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きょうの写真を見れば、19号台風がもたらした大雨で、テイ沢にどれほど多量の水が流れたかが分かると思う。岩の上に哀れな姿を晒しているのは下から5番目の丸太橋になる。流失した割に橋の程度はそれほど悪くないが、それでも元の場所に戻すには解体するしかない。
沢の中にいると、はらはらと流れに落ちてくる色付いた葉や、絶えず聞こえてくる谷川の流れの音に、今年の秋もそろそろ衰退の予兆を見せ始めたのかと錯覚をする。特にきょうのように霧が深く、陽も射さないと、紅葉はこれからだというのについ、季節に対するいつもの先走りをしてしまう。1千700メートルの山の中にいるのだからそれも仕方なく、これからの季節の移ろいは里よりか速く進む。
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午後は雨も降ってきた中で4番目の橋が、ここまでできた。手を擦りむいたり、向う脛を岩にぶつけたりと悪戦はいつも通りだが、作業している場所も、やっていることも決して嫌ではない。喜んでやっているとは言わないが、そこが災害の被害に遭った人々のご苦労とは違う。
特にあの谷の中の雰囲気は格別で、時の経過を忘れてしまう。寂しくもなければ、疲労感もそれほど感じない。時には誰かの手を借りたくなることもあるが、ここまで何とか一人でやってこれたのだから大丈夫だろう。梃子の使い方が上手くなったと、自画自賛しているが、さて。
で、この丸太橋、きょう中にも終わらせることができたが、番線を使い尽くしてしまったので終わりにし、引き上げてきた。その番線といえば、折角固定した丸太と横板も、解体しなけれ運べないから、その際には、結束に使った番線はすべて切断するしかない。"同志"を鉄屑にしなければならないのが無念だ。
愈々冬季に備え、朝一番で下から灯油を積載したトラックが来てくれた。いつもなら、ドラム缶とポリタンクを軽トラに積んでこっちから出向かなければならないのを、今年はやらずに済んで助かった。今冬は灯油の心配をせずに、快適な冬の山小屋にしたい。
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