普段に使っている芝平経由の山道は、19号台風のせいで通行止めになっている。やむなく千代田湖経由で来るのだが、5キロ距離が長くなる上に、変化に富んだ山室川に沿った山道とは違い単調な登りと下りとが続くだけで、何かの用があるときにしか通らない。ただ今の季節は別で、黄色や朱色に色付いた木々の葉を存分に堪能しながら上がってくるから、それで文句も言わずに何とか毎日通っている。時間的にはどちらから来てもほとんど変わらない。
北原のお師匠の「古道・法華道」に寄せる思いの強さには、ただただ脱帽するのみ。ついには地元の酒蔵を口説き落し、10月1日からなんと「法華道」という日本酒まで発売させることになった。そのことが先月の20日に地元紙の「長野日報」に写真入りで報じられたが、その前日まで弟子にも明かされなかった。19日にお師匠から電話がありそれで知るところとなったが「どこからか横槍が入るのを恐れて」という理由で、この企画は極めて限られた人だけで進められたようだ。
法華道は芝平の諏訪神社口から昨年の11月、「グレートトラバース」の田中陽気氏も登っているが、この古道を訪れる人の影は薄い。ふたつある法華道のうち、芝平の諏訪神社口には立派な石碑が立っているし、古道に残る地名は師の立てた標識が教えてくれている。また、荊口の赤坂口からは種平小屋夫婦が古道の整備を一手に引き受けてくれ、こちらも諏訪神社口に負けていない。
にもかかわらず、何故か。伊那市と富士見町が共同で出している入笠山の案内図を見てみればいい。古道に関心があり、地図を読める人が訪れれば、ふたつの道はなかなか趣のある山歩きを提供してくれるが、あの案内図には緑の破線が1本描かれているだけ、それも弘妙寺の辺りに降りていて、まったく何も伝えていない。
海老名出丸さま、あの2本の丸太のうちの重い方、本日ようやく5番目の橋があった場所まで運ぶことができました。2本の
足が胴体にめり込むかと思いました。
確かに「花子山」なら深窓の令嬢に譬えることができても、「権兵衛山」では駄目でしたね。
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