
下界は青空も見え陽も射していたのに、山の上は梅雨の中。それでも気温は高く、半袖のシャツでも平気でいられる。正午、外の寒暖計を見たら丁度20度だった。
予定通り、COVID-19のワクチン接種を済ませてきた。激しい運動や、飲酒は控えるようにと言われ、少し困惑した。ここへ来る前に東部支所に立ち寄り、預かってもらっていた牛用の塩20㌔5袋もついでに持ってこようとしていたからだ。途中できょうは土曜日だと気が付き、それが激しい運動かどうかは別にして、やらずに済んだ。栗饅頭を買ってきたから、それを食べれば酒量は適量で終わるだろう。
何かを一つでも始めれば、次から次とやる仕事が出てくる。きょうぐらいは何もせずここで本でも読んで過ごし、夕方になってから牛の様子だけ見にいくつもりでいる。
と、そんなつもりでいたら牛の声がした。どうやら塩場に来ているらしい。あの声は塩を求めている時の咆哮に違いないと、急いで行ってみた。案の定、和牛とホルスの群れがコナシの林の中に大雨の後一時的にできる沢の水を飲みながら、いつもの猜疑心いっぱいの顔を向けてきた。頭数もかなりいるようだったので小屋に戻り塩を用意し、塩場に戻ると、呼び声を聞いたNo.G-4の和牛がまず上の方から吹っ飛んできた。
この牛は腹に子がいて、中間検査の後には出産のため里に帰る牛だというのに、こうやって呼べば一番に走ってくる。そのくらいだから、牛よりかそれを見ている方が心配になる。
全頭の確認ができたし、ついでに横線と縦線の交わるところで電牧の調子も見たら8000ボルトを維持していた。まず問題ない、期待通りの電圧である。

昨日、風雨の中でこん"お宝"を見付けた。ハナビラタケで、K茶や北原のお師匠は、まるで牛や鹿が塩を欲しがるようにこのキノコには目がない。師は、明日天気が良ければ上ってくることになっているから、「忘れ物」とでも言って渡してあげるつもりでいる。それにしても、K茶はいいとして、お師匠を牛や鹿と一緒にしてはまずかったかも。
少し頭の中心が不安定な気がするが、ワクチン接種による腕の痛みも熱も今のところない。青空も見え出した。来週の中ごろには梅雨も明けるのではないか。本日はこの辺で、明日は沈黙します。