孫悟空をモデルにした漫画は、けっこう多いと思う。古くは手塚治虫の「僕の孫悟空」があるし、諸星大二郎の「西遊妖猿伝」もなかなかに個性的だ。小島剛夕の華麗な筆が冴える「アクション・シルクロード」も侮りがたい。
最近、大いに楽しませてくれた孫悟空ものが、週刊少年チャンピオンに連載されていた表題の作品だ。この孫悟空は出来色だと思う。マッチョでワイルドで、ハードゲイばりの姿が目を惹く。腕っ節の強さで妖魔を束ね、天界に喧嘩を売って、お釈迦様に立ちションをかます悪たれぶりが、実に似つかわしい風貌だ。
絵柄もさることながら、科白にのけぞった。暴れる時の口上が「仏契切」(ぶっちぎり)である。お前は暴走族出身かと、思わず突っ込みたくなった。日本語というか漢字の使い方って、面白いと思う。
師匠の三蔵法師も個性的だ。女性なのはともかく、少年誌ギリギリの色っぽさ。当人に自覚はないが、まさに傾国の美女。人間も妖魔も惑わす、歩くフェロモン。あまりの艶っぽさに味方まで惑わすが、三蔵本人は至って真摯に仏の道を目指している。それにしても、妊娠出産シーンまで飛び出したのには仰天した。なんとも破天荒な三蔵法師だ。
そして、三蔵法師の行く手を遮る妖魔たちも、個性豊かな悪役揃い。彼等とのバトルも魅力だが、某○ャンプ誌のようにバトルを繰り返して連載を延ばすような手はとらず、すっきりとエンディングを迎えているのも好感が持てる。
最後の最後で、元不良(?)の悟空が、お釈迦様に向かって頼む我ままが、けっこう痺れる。「俺に寿命をくれ。このままじゃあ、師匠(三蔵)が先に行って(死んで)しまう。だから、俺にも寿命をくれ!」と。こんな一途で野放図な孫悟空も悪くないと思います。
最近、大いに楽しませてくれた孫悟空ものが、週刊少年チャンピオンに連載されていた表題の作品だ。この孫悟空は出来色だと思う。マッチョでワイルドで、ハードゲイばりの姿が目を惹く。腕っ節の強さで妖魔を束ね、天界に喧嘩を売って、お釈迦様に立ちションをかます悪たれぶりが、実に似つかわしい風貌だ。
絵柄もさることながら、科白にのけぞった。暴れる時の口上が「仏契切」(ぶっちぎり)である。お前は暴走族出身かと、思わず突っ込みたくなった。日本語というか漢字の使い方って、面白いと思う。
師匠の三蔵法師も個性的だ。女性なのはともかく、少年誌ギリギリの色っぽさ。当人に自覚はないが、まさに傾国の美女。人間も妖魔も惑わす、歩くフェロモン。あまりの艶っぽさに味方まで惑わすが、三蔵本人は至って真摯に仏の道を目指している。それにしても、妊娠出産シーンまで飛び出したのには仰天した。なんとも破天荒な三蔵法師だ。
そして、三蔵法師の行く手を遮る妖魔たちも、個性豊かな悪役揃い。彼等とのバトルも魅力だが、某○ャンプ誌のようにバトルを繰り返して連載を延ばすような手はとらず、すっきりとエンディングを迎えているのも好感が持てる。
最後の最後で、元不良(?)の悟空が、お釈迦様に向かって頼む我ままが、けっこう痺れる。「俺に寿命をくれ。このままじゃあ、師匠(三蔵)が先に行って(死んで)しまう。だから、俺にも寿命をくれ!」と。こんな一途で野放図な孫悟空も悪くないと思います。