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激しく屋根を打つ雨の音は少しも弱まることなく、目が覚めてからずっと続いている。雨脚がもう少し弱まったら外に出るつもりだが、これではまだしばらく家の中にいるしかないだろう。牛たちも、この強い雨の降り方にはさぞ閉口しているだろうと囲いの中を見れば、3頭の牛は草を食んでいる。頼もしい牛たちだ。野生?
この雨で山室川の谷や峠からの林道のことも気になる。特に、第2堰堤と枯れ木橋の中間にある崩落場所は側溝が落石で埋まり、溢れ出た多量の水が未舗装の道路を好き放題に流れ、路面を削り、最早道路の体をなしていないかも知れない。前回里に下った時には、すでに側溝に落ちている岩石の量はいつもと違い手の施しようがなく、諦めてしまった。
今度の日曜日、4日には、山室の遠照寺の関係者多数が高座岩に詣でることになっている。当然、あの人たちは山室川の谷を通って来るつもりだろうが、あれから山道の状況ははさらに悪化しているはずで、果たして普通の車両が通れるのか。もっともこんな調子で雨が降り続ければ、この計画は恐らく中止にするしかないだろう。
昨日も牧場内を走る道路沿いの枝打ちをした。まだ芽吹きのころは気にならなかった木の枝が、雨に濡れて重たそうに垂れてきている。花を付けた山桜や白樺の木はなかなか手を出せなかったあの頃に比べ、今はそういう気遣いをあまりしないで済む。
小黒川林道の入り口南門で昨日、偶々重機を運びに来たトラックの運転手と話す機会があり、一か所心配していた電話線は通行に支障がなかったかと聞くと頷いた。この大型トラックも20トン、車高は最高で3㍍40あった。ヒルデエラ(大阿原)の奥の方で大分大規模な伐採が行われていて、そちらへ小黒川林道で使っていた大型の掘削機を移すために、それが到着するのを待っているという話だった。
20トントラックの上にさらに大型の重機を乗せて走るのである。テキサスゲートは悲鳴を上げ、林道はさぞかし痛むだろう。とりあえず、テキサスゲートには鉄板か、硬質のゴムマットを置くように依頼して了解を得たが、問題は道路だ。あの自衛隊が協力して工事が行われた当時、将来20トンものトラックが走ることなど想定していたとはとても思えない。今では、20トントラックは珍しくなく、材木運搬にも使われている。
行政はこういう状態を知ってか知らでか沈黙している。側溝を浚うだけでも道路の寿命は大分延びると思うのに、今ごろオオダオ(芝平峠)から上1㌔程の道路は溢れ出た水で川になってしまっているだろう。
日曜日には8日ぶりに里へ下る。きょうの写真、移動中の鹿の群れが分かるだろうか。牛の群れはすぐ右手にいる。本日はこの辺で。