私はかなりのひねくれ者だと思う。
行ってはいけないと言われると、行きたがる。やってはいけないと言われると、やりたがる。実際、やってみたところ、6割方は危ないとかの相応の根拠がある。3割がたは訳がわからない。残り1割には、くだらないか、人生の真理が含まれているかの、どちらかの気がする。
くだらないのかもしれないが、私はわりとエロ本が好きだ。しかも、編集者の雑文とか、編集後記とかが大好きだった。Hな写真記事にしろ、アダルト・ビデオの紹介記事にせよ、そこには資本主義社会のシビアな現実があり、どうしても広告的要素が強い。本当の意味での批評記事におめにかかるケースは稀だと考えている。だからこそなのか、編集者の本音が時折、編集後記などの雑文に出ることがあって、凄く面白いことがある。ただし、滅多にない。
そんな面白い文章を目にすることが出来た僥倖は、けっこう覚えている。いつしか、永沢光雄という名前を覚えたのも、彼がわりと本音に近い文を書くことが多かったからだ。
表題の本は、ある裏ビデオの紹介が売りのエロ本に掲載されていたインタビューを取りまとめたものだ。大手メディアのエロ本では、けっして目にすることのない、AV(アダルト・ビデオ)女優たちの本音が書かれていて、けっこう楽しみに読んでいた。・・・いや、読むのが辛くなるような辛酸な現実を突きつけられることのほうが多いかもしれない。
記事を読みながら、このようなシビアな現実を引き出す永沢光雄という人物は凄いな、と思っていた。ただ、あまりにマイナー(発行部数はけっこうあるが・・・)な雑誌であるため、日の当たることはないだろうと思い、少々残念に感じていた。
ところが、そのインタビューがまとめられて本として発刊された。予想通り、大手の書評欄に取り上げられることは少なかったが、けっこう売れたと思う。現在は文庫化されているぐらいだ。たしか、2作目も出ていたと記憶している。
アダルト・ビデオなんざ、男の性欲を利用した下種な商売だと揶揄する常識はひとまず置いて、そこで働く女性たちの、壮絶な人生と逞しくも愚かしい生き方は、一読に値すると思います。
残念なことに、著者の永沢光雄氏は1日未明逝去されました。謹んでご冥福をお祈りします。
行ってはいけないと言われると、行きたがる。やってはいけないと言われると、やりたがる。実際、やってみたところ、6割方は危ないとかの相応の根拠がある。3割がたは訳がわからない。残り1割には、くだらないか、人生の真理が含まれているかの、どちらかの気がする。
くだらないのかもしれないが、私はわりとエロ本が好きだ。しかも、編集者の雑文とか、編集後記とかが大好きだった。Hな写真記事にしろ、アダルト・ビデオの紹介記事にせよ、そこには資本主義社会のシビアな現実があり、どうしても広告的要素が強い。本当の意味での批評記事におめにかかるケースは稀だと考えている。だからこそなのか、編集者の本音が時折、編集後記などの雑文に出ることがあって、凄く面白いことがある。ただし、滅多にない。
そんな面白い文章を目にすることが出来た僥倖は、けっこう覚えている。いつしか、永沢光雄という名前を覚えたのも、彼がわりと本音に近い文を書くことが多かったからだ。
表題の本は、ある裏ビデオの紹介が売りのエロ本に掲載されていたインタビューを取りまとめたものだ。大手メディアのエロ本では、けっして目にすることのない、AV(アダルト・ビデオ)女優たちの本音が書かれていて、けっこう楽しみに読んでいた。・・・いや、読むのが辛くなるような辛酸な現実を突きつけられることのほうが多いかもしれない。
記事を読みながら、このようなシビアな現実を引き出す永沢光雄という人物は凄いな、と思っていた。ただ、あまりにマイナー(発行部数はけっこうあるが・・・)な雑誌であるため、日の当たることはないだろうと思い、少々残念に感じていた。
ところが、そのインタビューがまとめられて本として発刊された。予想通り、大手の書評欄に取り上げられることは少なかったが、けっこう売れたと思う。現在は文庫化されているぐらいだ。たしか、2作目も出ていたと記憶している。
アダルト・ビデオなんざ、男の性欲を利用した下種な商売だと揶揄する常識はひとまず置いて、そこで働く女性たちの、壮絶な人生と逞しくも愚かしい生き方は、一読に値すると思います。
残念なことに、著者の永沢光雄氏は1日未明逝去されました。謹んでご冥福をお祈りします。