サブカルチャーマシンガン

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熱源/cinema staff

2017-05-26 | アルバム感想











cinema staff「熱源」を聴いた。











タイトルから想像すると、
物凄く原点回帰的なアルバムに思われそうですが
割とポップな楽曲も多くバランスの取れた秀作・・・といったイメージのアルバムです
時間も40分と短いし疾走感のある楽曲が中心なのでスパッと聴き終える事が出来る作品ですね

前作がポップな作品で、その前の「blue print」は名作然としたアルバムだったんですけど
今回のはポップさはほどほどに、でも名作然としている感じでもなく
わりとアッパーに振り切った印象の快作・・・ってイメージなんですよね
結構練り込まれてる、、、ってよりかは衝動で作った感じ
「blue print」がフルコース的な作品だったとしたら、
今作は即席的に美味しいマックとかファミレスみたいな感じですかね・・・ってこれで伝わるのかは分からないですけど(笑

逆に言えば、素直にロックバンドを楽しんでるな~って感覚が前作前々作以上に伝わって来るんですよね
複雑なアレンジもないし、ライブで再現するのが難しそうな曲もない、バリエーションも統一されてるし
その意味ではシンプルに振り切った作品とも言えるかもしれません
「望郷」「blue print」は傑作だったと思うんですが、
このアルバムはそれらとは別のベクトルで傑作だと思える作品ですね
ロック色は高まってるけど、ポップな曲も多々入っているので初期と中期の総決算的な具合で聴けるかと思います。


中でも、一番好きなのは「返して」って曲ですね
この曲はこのアルバムの中で一番良いのはもちろん、
シネマスタッフのレパートリーの中でもトップクラスに素晴らしい楽曲だと言えます
極端にメロディアスなサビに全体的に流れる張りつめた疾走感、そして、儚さを感じさせる歌詞、、、と
自分の好む要素ばかりで一発で大好きになってしまった、これからのライブでも定番になっていくであろう一曲だと思います。
 抜群に美しいメロディと、燃え尽きるまで走り続ける~といった詞の方向性が良い具合に相乗効果を生んでいて
切なくもなりつつ、熱い気持ちにもなれる、、、という正にロックバンドがやるべき楽曲になってるんですよね
少なくとも、この楽曲に無駄なドヤ顔感や余裕ぶってる感じは一切しないです
ただただ焦燥感に追われつつも、懸命に美しく足掻いていく
そういった・・・
ロックバンドにしか出せない類のカタルシスがたっぷり詰まっているのが何より大好きでお気に入りの楽曲です
全体的に良い曲が並んでますけど、この曲は「良い曲」では済まされない飛び抜けて胸に来る何かが宿っている曲ですね
正直な話、この「返して」という名曲が収録されているだけでも買う価値の高いアルバムだと言えます
最後の最後まで、自分らしく、他人の真似をせず、「気高くじたばたする」
そういう美学がしっかりと詰まっている最新のアンセムだと思います。

その他にも、孤独と共に奮闘する事を歌う「pulse」、
ポップなメロディが心地良い「熱源」、
尖り切ったリフにやられる「エゴ」、
三島くんの趣味としか思えない「el golazo」は最初どうかと思ったけど(笑
だんだんヘビロテしてたら「まあ、いいか・・・。」って許せるようになりました(上から目線乙)
叙情的なバラッド「souvenir」もかなりの名曲ですし、ガムシャラな歌詞が若さを感じさせて素敵な「diggin'」も良い
野球で例えるとシングルヒットが沢山並んでいるようなアルバムですが、それはそれで手堅く聴きやすい、
感情移入もしやすいポップでロックな快作に繰り返しになりますがなってるんじゃないかなあ、と
その中でも満塁ホームラン級の「返して」が収録されてるので、
きっちり軸となる一曲があるのも抜け目がなくて素晴らしいと言えますね











初の野音も決定、
そして近々久々の全国ツアーもスタート、、、という事で、
ちょっとごぶさた気味だったんですが、今年はシネマのライブにも足を運ぼうかと思ってます
「返して」「diggin'」「エゴ」は特に生で聴いてみたい。楽しみ。





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