諸行無常なる日々。或いは鬼渡神と神々の源流。

呪われた家系を生きる私の人生観や日常。それに立ち向かう為の神道的な考え。そして因縁の鬼渡神、神々の源流について考えます。

蔵王刈田嶺神社の伝説。 その3

2013年05月16日 08時03分56秒 | 伝説

続きです。

月読尊が出てくると、話はホント難しくなります。月読尊はスサノオ尊と同一の可能性が高いですからね。

「月読=月を読む=占い」となりますが、スサノオ尊も天照大神と「うけい(契約)」をした訳ですが、あの「うけい」は占いの何物でもないですしね。

この件に付きましては、またお題を変えて書き込みたいと思います。

さて、月読尊は元々は女神だったと、月読尊が祀られている壱岐島では古来から語られています。それが何故、男神に変えられたのか。まあ、多分、月読尊が女神であると都合が悪いと言う事なのでしょうねぇー。

それても性別は問題ではないのかも知れません。天照大神が男神との説もありますし、笠蓑付けて一晩泊めてくれとさすらつたスサノオ尊も速佐須良姫であるとする説がありますし(イザナミ尊がいる冥界に行きたがってましたし・・・・・)、神道では男女の区別は余り重要ではないと思われます。

話は難しくなりますんで、今回、月読尊はチョット置いときまして、女神姉妹は誰なのか、その父神は誰なのか考えて見ます。

先ず、月山も蔵王山もやっぱり山なのですから、山神で考えますと父神が「大山祇神」。そしてその娘の「磐長姫」、「木花開耶姫」が一番に思いつきます。っとすると姉の磐長姫が蔵王山で、妹の木花開耶姫が月山になります。

言葉少なで出し抜かれる磐長姫と、瓊瓊杵尊と結婚し一晩で妊娠、不倫を疑われ賭けに出た木花開耶姫ならイメージにも合うと思えますねぇー(こんな事言って祟りが怖いのですが・・・・・・)。

瓊瓊杵尊にフラれた磐長姫は、その後、自殺したとの事ですが、蔵王山の御釜は地獄の御釜でもあります。それも自殺(筑波山で病没した説も有り。月水石神社伝)して、瓊瓊杵尊、しいては天皇家に恨みを残して冥界に旅立った磐長姫ですから、月山よりも蔵王山の方が、磐長姫のイメージに合うと思います。

でも、それだと一つ疑問点があります。

「蔵王」とは、女性が座って分娩する体位を意味します。確か磐長姫に子供はいない筈です。瓊瓊杵尊に返された訳ですから・・・・・。

そうなると蔵王山は、瓊瓊杵尊の子供を産んだ木花開耶姫の方が条件に合います。

その点、調べてみましたら、愛媛県内子町にある大山祇神社では、産殿を建てて子供を産んだ磐長姫の話が伝わってはいますが、どうなのでしょうねぇー。それだと自殺するのはおかしいですし、やはり蔵王山に祀られるのには無理があると思います。

だったら、月山と木花開耶姫の繋がりはどうなのでしょう。

「月」と言うと、日本には「月」が題材となった物語が沢山ありますが、代表的なのは「がくや姫」の「竹取物語」でしょう。

あの竹取物語で作者は何を言いたいのか。どんな物語なのか・・・・・・・・・。

これ、意外と知られていないのですが、「竹取物語」とは、「かぐや姫」は罪を犯しまして、月から「竹」と言う乗り物??に乗せられ、地球に左遷されたといいますか、日本に島流しされ、その後、罪を許され月に戻っていったと言う話なのです。

では、どんな罪なのかと言うと、何かイメージを崩して申し訳けないのですが、不倫との事です(理由は長くなりますので、機会があったらまた語ります)。「美しさ=罪=不倫」となるのでしょうね。

ここで思い出して貰いたいのですが、「かぐや姫」同様、美しい木花開耶姫も結婚初夜で妊娠し、瓊瓊杵尊に不倫を疑われています。

紀記の作者は以前にも申し上げましたが、不倫を疑われる事により産まれる子が神である事を証明し、更には日本本来の神の系統を暗に知らしめるのが目的だったと思いますが、どうも「竹取物語」のストーリーは、木花開耶姫がお題だった様に思えます。そう考える人も多い様です。

そうなると、月山に木花開耶姫が祀られるのはイメージに合います。盗みと不倫の違いはありますが(男を寝取ったのなら盗みかも・・・・)、お互い罪を犯していますしね。

 

つづく。

 

 

 

 

 

 

 

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