入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’19年「秋」 (29)

2019年10月07日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

Photo by Ume氏

 白樺の葉が大分黄色くなってきた。牧場周辺の緑が、樹種によりそれぞれの違いを見せながら、微妙にその色を黄色や茶色に変えつつある。改めて今朝来る途中でそんなことを感じたのだが、きょうのUme氏の写真のように牧草がいつまでも緑のままなので、そのせいか深まりゆく秋への感覚がいつもの年よりも鈍感になっていたかも知れない。もう10月で、牛が里に下りて1週間、月日の速さには驚くが、牛の下牧からはまだ1週間しか過ぎていないのかと、時間の経過にも混乱している。焼合わせのツタウルシもぼつぼつ見頃となり、これからは赤い色が増えてもうすぐ短い錦繡の秋(とき)を迎える。

 主のいなくなった牧場を見回ってきた。4か月間の放牧の後のガランとして、牛のいたころよりかさらに広く見える各牧区を眺めながら解放感と、そして幾ばくかの疲労感や寂しさも味わった。東の空に青空が見えていたが、西は厚い雲が覆い、二つのアルプスは見えてなかった。
 第1牧区の白樺の林は黄色い葉を散らし、落葉松の林は針のような茶色の葉が一段と濃さを増しつつあった。第4牧区も牛の姿が消えただけで、先程も呟いたように牧草は新鮮さを失わない緑色をしていて、少し歩き出すと、放牧中と変わらぬ牧場管理人の意識が戻ってきた。悪い気ではなかった。電気牧柵の電圧を計ると、5千ボルトまで届いていない。横線と縦線の接続を切ると、横線は7千ボルトと問題はなく、ということは、小入笠の頭に伸びる縦線に漏電の原因となる障害があるということになる。
 牛の下牧後も通電して、鹿を相手にイタチごっこを繰り返すこともないのだが、彼らに対する恨みつらみはまだ強く、少しでも鹿の行動の邪魔をしてやろうという思いが今も残っている。そういえば、誘引中の大型の囲い罠の鹿の反応が悪い。ムー。
 第3牧区や第5牧区で行われた撮影も、まだそう日も経っていないのに、次第に遠い記憶になりつつある。

 また新しく発生した台風19号の情報が伝えられている。それが3連休に影響しそうだと。実は、きょう明日も悪天の予報だったので、実際は今のところそれほど悪くはないが、唯一の予約の取り消しが出たばかりだ。週末、幸か不幸かまだ予約がない。台風の進路が気になる。

  営業案内 「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」およびその(2)です。下線部をクリックしてご覧の上、どうぞご利用ください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする