入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’20年「春」 (18)

2020年03月30日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など
 

 今週は天気が良くないらしい。西山には大分雪が降ったようだ。入笠も同じだろう。天気が良ければ上にでも行こうかと考えていたが、里で音・無・し・く、していることにした。
 
 一昨日ここで、コロナ禍に対して外出自粛要請が出て、つい「厄介なことになった」と口走った。しかし、冬ごもりの間人に会うことも、出掛ける機会もないままそれで済んできた者からすれば、それが日常である。何しろ会話らしい会話など1週間に一度あるかないか、誰とも終日口をきかないような暮らしが続く。運動も、気が向けば夜更けの散歩に出掛けるくらいで、何もしない。
 暇つぶしはこの独り言、読書、そして日に複数回の入浴。おっと、テレビを見るのもそうだ。ただ、飲酒は食べること同様に生きるための手段であり、目的だから、これらは暇つぶしとは思わない。ただし、その手段と目的は時を選ばないから、これこそ厄介と言えば厄介である。
 時々映画の一場面を思い出す。宇宙人に別の星へ移住を勧められて、無為な日々を持て余していた何人かの老人の一人が、このまま老いさらばえて終わるより、別の星へでも行ってもっと建設的な生き方をしよう、と言うのだ。穏やかな晩年は、生を持て余すのと表裏の関係にあるのかも知れないと考えてしまった。
 そこへいくと、別の星ではないが、牧場という願ってもない別天地が今年も待っている。7か月の少なくも3分の1は雨か霧であろうとも、あの老人たちよりも「constructive way of life」が約束されている。確かに今の冬ごもりは単調で、もの憂い思いや焦る時もある。しかし、いつでもそうばかりではない、小人は閑居すれば揺れるのだ。
 酒を飲み、美味い物を食べたいと骨犬HALさながらに渇望し、それでも犬より少しマシなのは、自分で作ることができ、それを楽しむことができることだ。昨夜の湯豆腐には、普段は昆布で出汁を取るだけだが、南禅寺式に大根を摺りおろし、それだけでなく即席の「松茸のお吸い物」を入れてみた。真似をおススメはしないが、これは気に入った。先日は、スープストックを作り過ぎたので、カレーを作った。ルーは出来あいにしたが、3種類使った。1回だけなら大満足の作品になったが、3食したら飽きた。納豆には、たっぷりと酢をかける。これもおススメはしないが、気に入っている。
 と、言ったふうに、正当な鰥夫(やもお)の日々は、錯誤と混乱の中でもうしばらく続く。
 
 赤羽さん、東京は大変なようですね。確かに出歩く気にもなれないでしょう。学校が休みになって、子供の食事の世話が大変だと言ってた若いお母さんたち、餌を必死で運ぶシジュウカラなら、都会でも目にするでしょうに。気付いてたと思っていたけれど、あの部分で3カットくらい入っていますよ。そう、あそこの森です。どうかウイルスになど負けないようにお暮しください。
 
コメント
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