃめしゃな感じでそれにも圧倒されちゃいましたもんね(笑
かくいう自分も何度も何度も声張り上げて叫んでしまったんですが。だからライブハウスって楽しいわ。
「Sex on the beach」「おじいちゃんのおズボン」で一気に会場全体をモッシュピットに変えてからは、
もう脱退ライブ特有の緊張感なんかはどこかにスポーンと飛び去ってしまってただただ純粋につしまみれのロックを楽しんでました
久々に聴いた大好きな「敵のテーマ」、美しいメロディと洗練されたアンサンブルが兎角気持ちいい「Road Of Girl」、
基本バラッド調ながらやよいさんの強烈なベースも手伝って未曽有のハイライトを作り出していた「さいあくま」・・・と
セトリも相当いい感じで大好きな曲ばかりが矢継ぎ早に繰り出される構成に興奮しながら聴いていました
中でも、俺がつしまみれと出会った曲である「エアコンのリモコン」が演奏されたのは格別に嬉しかった
あの歌詞の切なさ、メロディの美しさ、唯一無二のコーラスワーク、、、どこを切っても最高でした
流石にこの曲を聴いてるときだけは(つしまみれを知った曲だったのも相俟って)感慨深い想いで聴いてしまいましたね
正直、今まで生で聴いた中で一番クオリティの高い「エアコンのリモコン」だったと思います
もうイントロのコーラス聴いた時点で涙腺ちょっと揺さぶられてましたからね(笑
純粋に音としてもめっちゃ気持ち良くて終始快感だった。
ストレートに力強く鳴り響いた「愛の夢」の凛とした感じ・・・もまた良かった
この曲はこういう趣向のライブで演奏するにはビックリするくらい似合ってる曲だなあ、、、って思ってしまった
「空腹と空白」のシリアスな雰囲気、「NO PUNK」の鬼気迫るオルタナティブなロックンロールの炸裂・・・・と、
激しさ一辺倒なわけでもない、メロディメーカーとしてのつしまみれやどっしりとした音像のつしまみれなど
様々な引出しを提示して見せる(魅せる)構成にも正直めっちゃ痺れてました
「おじいちゃん~」と「Road Of Girl」なんて聞き比べるとまったく別バンドじゃないですか?笑
そのふり幅の広さ、どういう方向性でもちゃんと格好良くなるセンスの高さも素敵だなあ。。ってお世辞ではなく感じていました。
呪文みたいなフレーズが癖になる「はじまりのうた」から再び超モッシュピットが復活、
近年の曲ながらまるで昔からの定番曲のような盛り上がり方が凄かったし、そこもまた「進行形」を感じてましたね
自棄的なまでに叫んで、パンキッシュに駆け抜けた「Doing Nothing」もまたハイライトに挙げたいくらいに強烈だった
歌っていうよりはもう殴り書きの文字みたいに吐き出すボーカルが兎角格好良すぎてテンションも超絶ブチ上がってました
バンドのテンションも、もう這うように音を鳴らすパンクバンドみたいになっててかなり観ていてスカッとしました
帰りの千葉駅でふとこの曲の事を思い出したり、この曲もまたこの夜の一つの象徴のような一曲だったかと
「まつり」「タイムラグ」「JAUGAR」と鉄板の大盛り上がり楽曲を惜しげもなく連発と、
本当に悔いを残さない潔いセトリだな・・・と内心思いつつ、
「タイムラグ」ではまりさんのダイブが炸裂したりこの辺も凄まじく衝撃的で格好良い仕上がりになっていて大満足
そう、、、さっきから「格好良い」って表現を何度も使ってますけど、つしまみれは「格好良い」って言葉が凄く似合うんですよね
本当に命懸けてやってるな。。っていうのがライブに参加するとよく分かりますよ
これまた鬼のような迫力だった「ニンゲン・コーティング」の美爆音もまた素晴らしかった
冒頭からやよいさんのベースとは思えない(笑)尖り切ったバカでかいサウンドが炸裂してた時点で興奮を隠せなかった
これも久々に聴いた「バカ元カレー」とやはり新旧織り交ぜたセトリの構成が秀逸で、
そのまんま「脳みそショートケーキ」に繋げて締めるラストもまたこの日の本編最後としては相応しいものに仕上がっていて
本人の言う通り「思いで作り」などではなく、「今の」つしまみれでただただ攻める、、、ってだけの
「正しいライブ」になってたのが見事だったなあ~って振り返って感じます
この「脳みそショートケーキ」がまた凄かったのよ
まりさんがみずえさんに向けての想いや今の気持ちを強く強く叫ぶように語り、
その後客席まで降りていって、お客さんの中でギター弾いて歌うたって、周りは超絶なモッシュピットで、、、、と
筆舌にしがたいくらいのカオティックな空間が繰り広げられていて、これぞロックでしょ!ってくらいの爆裂模様が超快感でした
目の前でギター弾いて、歌って、お客さんと踊っているまりさんは本物のロックスターだな・・・って思えました
こういうカオスな空間が好きだから、ライブハウスに来てるんだろうな、、、と改めて感じましたね
正にバットで頭殴られるくらいの衝撃、とは、こういう事を指すんだろうな。。と。
自分もめちゃくちゃに踊ったり叫んだりブチ切れてたなあ、、、って思う笑
それくらい・・・
本当に「格好良かった」のよ
つしまみれは、本物のロックンロールバンドですよ。
そう、はっきりと理屈ではなく感覚で思えた尊すぎる一夜でした。ありがとうございました。
スローリーワンダー
ダーウィン
Sex on the beach
おじいちゃんのおズボン
おばあちゃんのブラジャー
敵のテーマ
Road Of Girl
エアコンのリモコン
さいあくま
愛の夢
空腹と空白
NO PUNK
はじまりのうた
Doing Nothing
まつり
タイムラグ
JAUGAR
ニンゲン・コーティング
バカ元カレー
脳みそショートケーキ
アメリカのハンバーガー
おちゃっすか
スピーディーワンダー
パンクさん
「バンドは水物」とか、そういうライブでしか聴いたことなかったような・・・
というくらいのレア曲「アメリカのハンバーガー」も聴けて最高でした
この正統派なロックンロールサウンドが気持ち良いねぇ・・・とじっくり感じつつ、
これまた最初期の「おっちゃっすか」と懐かしいナンバーも満載でそういうとこは脱退ライブっぽさもあって、
そこもきちんと押さえてくる抜け目のなさもまた光ってたなあ、、、と思います
ダブルアンコールでは、「あと2曲・・・いや、1曲だった」って言った後観客から「2曲やって」ってリクエストされてて、
本当に2曲演奏したのがまたあまりにも粋すぎて「最高だな。」って思いました
そういう振りにもストレートに応えられるって凄いことですよ
近年の「スピーディーワンダー」を高らかに響かせ、
最後の最後は「パンクさん」でつしまみれらしく爆裂して終わっていく、、、というニクいまでにカッコヨイ!ライブでした
最後の挨拶の時みずえさん泣いてたけど、自分としては最後の最後に最高沸点を刻んでくれた事に本当に感謝しています
この日、この夜を過ごせて、本当に良かった。今はただ、そんな風に思ってます。新体制のつしまみれにも、大いに期待しましょう。
また暴れに行きますよ。
ヒロシ店長およびルックのスタッフさんも最高ですね・・・
ツアー初日でもないのに、デカポスター作ってくれた心意気が素晴らしい!!