ひびレビ

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ウルトラマンブレーザー 第25話(最終回)「地球を抱くものたち」

2024-01-20 10:44:05 | ウルトラシリーズ
ウルトラマンブレーザー 第25話(最終回)「地球を抱くものたち」

 「俺が行く」から「俺も行く」へ。
 かつては身一つ、心は二つで戦っていたゲントとブレーザー。これまでのウルトラマンとは異なり意思の疎通が困難で、デマーガ戦では怪獣を生かすか殺すかで意見が割れ、ゲバルガ戦で戦闘継続か撤退かで衝突していました。そんな二人が様々な戦いを通して、言葉ではなく心で通じ合い、命を救わんとする一つの揺るぎない意思のもと結託。
 スカード、アースガロン、ファードラン。種族も、言葉も異なる仲間たちと共に戦い抜いてきたブレーザー。妻サトコと出会い、子ジュンを授かり、話せないことも多く時間も限られている中で、家族との対話を大事にしたゲント。そんな二人だから、みんなだからこそたどり着いた対話の果てに未来を掴もうとした最終回。意外性もありつつ、それでいて「ウルトラマンブレーザー」としては納得の最終回でした。

 最終回にしてようやくV99の目的が明らかになると共に、かつてドバシが何をしたかも明らかとなりました。
 現在の視点ではドバシの指示は誤りであったという判断できるものの、未知の宇宙船が突如地球に接近してきたら警戒するのも無理はありません。故に、当時の彼の判断を誤りとは言わなかったエミが印象に残りました。
 もしかすると、バザンガ、ゲバルガ、ヴァラロンも本来は異なる姿・異なる目的で運用されていたのかもしれません。バザンガはアースガロンのような自衛手段、ゲバルガ(イルーゴ)は新天地を自分たちの住みよい環境に変えるための環境コントロールマシン。で、ヴァラロンは爆弾を生かした掘削などなど……使いようによっては頼もしい存在かと。それが地球が自分たちの同胞にしたことを受け、あそこまで凶暴な存在に作り変えてしまったのかなって……それこそ、人類がアースガロンを強化していったように。

 V99との対話の果てに、繰り広げられたヴァラロンとの最終決戦。ブレーザーを助け起こすアースガロンと、ふらつくアースガロンを支えるブレーザー。この関係性、良いなぁ……!加えて、地球怪獣たちの扱いも素晴らしかったですね。特にデマーガとズグガン。彼らも種族が異なる者同士ですが、それでいて同じ地球を抱くものでもある。「地球」という言葉、そして怪獣たちの行動。どこか「ウルトラマンガイア」を思い出す展開でした。
 そして決着は……!ブレーザーが怪獣の力を己が力にするならば、ゲントは……!というのが熱い!熱すぎます!あんなん出されたら泣くわ……決着後、コクピット内、司令室内でも感情が爆発しているのがまた良いんだわ……

 
 最終回ではありますが、これで全てが終わったわけではなく、V99の旅やゲントたちの戦いはこれからも続いていくでしょう。あと、ゲントの体調ってどうなったんですかね?しばらく安静にしていればマシになるのか、それとも真に一つになったからもう大丈夫なのか……
 ともあれ、今は守り切った命のもとへと帰る時間。何気ない挨拶ですが、それを交わせることの喜び溢れた素敵な締めくくりでした。

 人とウルトラマン。人と怪獣。人と機械。人と人。同じ種族であっても伝えられない、理解出来ない想いがあるのだから、異なる種族であれば尚更意思疎通は困難。時に戦うことを選ばざるを得なくなったとしても、諦めずに互いの理解に努めることで、避けられる戦いもあれば、守られる命もある。そうして各々が遠く果てにある未来を掴める……
 言葉を、心を通わせることの大切さを教えてくれたウルトラマンでした。ありがとうございました!
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