先月の20日、syrup16gのライブを観に柏に行ってました。
syrup16gのライブを千葉県で観たのは初めてだった。
というか、振り返ると関東で行う公演に関してはほぼほぼ東京だった気がする
去年あたりから横浜とかこの日の千葉みたいに東京以外でもライブやるようになった・・・のかな
ちなみに、柏公演は先行でチケット当たったのに
それよりもキャパが大きい横浜公演は普通に外れた~という謎の仕様でした。
今振り返れば、
去年生まれ故郷の横浜で観れたので、
音楽の神様が
「今度はお前の地元で観なさい。」と粋なプレゼントをしてくれたのかもですね
まあ自分は千葉市のすぐ下の市原市に住んでるのでそこまでめっちゃ近いって感覚はないですけどね笑
近い~って感覚があるのは船橋市くらいまでか。
この日は、
ボーカルの五十嵐隆が感染症からの病み上がり~って事で、
豊洲と比べると明らかに声が出てなかったです
ただ、
「だからこそ」感じるものもあったり、ピンチをチャンスに変えて名演を創る、
そんなバンドの底力を感じられる素晴らしい公演でもありました。
「リアル」演ったので、感想も
「リアル」に書きます。
では以下。
一曲目はやはり「イエロウ」。
豊洲で観た時よりも更にソリッドに進化していて驚き、
つくづくバンドは生き物だな~って実感しました。
また、
柏PALOOZAはキャパが400~500程度なので、えらい近距離に感じそれも嬉しかった。
昔、東京国際フォーラムAで観た時はメンバーが豆粒に感じたけど(それでも楽しかったけどね)
この日は五十嵐さんがギターを弾く様子等をまじまじと観れたのでそれだけでも尊い夜でした。
そんな五十嵐さんがシューゲイザーの様なギターサウンドで魅せた「不眠症」、
「うるせぇてめぇ」のシャウトが光っていてこの日は(感傷よりも)素直に格好良く感じてました。
更にディープに攻める「Hell-see」を投下、
静かかつダウナーな楽曲だけどギターサウンドは燃える様な情念も孕んでいて
そのギャップにも心底魅せられ今夜のライブも最高である事を確信。
中畑さんの不気味なコーラスも良い味出してました。
ダンスチューン?ってくらい踊れるアンサンブルに進化していた「末期症状」
この曲も終盤の
「(素敵な未来は)ね~よ!!!!」のシャウトが痺れるぐらい格好良く、
またその水面下に潜む哀愁含めてしっかりと堪能出来ました。
中畑さんのMC、
syrup16gのライブに来てる客に「syrup16gです。」って告げるのは何かおかしいって流れから、
「日本屈指の3ピースバンドです!」という何かヒップホップの人が言いそうな自己紹介に色々アガりつつ、
ここから五十嵐さんの声が異様に掠れ始めて、それは「月になって」まで続いていた。
「末期症状」まではかなり無理してたのかもしれないが、
それでも「ローラーメット」のクッキリしたギターサウンド、
「I'm 劣勢」の
「60代行くまで生きてんのか俺」という歌詞のマイナーチェンジ、
「(This is not just)Song for me」の柔らかで包み込まれるようなサウンドデザインなど、
声が本調子でなくとも印象に残る場面や聴きどころはいっぱいあったので良かった。
唯一、
「月になって」だけは、
正直に書くと声が掠れ過ぎていて快感よりも心配の方が勝(まさ)ってしまった。
ただ、
そこから五十嵐が奇跡の復活を遂げる。
代表曲の一つでもある「ex.人間」、
この曲の、
サビの部分の絶唱で彼の声がしっかりと戻って来たのだ。
うん、
「月になって」とは明らかに違かったから、他の方がどう思ったのは分からないが、
自分はこの曲の絶唱で少し喉の調子を取り戻した様に感じられました。
そして、
それがとても儚くて美しかった。
どんなにボロボロになっても、少しでも楽しみを見い出して、生きようとする想い。
そのあまりの
健気で切実な歌と火事場の馬鹿力っぷりに聴いていて思わず涙が出そうになってしまった。
懸命に頑張ってるからってだけじゃなく、
奇しくも怪我の功名的にこの曲が持ってるニュアンスをリアルに再現出来ていた気がしたんです。
本音を書くと今までライブで聴いた「ex.人間」の中でこの日が一番素晴らしかった。
五十嵐さんの魂は、未だに燃えている。それを証明する一曲でした。
ザラついたギターの音、どんどん躍動感を増すドラム、そして、
この曲はやっぱり
循環し続けるマキさんのベースラインが最高だな!ってなった名曲「正常」
そして・・・
「もったいない」の
「何の為に生きている」ってフレーズ。
近距離で深淵みたいなテンションでねっとりと歌われたのもあり、
聴きながら
自分の中の誤魔化していた闇が引き摺りだされた~みたいなドロドロの効果があった。
後述はしますが、結果この曲のこのフレーズがきっかけで真夜中に独りで号泣しました。
鉄っぽさ全開のギターサウンドもまた絶品でやっぱり五十嵐さんはギタリストとしても至高だな、と。
ギターと言えば、
鬼気迫る顔で五十嵐さんがギターを掻き鳴らしていた「Everseen」、
豊洲のレポでも書いたけどこの曲定番曲みたいに盛り上がっててそれが面白かったですね
中畑さんの
「Yeah!!」や怒涛のビート感、苛立ちの表現もスカッとする様な感触があり素晴らしかった。
実は、
普段「HELL-SEE」の中で一番よく聴くのが「シーツ」なので(これも以前書いたかな)
この日も聴けて嬉しかったし、沁み入るような歌と雰囲気も絶品で作中観に浸れる出来栄えでした。
サビ前のギターフレーズにも陶酔しつつ、
人気曲「吐く血」!
生々しい歌詞とは裏腹に、
アンサンブルはまるで光みたいに元気でキラキラしててそのギャップも楽しかった。
そして、
最後は名曲「パレード」にて〆。
そう言えば、ツイッターで柏PALOOZAの音響を褒めてくれてた人が居たけど、
正に近距離であのただただ美しいギターフレーズを長々と聴けて正直めちゃくちゃ幸せでした。
豊洲と同じエレアコだったと思うんだけど、弾いている手先までじっくり見れたし、
あの旋律はホントに美しくて、
「この時だけは自分は本当に幸福なのかもしれない。」と真面目に感じてしまったくらい、
「この時だけは永遠に続いて欲しい。」と願う素敵な音楽の時間でした。
まるで桃源郷に辿り着いたような・・・正にライブハウスの魔法。
気が付けば、
大満足してしまっていた
ある意味この日しか体験出来ないような物凄い夜でしたね。。
アンコールは、一回目は「Les Mise blue」の楽曲を3曲。
この3曲はガチャガチャみたいに各地で違っていたみたい。
この日は、
伸びやかな歌声がアンサンブルに絡んで爽快だった「Don't Think Twice(It's not over)」から始まり、
「大事を突き詰めたら虚無かもよ」というフレーズが異様に響いてしまった「診断書」
「診断書」大好きなので正直かなり嬉しかったですね・・・笑
躍動感たっぷりの「Dinosaur」で、
不敵に終わって見せる~って構成もまたアガる仕上がりで良好なアンコールでした♬
更に、
この日もダブルアンコールも敢行!
病み上がりなので無くても納得はするつもりでしたが、敢行してくれて感謝しかない。
キレッキレの歌い出しからして気持ち良かった「ソドシラソ」はめちゃくちゃ久々に生で聴いた気がする
自棄的な世界観がドライブ感と共に拡がっていく音像に陶酔しつつ、
名曲「天才」もバッキバキに響かせ、
最後の最後はこれまたライブの起爆剤とも言える「リアル」で終了しました。
自分の聴いた感じこの頃にはいつもの五十嵐さんらしいボーカルだったんじゃないかな...
本当に歌も良かったし、
深淵そのものな作中観も良かった。
何より、
半ギレ気味で「妄想リアル もっとSO REAL」とガチシャウトする五十嵐さんの姿と声が、
強いシンパシーと共に心に響いてしまって・・・最後の最後まで魂を燃やす様なライブでした。
ちょっとは思い通りになれよ(笑)的な逆ギレ感と、
それがむしろ泥臭く足掻いてる様にも映って、
なんか想像以上に締めに相応しい楽曲でもあるんだな。と思えたりして収穫もいっぱいありましたね。
正直、
豊洲も素晴らしかったけど、
柏も負けないくらい素晴らしいライブでした。
これはこれで普段観られない❝美しい必死さ❞に溢れていた公演だった様に想う。
改めて、
自分が住んでいる千葉でライブを行ってくださり感謝です。
また、是非千葉でもライブやってくれたら個人的にとても嬉しいです。
ありがとうございました!!!
イエロウ
不眠症
Hell-see
末期症状
ローラーメット
I'm 劣勢
(This is not just)Song for me
月になって
ex.人間
正常
もったいない
Everseen
シーツ
吐く血
パレード
Don't Think Twice(It's not over)
診断書
Dinosaur
ソドシラソ
天才
リアル
物販でタオルも購入。今年は特に暑いのでめっちゃ役立ちそう!
ところで、
ライブが終わって帰宅した後、
「もったいない」の「何の為に生きている」のあの歌唱が頭から離れなくて、
それがきっかけで自分の中に存在していた潜在的な闇というかコンプレックスが爆発し、
真夜中に大号泣した。
それは、
他人と他人の間に流れている波長みたいなものがあったとしたら、
自分は(悪い意味で)どこにも属さない、属せないんじゃないか。という葛藤と不安、
その❝断絶❞のような感触・・・に苛まれて結構長い間涙が止まらなかった。
正直、
それで何かが変わった~というのは無いし、
「だから?」って話なんだけど、
ただ、
事実としてそういう❝リアル❞があったって事は誤魔化さずに綴るべきだと思ったので書きました。
でも、ドラマみたいにそれがきっかけで転がったっていう類のものが一切無くても、
そういう感情が確かにある、あった、抱いている。っていうのを、
ただただ感じ取る事が出来たのはある種尊い事でもあって。
そんな【弱さ】を抱きしめて自分はこの先も歩いて行くんだろうな~と想ったりもしたのでした。終わり。