市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

政務調査費・・・安中市議会の平成20年度の使途状況から見える傾向と課題

2009-10-13 00:12:00 | 政治とカネ

■前橋市議会では、政務調査費を巡り、市長と議会の一部会派との間で泥仕合を繰り広げておりますが、いわゆる議員の第2の給与と言われる政務調査費について、恒例により我らが安中市議会の平成20年度の政務調査費をチェックしてみました。
 地方自治法第100条第13項及び第14項、安中市議会政務調査費の交付に関する条例(平成18年3月18日安中市条例第7号)等に基づき、安中市議会の各会派に対し交付される政務調査費は、議員1人あたり月額1万円、年額12万円で、群馬県議会の月額30万円(このほかに所属委員会の調査費もある)、高崎市議会の月額12万円、前橋市議会の月額10万円などに比べると僅かではありますが、政務調査費は、地方自治法第232条の2に定める補助金であり、公益上必要がある場合にのみ支出がなされるべきものです。

■また、政務調査費は、「市議会議員の市政に関する調査研究に資するため」交付されるものです。したがって、調査にあたっては,調査研究項目と安中市政との関連性が明確にされる必要があります。

 このことについて、条例第5条は使途基準について、「会派は、政務調査費を規則で定める使途基準に従って使用するものとし、市政に関する調査研究に資するため必要な経費以外のものに充ててはならない。」としています。

■そこで、当会では、平成21年7月7日付で平成20年度安中市議会政務調査費の支給にかかる一切の情報を開示請求したところ、平成21年7月21日付で市議会各会派の平成20年度の政務調査費交付申請書、政務調査費交付決定通知書、政務調査費交付請求書、政務調査費収支報告書、行政調査結果が開示されました。これらの情報の内容は次のとおりです。

・平成20年4月30日、政務調査費交付申請書が各派代表者から安中市議会議長経由岡田義弘市長宛に提出。
・平成20年5月7日、政務調査費交付決定通知書が岡田義弘市長から各派代表者宛に送付。
・平成20年6月8日、政務調査費交付申請書が各派代表者から安中市議会議長経由岡田義弘市長宛に提出。
・日付け不詳で、平成20年度政務調査費収支報告書が各会派から提出。

(1)新政会
会派結成年月日:平成19年5月1日
所属議員数:8名(平成20年4月1日現在)
所属議員名:
 遠間徹也(代表者)
 横山 登
 上原和明
 中山澄夫
 中島徳造
 奥原賢一(経理責任者)
 吉岡完司
 齋藤盛久
交付申請及び交付額:960,000円
支出内訳:合計1,215,238円
①調査旅費:1,015,150円(内訳:交通費(7/14安中榛名・新幹線→大宮経由→八戸・鉄道→大間泊・7/15フェリー→函館泊・7/16空路→羽田・鉄路→東京・新幹線→高崎)@58,630+日当@3,200*3日+宿泊料(食卓料)@15,700*2泊、交通費(2/9安中・貸切バス⇔館山・1/20富浦)140,940+日当@3,200*2日+宿泊料(食卓料)@15,700*1泊)
 行政視察旅費
 〇青森県むつ市(7/14)・特色ある地域産業の育成について
 〇北海道函館市(7/15)・ごみの減量化について
 〇千葉県館山市(2/9)・観光立市たてやま行動計画の策定について
 〇千葉県南房総市(2/10)・農業、観光振興対策について
②広報費:200,088円(内訳:12/30実孝印刷(高崎市我峰町)会報制作費@4.60*22,100枚+折込料@4*22,100枚+手数料525)
残額:0円(経費合計1,215,238>960,000)
【内容分析結果】
・旅行並びに旅費明細をみると、横山登を含め会派全員の旅費として、一人当たり99,630円×8名=797,040円が支給されている。ところが、実際には横山登は欠席として、7名分の支払証明書が平成20年7月17日付で提出されている。
・大間に着くまで鉄路の場合、新幹線を使っても6時間半近くかかる。現地で十分な視察ができたかどうか疑問。
・千葉県館山市と南房総市を訪問したときは、ボルテックス・アークの貸切バスを利用しているが、一人当たり17,618円となる。一方、鉄道を使えば14,440円で済む。現地の移動にバスやタクシーを使うとしても、おつりがくる。貸切バスの使用の決定には、経費の比較検討が必要。
・経路と時間が不明。また、現地に本当に行ったのかどうかも、証拠写真や搭乗券の半券がないため確認できない。
・8人でいったのに、たった1枚の報告書(次項参照)。内容を見ても、何の調査に行って、何を学んできたのか、成果が不明。まさか、慰安旅行ではあるまい。

<行政調査結果報告1>※手書き原稿
1.出席者名 申請会(7名) 遠間徹也、中山澄夫、上原和明、奥原賢一、中島徳造、斉藤盛久、吉岡完司、(横山登欠席)
2.期日 平成20年7月14日~7月16日
3.場所 (1) むつ市 青森県むつ市金谷1-1-1
     (2) 函館市 函館市東雲町4-19
4.調査概要 
 (1) 「特色ある地域産業の育成」農業振興施策について
  ①青森県及び下北地域の農業の現況
  ②野平(のだい)地区の夏レタス、キャベツなどブランド化を目指しての高原野菜づくり
  ③本州最北のワイン用ぶどう栽培とワインづくり
  ④矮化栽培ぶどう園の視察
 (2) ゴミ処理対策について
  ①ゴミ減量化と資源化への諸施策
  ②分別収集の実施状況
  ③市民と事業者の役割と協働の取組み
 尚詳細については資料を添付いたします。(※添付開示なし)
<行政調査結果報告2>※手書き原稿
1.出席者名 申請会(8名) 遠間徹也、中山澄夫、上原和明、奥原賢一、中島徳造、斉藤盛久、吉岡完司、横山登
2.期日 平成21年2月9日~2月10日
3.場所 (1) 館山市 千葉県館山市北条145-1
     (2) 南房総 千葉県南房総市富浦町青木28
4.調査概要 
 (1) 観光立市たてやま市行動計画の策定について
  ①行動計画の策定経過と概要
  ②地域の歴史や文化、自然資源など特色ある観光振興の推進
  ③NPO、商工会、観光産業、そして行政との協働体制の確立と、新鮮で豊富な魚介類の統一ブランド化の推進
 (2) 農業振興対策について
  ①花卉生産の現状と今後の取り組み
   観光振興対策について
  ①観光資源を生かし南房総地域の広域連携と官民協働の取り組み
  ②向西坊(忠僕元助)入室窟視察
 尚詳細については資料を添付いたします。(※添付開示なし)

(2)安政の会
会派結成年月日:平成19年5月1日
所属議員数:5名(平成20年4月1日現在)
所属議員名:
 伊藤 清(代表者)
 新井孝昭
 田中伸一
 今井敏博(経理責任者)
 廣瀬 晃
交付申請額:600,000円
支出内訳:合計898,260円
①調査旅費:704,500円(内訳:交通費(安中榛名・新幹線→東京・鉄路→羽田・空路→鹿児島空港・バス→鹿児島中央・鉄路→伊集院泊・鉄路→鹿児島中央・フェリー→屋久島泊・フェリー→鹿児島中央・バス→鹿児島空港・空路→羽田・鉄路→東京・新幹線→安中榛名)@99,900+日当@3,200*3日+宿泊料(食卓料)@15,700*2泊)
 〇鹿児島県日置市(7/15)・国際交流事業について
 〇鹿児島県熊毛郡久島町(7/16)・屋久島の世界自然遺産登録の経過とその保全・活用について
②広報費:193,760円(内訳:1/19南印刷(安中市安中)会報印刷費106,400+総合PR(前橋市大友町)折込料87,360)
残額:0円(経費合計898,290>600,000)
【内容分析結果】
・旅行並びに旅費明細をみると、会派全員の旅費として、一人当たり140,900円×5名=704,500円の支払証明書が平成20年7月18日付で提出されている。一人当たり14万円もかけるなら、海外の調査だって可能。
・日置市の国際交流事業はともかく、屋久島の世界遺産は余計。完全な物見遊山。行政視察結果を見ても、内容はインターネットで調べれば記載できる。わざわざ一人当たり14万円もの公金を使う必要があったのか非常に疑問。もっとも、参加者にしてみれば、ひとり4万円の出費で世界遺産を見に行けたことになるわけだ。
・経路と時間が不明。また、現地に本当に行ったのかどうかも、証拠写真や搭乗券の半券がないため確認できない。
・5人(正確には、他会派2名を含む7人)でいったのに、たった1枚の報告書(次項参照)。内容を見ても、何の調査に行って、何を学んできたのか、成果が不明。まさか、慰安旅行ではあるまい。今回の情報開示で慌てて作成したのかもしれない。

<行政調査結果>※ワード
1.出席者名 伊藤清 新井孝昭 広瀬晃 今井敏博 田中伸一 高橋由信 上原富士雄
2.期日 平成20年7月15日~7月17日
3.場所 鹿児島県日置市
     鹿児島県熊毛郡屋久島町
4.調査概要 
(1)国際交流事業について(日置市)
 日置市は平成17年5月1日に4町の合併により誕生した。
 合併前にも東南アジア諸国との交流が図られており、合併後は国際交流事業を新たに設置し交流員2名(韓国、マレーシア人)を招致し文化交流をはじめ、両国の相互交流を積極的に行っている。
 国際交流員2名招致に係る経費として、平成19年度予算で10,061千円計上されている。多くの自治体が招致していないなか、活気的である。
(2)屋久島の世界遺産登録の経過とその保全、活用について(屋久島町)
 屋久島は、豊かな自然資源を保護し、かつ利用する、人と自然との共生の道を探り始めた、その結果昭和62年から平成2年、原生林保護、自然環境保護
 続いて、平成5年に自然遺産として世界遺産に登録された。
 世界遺産に登録された今日、平成19年で観光客年間40万人を数え、2日間滞在型が多いと言われています。また、経済効果も200億円といわれ、屋久島、島民の所得1人当たり年間190万円と高い。
 また、自然環境保全策として、ゴミの分別が徹底されている。なお、地球温暖化が叫ばれている昨今、屋久島はco2削減を積極的に進めている。
 なお、詳細については別添資料を参照されたい。

(3)民主・社民クラブ
会派結成年月日:平成19年5月1日
所属議員数:4名(平成20年4月1日現在)
所属議員名:
 中里 稔(代表者)
 川崎文雄
 小宮ふみ子(経理責任者)
 大野貞義
交付申請額:480,000円
支出内訳:合計470,777円
①研究研修費:105,000円(研修会受講料(NPO多摩住民自治研究所(日野市神明)4名分105,000)
②調査旅費:300,000円(内訳:交通費(7/10高崎・新幹線→大宮経由→赤湯・鉄路→天童泊・7/11天童・新幹線→大宮経由→高崎)@28,580+日当@3,200*2日+宿泊料(食卓料)@15,700、交通費(1/28安中・鉄路→小川町経由→武蔵嵐山泊・1/29鉄路→小川町経由→安中)@8,880+日当@3,200*2日+宿泊料(食卓料)@15,700)
 〇山形県南陽市(7/10)・日本一安全で安心なうるおいのあるまちづくり運動について
 〇山形県天童市(7/11)・生涯学習による地域づくりについて
 〇研修会「議会改革への道」(1/28,29)
③資料作成費:5,890(用紙代等)(内訳:3/25用紙その他代として(ヤマダ電機(高崎市栄町)5,690)
④資料購入費:59,887(書籍代、地図代等)(内訳:(文3/30本代修堂書店)1,575、3/5「早わかり 公会計の手引き」(第一法規㈱)17,010、3/19住宅地図など(㈱ゼンリン前橋支店)32,812、3/12書籍代(煥呼堂(前橋市本町))8,490)
残額:9,323円
【内容分析結果】
・研修目的や調査目的が明らかなのはよいが、果たしてメンバー全員が揃っていくべきものかどうか疑問。手分けすれば、さらに多様な研修や調査が可能なのでは。
・用紙や書籍など資料作成費や資料購入費がいずれも年度末に集中している。勿論、調査に必要不可欠なものには費消すべきだが、不要不急なものまで、限度枠目一杯ぎりぎり使い切る必要はない。

<行政調査結果1>※ワード
1.出席者名 民主・社民クラブ 中里稔、川崎文雄、大野貞義、小宮ふみ子
2.期日 平成20年7月10日(本)~7月11日(金)
3.場所 7月10日:山形県南陽市役所
     7月11日:山形県天童市役所
4.調査概要
1)日本一安全で安心なうるおいのあるまちづくり運動について
2)生涯学習による地域づくりについて
 ①特色ある公民館活動について
 ②出前講座「地域いきいき講座」について
=研修した結果=
1)暴力団発砲事件があり、平成16年度F南陽市安心で安全なうるおいのあるまちづくり条例」施行。市民の会主催で、2年に1回大会開催。
 基本計画は交通安全、防犯を中心に活動。毎月1日~10日、安全安心の日を定め、市議宅、公民館、小中学校にのぼり旗を掲揚し、市民運動として、運動拡大する。又、スッテカー462枚配布、子ども見守り隊結成し安全確保体制をとる。(※写真添付あり)
2.平成9年に市長の公約「市民が主役のまちづくり」を実現、地域づくり委員会が設置された。住民が地域に合った活動や課題探し、課題解決方法を学習しながら、取り組めるように、行政は支援する。課題を見つけるのに1~3年かかった所もある。天童市地域づくり委員会は、ごみ減量化、子育て基金、あいさつ運動、など、多彩な成果をあげ、山形新聞に掲載されていた。(※収集資料らしき写真添付あり)
=今後の課題=
1)安全安心なまちづくりは、市民一人ひとりの意識にかかっている。効果を上げるためには、地域と行政が一体となり、みんなでつくる安全対策が求められている。安全のための継続活動が必要である。
2)公民館活動は、生涯学習による地域づくりに大きな位置づけを特つ。公民館とは、どういう活動をするのか?これからどういう活動を目指すのか?という課題を意識して、取り組む必要がある。(※各役所前でのメンバー写真2枚添付あり)
<行政調査結果2>※ワード
1.出席者名 民主社民クラブ 中里稔、川崎文雄、大野貞義、小宮ふみ子
2.期日  平成21年1月28日(水)~1月29日(木)
3.場所  国立女性会館
4.主催  NPO法人 多摩住民自治研究所 『議会改革への道』
5.調査概要
 研修事項
  *地方議会の基本的役割、地方自治の原則を重視し、議会活動の実践から、先進的な経験や理論など提起し、共に学び合う。
 プログラム
  1日日 13:00 開講
      13:15 講義1 分権改革と地方自治の民主主義 池上洋通
      15:00 休憩
      15:15 講義2 地方議会改革の課題 加藤幸雄
      17:00 宿泊棟移動・夕食
      19:00 交流会(A~Fグループ別)
      20:00 交流会終了
  2日日  9:00 実践報告 いま注目される議会改革の現場から
            報告1 多摩市議会の議会改革について 安藤邦彦
            報告2 国立市議会を見てゆく会の活動 下平孟功
      10:30 休憩
      10:45 講義3 信州栄村に学ぶ「自立する自治体」 高橋彦芳
      12:30 昼食休憩
      13:30 講義4 議会基本条例と地方議会のこれから  池上洋通
      15:10 特別レクチャー 男女共生社会づくりと国立女性会館
      15:40 感想レポート提出・閉講
 研修した結果、今後の課題
  *地方分権一括法、三位一体の意味、財政制度の問題点などを研修した。
   従来の償例にとらわれず、現状にあった制度の確立が求められている。
   議会は行政のチェック機関であるが、住民にとって何をしているのか分かりにくい。
   このような現状を改革していくには、議員間での活発な議論が必要である。
   地域の中で暮らしている住民の声を活かした特色あるまちづくりを目指したい。
(※研修会風景の写真1枚添付あり)

(4)創政会
会派結成年月日:平成20年3月19日
所属議員数:4名(平成20年4月1日現在)
所属議員名:
 柳沢健一(代表者)
 柳沢吉保
 瀧本夏代(経理責任者)
 佐藤宰司
交付申請額:480,000円
支出内訳:合計627,151円
①調査旅費:236,880円(内訳:交通費(7/8安中榛名・新幹線→東京・新幹線→新大阪・鉄路→伊丹・鉄路→大阪泊・7/9梅田・鉄路→芦屋・鉄路→大阪経由→新大阪・新幹線→東京・新幹線→高崎)@37,120+日当@3,200*2日+宿泊料(食卓料)@15,700)
 行政視察旅費
 〇兵庫県伊丹市(7/8)・「読む・書く・聞く・話す」ことば文化都市伊丹特区推進事業について
 〇兵庫県芦屋市(7/9)・1.17あしやフェニックス基金について
③資料購入費:11,865円(書籍代)(内訳:9/9自治六法平成21年版1冊・広辞苑第六版1冊として(文修堂書店(市役所前))
④広報費:378,406円(内訳:8/11マルキンアド㈱(富岡市下黒岩)創政会会報21,400枚→97,000+折込料金立替金@21,300*4円→85,200、1/11マルキンアド㈱(富岡市下黒岩)創政会会報21,400枚→97,000+折込料金立替金@21,300*4円→85,200、12/2写真代(写真屋さん45(安中市安中)1,036)
残額:0円(経費合計627,151>480,000)
【内容分析結果】
・旅行並びに旅費明細をみると、会派全員の旅費として、一人当たり59,220円×4名=236,880円が支給されている。
・目的地と業務内容はともかく、伊丹市の国語重視施策を学んだ割には、報告書の誤字が多いのが気になる。
・研修には一度しか行っていないのに、会報は8月と1月の2回に亘り発行している。
・経路と時間が不明。また、現地に本当に行ったのかどうかも、証拠写真や搭乗券の半券がないため確認できない。

<行政調査結果1>※手書き
1.出席者名 創政会4名
2.期日 H.20.7/8~7/9
3.場所 兵庫県 伊丹市役所 芦屋市役所
4.調査概要
 7/8(火)伊丹市役所教育委員会 特区ことば科について
 7/9(木)芦屋市役所 フェニックス基金について
 別紙.添付資料参照
<添付資料・提言1>
 伊丹氏の目標、人を大切にする
 「人づくり」から「明るく元気な地域づくり」を重点に!
 正に今の社会に求められていることだと思います。
 「読む・書く・話す・聞く」ことば文化都市、伊丹特区と銘打ち、国語の授業とは別に「ことば科」を授業に取り入れ、素晴らしい効果を上げられている、伊丹市を視察して参りました。
 「ことば科」は小学三年~六年を対象に週に一時間実施されている授業で子ども達のことばの関心を高め子ども達のことばの力を伸ばす土壌作りをしっかり行っている授業だそうです。伊丹市は日本三大俳諧コレクションと称される柿衛文庫を有し、鬼貫賞全国花の俳句大会伊丹開催など俳句文化活動が盛んに行われている市であります。
 その俳句から更にことば(日本語)文化を大切にし、児童生徒の授業に取り組んでいます。
 その成果は、全国平均を下回っていた学力向上は勿論、不登校やいじめ等問題行動のある生徒も減少して、保護者からのアンケート結果も大変好評を得て居るそうです。
 国語の時間でしっかり幹を、ことば科の時間で子ども達のことばの枝を育てる土壌を耕す・・・
 多いに学び参考になりました。
 今、教育界の問題が全国で取り上げられておりますが、伊丹市のことば特区は我安中市に於ても多いに学び参考になることが大であると思いますので提言させていただきます。
<添付資料・提言2>
 私達、創政会は兵庫県芦屋市の「あしやフェニックス基金」について、研修視察を行ってきました。
 最近の地球温暖化、又環境問題等の影響大なのか、自身や大きな災害が地球全体で発生しております。
 いつ、どこで発生するか計り知れません。忘れることの出来ない、平成七年一月に阪神淡路大震災では大きな被害をもたらし、多くさんの尊い生命財産を一瞬に奪われ、全国から支援を頂、十年余りが経過し、素晴らしい復興を遂げられました。
 体験をもとに全国で始めてスタートされた「あしやフェニックス基金」とはを学びたく、研修させて頂いて参りました。震災から得た尊い経験と教訓を次の世代に継承していくため、寄付と市の財源を合わせて設立した基金だそうです。
 新たに発生した国内の自然災害の被災地での被災者支援、復旧、復興ボランティア活動を行う市民グループを助成し、また、講演会や防災訓練等、防災に関する活動、また阪神淡路大震災の語り部、資料展示、慰霊、追悼などの団体活動を助成することが目的として、多くの市民から感心と協力を得て頑張って居るとの旨です。
 実際に体験された方からのお話も伺い地元安中市に於ても今後の大きな課題を学ばさせていただき、参考に活かして参りたいと思います。

(5)日本共産党安中市議団
会派結成年月日:平成19年5月1日
所属議員数:3名(平成20年4月1日現在)
所属議員名:
 櫻井ひろ江(代表者)
 金井久男
 山口 覚(経理責任者)
交付申請額:360,000円
支出内訳:合計354,624円
①研究研修費:33,680円(内訳:群馬住民と自治研究所会費・区画整理再開発対策全国連絡会議会費)
 3/31ぐんま住民と自治体研究所25,200、3/31区画整理・再開発対策全国連絡会議8,400+手数料80=8,480
②調査旅費:90,420円(内訳:交通費(2/17安中榛名・新幹線→上田・鉄路→田中・鉄路→長野泊・2/18長野・鉄路→牟礼・鉄路→長野・新幹線→安中榛名)@8,040+日当@3,200*2日+宿泊料(食卓料)@15,700)
 視察旅費
 ・東御市新交通システムについて(長野県東御市)
 ・飯綱町i(アイ)バス運行事業について(長野県新綱町)
 長野県東御市・飯綱町デマンドバス調査(21年2月17~18日)3人
③資料作成費:73,771円(内訳:事務用品・パソコンソフト一太郎・フラットファイル。ガバットファイル・コピー用紙・その他
 6/9文修堂書店(フラットファイル代)2,700、6/24㈱マツイ6,925(パソコンソフト一太郎)、10/16㈱マツイ2,719(ガバットファイル代)、11/19㈱ヤマダ電機1,210(ケーブル)、12/11㈱マツイ6,762(ガバットファイル20、フラットファイル10冊*2)、12/24㈱マツイ1,575(再生複写機用紙A4版1)、2/22㈱ヤマダ電機1,480(CD品代)、2/24文修堂書店1,600(インデックス)、3/31㈱ヤマダ電機46,800(ノートパソコン代)
④資料購入費:151,763円(内訳:第一法規追録・登記簿謄本・自治体研究社発行本・議会と自治体・前衛・日本農業新聞・社会保障費・保育情報誌・その他)
 5/8土地登記簿謄本代4,000、6/6本の泉社9,108(ゆたかなくらし2008年4月号から1年間各1冊前納)、6/6㈱自治体研究社12,285+手数料80=12,365(「市町村議会の常識」1,680、「地域医療を守る 自治体病院経営分析」2,250、「習うより慣れろの市町村財政分析」2,100、「新型交付税と財政健全化法を問う」1,995、「市民による市民のための合併検証」1,890、「障害者自立支援法と自治体のしょうがい者施・・」2,100)、
 6/30第一法規㈱1,630(地方自治法関係事務事典)、6/30第一法規㈱9,760(介護保険関係法令実務便覧)、8/7第一法規㈱4,230(地方公共団体 財務会計実務の要点)、9/10?第一法規㈱13,800(不詳)、9/10?第一法規㈱8,200(不詳)、11/7第一法規㈱1,630(不詳)、12/3第一法規㈱3,260(不詳)、3/31第一法規㈱2,680(地方公共団体 契約実務の要点)、3/27碓氷安中農業協同組合30,600(農業新聞年間購読料)、3/31赤旗西毛出張所49,500(雑誌:前衛 議会と自治体)
⑤その他の経費:4,990円(内訳:カラーボックスその他)
 3/27㈱セキチュー4,990(カラーボックス3段木目KCB-3(N5コx単998)
残額:5,376円
【内容分析結果】
・研究研修費と資料作成費と資料購入費の定義と分け方が、きちんとしていない。研究研修費として、ぐんま住民と自治研究所と区画整理・再開発対策全国連絡会議にそれぞれ25,200円と8,400円を支出しているが、研修参加なのか、資料入手なのか、会費なのか、振替伝票しか添付されていないため、研修内容と成果が不明である。
・農協から日本農業新聞を年間購読したり、赤旗の雑誌をとっているが、義理で毎年購読しているのあれば、見直したほうがよいかもしれない。
・ノートパソコンとしてヤマダ電機から46,800で購入しているが、会派として既にパソコンは持っているはずだが、なぜもっと必要なのか、理由について記載がない。

<行政結果報告>※ワード原稿
2009年2月23日
日本共産党安中市議団
1、出席者名 桜井ひろ江 金井久男 山口覚
2、期日 2009年2月17日~2月18日
3、場所 長野県東御市役所、東御市商工会 長野県上水内郡飯綱町役場
3、調査概要
○東御市の新交通システム(NTT方式)
 05年当時、市内には4路線8系統の代替バス、2路線8系統の市営バス、4路線の巡回バス、その多少中学生用契約バスなどが混在して走っていた。06年4月、東部町と北御牧村の合併により、新交通システム検討委員会が設置され、その方針で①朝夕の通勤、通学時間帯については定時定路線の運行形式とし、②昼間の時間帯については需要に応じて戸口から戸ロヘと送迎する形式(デマンドシステム)とする、ことが決められた。この交通システムに移行した経過及び現在の運行状況や利用状況について運行主体事業者である、商工会と担当課の商工観光課から聞き取りを行った。
○飯綱町の新交通システム(ITS方式)
 牟礼町と三水村が合併し、それまでの路線バス廃止後の代替バスの乗車人員の減少と長野電鉄バスヘの委託金が高額になったことから、06年に新公共交通システムの検討に着手、東御市、安曇野市など視察、検討したが初期投資額が大きい東御市のシステムよ.りも、ITS(高度道路交通システム方式)のほうが年間の維持、管理費などが安価なことなどからこの方式に決定し07年10月から導入した。
 基本的には、朝夕の通勤通学時には定特定路線バスの運行、昼間はデマンドバスによる予約による運行に代わった。飯綱町役場にて、まちづくり推進課長から説明を受け、オペレーター室などを視察した。

(6)公明党
会派結成年月日:平成19年5月1日
所属議員数:2名(平成20年4月1日現在)
所属議員名:
 上原富士雄(代表者)
 武者葉子(経理責任者)
交付申請額:240,000円
支出内訳:合計120,000円
①調査旅費:120,000円(内訳:交通費(安中榛名・新幹線→東京・鉄路→羽田・空路→鹿児島空港・バス→鹿児島中央・鉄路→伊集院泊・鉄路→鹿児島中央・フェリー→屋久島泊・フェリー→鹿児島中央・バス→鹿児島空港・空路→羽田・鉄路→東京・新幹線→安中榛名)@99,900+日当@3,200*3日+宿泊料(食卓料)@15,700*2泊)
 〇鹿児島県日置市(7/15)・国際交流事業について
 〇鹿児島県熊毛郡久島町(7/16)・屋久島の世界自然遺産登録の経過とその保全・活用について
残額:120,000円
【内容分析結果】
・他会派(安政の会)に、上原富士雄のみが参加した費用140,900円のうち、一人当たりの政務調査費の上限の12万円分を、収支報告書に記載している。
・武者葉子は、他会派の慰労会のような旅行には参加しなかったらしく、上原富士雄のみが政務調査費を費消したことになる。
・他会派と同じところに行く必要があったのか、なぜ自分の会派として、独自の政務調査を行おうとしなかったのか、いずれにしても、政策面での消極性と政務活動の不活発性がこの会派の本質としてうかがえる。

<行政調査結果報告1>他会派(安政の会)と一緒。

(7)無所属(ふぉれすと)
会派結成年月日:平成19年5月15日
所属議員数:1名(平成20年4月1日現在)
所属議員名:
 高橋由信(代表者)
 高橋由信(経理責任者)
交付申請額:120,000円
支出内訳:合計120,000円
①調査旅費:120,000円(内訳:交通費(安中榛名・新幹線→東京・鉄路→羽田・空路→鹿児島空港・バス→鹿児島中央・鉄路→伊集院泊・鉄路→鹿児島中央・フェリー→屋久島泊・フェリー→鹿児島中央・バス→鹿児島空港・空路→羽田・鉄路→東京・新幹線→安中榛名)@99,900+日当@3,200*3日+宿泊料(食卓料)@15,700*2泊)
 〇鹿児島県日置市(7/15)・国際交流事業について
 〇鹿児島県熊毛郡久島町(7/16)・屋久島の世界自然遺産登録の経過とその保全・活用について
残額:0円
【内容分析結果】
・他会派(安政の会)に、高橋由信が参加した費用140,900円のうち、一人当たりの政務調査費の上限の12万円分を、収支報告書に記載している。
・他会派と同じところに行く必要があったのか、なぜ自分の会派として、独自の政務調査を行おうとしなかったのか、いずれにしても、政策面での消極性と政務活動の不活発性がこの会派の本質としてうかがえる。

<行政調査結果報告1>他会派(安政の会)と一緒。

(8)無所属
会派結成年月日:平成19年5月15日
所属議員数:1名(平成20年4月1日現在)
所属議員名:
 土屋 弘(代表者)
 土屋 弘(経理責任者)
交付申請額:120,000円
支出内訳:合計0円
残額:120,000円
【内容分析結果】
・政務調査費には全く手を付けないまま、1年間が経過したことになる。
・無理して、親睦会をかねた調査旅行に行く必要はないが、本当に政務調査上、必要な費用があれば、支出があるのが当然だが、全て議員報酬を使って調査費用を賄ったというのであれば、賞賛に値する。
・もし全く、何もせずに1年間、議員報酬をもらっただけであったとすれば、選良としての本質が問われかねない。


■以上のように、安中市議会の平成20年度政務調査費の内訳をチェックしてみましたが、調査旅行にかかるフェリー乗船券や航空券の搭乗券の半券などはせめて、証拠として収支報告に添付するなり、某会派のように行政調査結果に訪問先での写真を添付すべきです。さもないと、カラ出張だと疑われかねないからです。

 子供の修学旅行ではないのですから、大の大人が徒党を組んで、1泊2日で揃いも揃って同じ場所に行くのは、止めたほうがよいでしょう。せめて2人ずつ(一人だと相互監視ができないので)にすべきです。議員各員が、それぞれ手分けして先進自治体の実態を調査して、きちんとした報告書を互いに出し合えば、情報共有が出来るし、費用も有効に使えるはずです。

 A4一枚だけの報告書は余りにも簡単過ぎます。公費で旅行するのですから、市民が見て納得できるような報告書をぜひ作成していただきたいものです。現在は、わざわざ情報開示をしないと見られないのも問題です。議会の議長宛に出すだけでは、せっかくの研修成果が日の目を見ません。また、市民の目に触れないことには、緊張感をもって報告書を書く習慣が身につきません。安中市議会の場合、市議でホームページやブログを持っているケースが非常に少なく、せっかくの研修旅行の成果も、宝の持ち腐れ(?)になっています。議会や議員諸氏の再考を要望します。

【ひらく会情報部】
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今回はダム役人に焦点・・・八ッ場ダム問題を扱った週刊ポストの記事第2弾!

2009-10-11 13:34:00 | 八ッ場ダム問題
■昨日10月10日発売された週刊ポスト10月23日号350円で、八ッ場ダム問題に関する記事が再び掲載されました。

 今回の見出しは、「独走スクープ第2弾」として、「これが血税4600億円の浪費明細だ!八ッ場ダム役人“高級車乗り回しでカラオケ天国”暴く!」として、「“補償金極秘文書”公開に反響轟々」「“工事責任者に餞別17万円”“水没地域に2億円ハコモノ”“天下り団体から運転手雇用”ほか、やりたい放題の大罪」という活字が躍っています。

 今回の特集第2弾では、公金のムダ遣いにマヒしているダム役人の所業について、取り上げています。
 最初は、前号で報じた極秘資料の「八ッ場ダム補償金リスト」にある補償基準に関する追加情報ですが、その次に、国交省の役人によるダム予算への「たかり」の実態が示されています。それらを断片的に見てみましょう。

<車が高級になった「時期」>
 長野原町の水没地区では、毎年、春と秋に地元の神社などの祭りが行なわれる。そうした地域のイベントには、国交省の八ッ場ダム工事事務所の職員が積極的に参加して御輿を担ぐ光景が見られる。
 国交省関東地方整備局は「職員は休暇を取って自費で参加しています」と、住民との親睦を深めるための“無給の奉仕”だと強調するが、果たしてそうなのか。
 地区の祭りの世話役を務めたことがある住民の一人が語る。
 「お役人10人くらいが運転手付きの車に分乗してやってきて、神社の社務所で開く宴会に参加します。水没5地区は別々に祭りを行ない、役人は全部回っている。(休暇を取っているとすれば)、月に5日も仕事を休んでいるんですかね。(中略)ある地区の祭りでは、お役人さんたちは二次会で決まって地元の大地主の自宅に寄ってカラオケパーティをやるのが恒例です」(中略)
 「酒は地主さんが用意し、つまみは祭りの宴会の残り物をもらってくるんだっていってましたね。祭りの時だけではなく、地区でダム関係の会議があった後はよくお役人が5~6人来て宴会してますから結構賑やかですね」(近所の住民)

 カラオケに興じる役人たちが乗り回す公用車も、ダムの建設予算で購入されている。
 国交省の内部資料によると、同省の八ッ場ダム工事事務所には18台の公用車がある。車種は所長車の「クラウン・マイルドハイブリッド」(購入金額約377万円)をはじめ、6台の「エスティマ・ハイブリッド」(約407万円)、2台の「ハリアー・ハイブリッド」(約407万円)など高級車が目立ち、購入総額は約4700万円だ。
 購入日と金額を調べると、興味深いことがわかった。
 八ッ場ダムの総事業費は当初2110億円だったが、04年に計画見直しが行なわれて4600億円に倍増した。同事務所では、計画見直し以前は「テリオス」(約140万円、2台保有)、「ウイングロード」(約159万円、2台保有)など1台100万円台の車を買っていたが、予算倍増後は1台400万円以上の高級車ばかり調達しているのである。“予算が増えた。湯水のように使え”と高級車を買いまくったことが見て取れるではないか。

 そればかりではない。役人は自ら公用車を運転せず、国交省の天下り会社から運転手が派遣されている。八ッ場ダムエ事事務所の車両運行業務を長年受注してきたのは、同省の天下りを受けている「日本総合サービス」などで、同事務所の支払額は年間約7813万円(06年度)に達する。もちろん、これもダム建設費で賄われている。

 また、ゴルフや祭り、宴会で住民と役人たちが“利益共同体”となっていることを示すエピソードとして、地元の対策委員会が、役人に対して「餞別」と称して、工事事務所長が異動する際に17万円もカネをわたし、それを所長が平気で受け取ったことも紹介されています。

 八ッ場ダムの現場に、国交省が調査出張所を開設したのが1967年で、その後70年に「工事事務所」に昇格させてから、40年もの間、延べ千人以上の役人が、税金をムダに浪費した挙句、退職後も工事の受注業者に天下っていたことになり、政官業として一部住民らとの癒着により、八ツ場がこれまで役人たちの天国となってきたことを糾弾しています。

 詳しくは、書店や売店で、週刊ポスト10月23日号350円を買ってチェックしてみましょう。

■当会が、平成19年1月にもたらされた告発情報をもとに、市民オンブズマン群馬とタイアップして、平成19年2月に、八ッ場ダムを巡る神社移転の登記書類を国交省が偽造したことや、政官業癒着のシンボルである丸岩会のゴルフ大会と宴会の実態等について、群馬県庁で地元のマスコミ全社を対象に、記者会見をしたことは、既に報告済みです。

 その時の記者会見で、関連する詳細情報の提供と資料配布、および、それらに関する説明をしたときには、マスコミはどこも取り上げてくれせんでした。それから2年半経過した、今年9月16日に自民党政権が倒れ、民主党の鳩山政権が誕生した後、国交相に就任した前原大臣が新政権として初めて、八ッ場ダムの現地視察を行った9月23日以降、にわかに国民の間に八ッ場ダム問題が認識されると、マスコミの動きも活発化しています。

■とりわけ、いち早く現地取材体制を組んだのは、週刊ポストでした。同社からは、平成19年9月ごろ、福田政権が誕生直後、「福田首相のお膝元の群馬県内で、何か関連する話題はないか」ということで、当会にコンタクトがありました。そこで、その時に、福田ダムと呼ばれていた八ッ場ダムに関するホット情報として、群馬県のマスコミが相手にしなかった上記の情報を同社の記者とフリーランサーのジャーナリストに提供するとともに、直接面談して、詳しく説明しました。しかし、結局ボツにされてしまいました。

 9月下旬に、突然、その時の資料を使用したいという申し入れが当会にあり「八ッ場ダム問題について徹底的に取り組む方針であり、今度は約束を果たしたい」ということであったので、再度確認のうえ、当該資料の使用を許可したものです。

■その後、週刊ポストの動きは目を見張るものがあります。その動きに触発されたかのように、マスコミ各社、とりわけ週刊誌部門が、八ッ場ダム問題に注目するようになり、最近では毎週のように、この問題が取り上げられています。一方、テレビや新聞は、相変わらず、自民党政権時代と同じように、ダム建設中止の動きよりも、推進派の動きばかり報道しています。

 週刊ポストが、八ッ場ダム問題の特集の第一弾として、世に問うたのが、週刊ポスト10月16日号で、5ぺージにわたり「怒りのスクープ公開」として、「背信のゴルフコンペ」と題する衝撃記事が掲載されました。国交省や各自治体でも内部回覧されるほどインパクトは大きかったようです。

 冒頭に紹介したように、昨日発売の週刊ポスト10月23日号で第2弾記事が掲載されました。今後も、週刊ポストは八ッ場ダム問題を積極的に取材してゆくのでしょう。ぜひとも、当初の方針を曲げずに、次号も引き続いて、この問題に鋭く切り込んだ渾身記事が掲載され続けることを期待したいと思います。

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キャンペーンだけでは抑止できない首都高の大型車事故・・・多胡運輸への対応がカギ

2009-10-09 23:23:00 | 首都高炎上とタゴ運輸
■9月28日に、首都高は、ホームページ上の「インフォメーション」で、「安全運転の更なる徹底について(お願い) 」と題して、次のキャンペーン記事を掲載しました。

*******
 首都高速道路株式会社では、交通安全啓発活動としてパーキングエリアや本線料金所において交通安全キャンペーンを実施し、お客様に直接交通安全を呼びかける活動を行っています。
 しかしながら去る9月25日(金)未明に高速6号向島線下り江戸橋ジャンクション付近で大型トレーラーが横転し、朝方まで本線が通行止となる事故が発生しました。
 トレーラー等の大型車の事故は、本線が長時間通行止となったり、他車や道路施設に甚大な被害を与えるなど大事故になる可能性が高くなります。
 昨年8月の高速5号池袋線下り熊野町ジャンクション付近で発生したタンクローリーの横転・炎上事故では、10月14日の全面開通まで長期間を要し、この間社会的に多大な影響が生じました。
 トレーラー等の大型車で首都高速をご利用される際は、道路交通法や車両制限令などの関係法令を遵守し、より一層の安全運転を心がけてください。
 なお、首都高ホームページでも安全走行のために役立つ情報を掲載していますのでご覧下さい。
**********

 当会は、この首都高のホームページ上での安全運転キャンペーンだけでは、大型トレーラーやローリーの事故に歯止めをかけることができず、事故の抑止力を確保するには、昨年8月3日に首都高史上最大の物損事故を起こした多胡運輸に対する毅然とした対応が不可欠であることを、当会のこのブログ上で述べました。

■ところが、その後、首都高が多胡運輸に対して、損害賠償請求を行った動きが見えてきません。動きがあったのは、消防庁による多胡運輸のタンクローリー運転手の告発と、それを受けた警視庁高速隊による同運転手の送検方針(まだ送検していない!)だけです。

 こうした中、首都高は、10月7日に、あらためて、ホームページ上の「インフォメーション」と題して、「トレーラー等の大型車事故防止のためのお願い」と題する次のキャンペーン記事を掲載したのです。

**********
 首都高では、パーキングエリアや本線料金所において交通安全キャンペーンを実施し、お客様に直接交通安全を呼びかける活動を行っています。
 しかしながら、首都高上ではトレーラー等の大型車事故が立て続けに発生しています。
トレーラー等の大型車事故は、本線が長時間通行止となったり、他車や道路施設に甚大な被害を与えるなど大事故につながる可能性が高くなります。
 2008年8月の高速5号池袋線下り熊野町ジャンクション付近で発生したタンクローリーの横転・炎上事故では、10月14日の全面開通まで長期間を要し、この間社会的に多大な影響が生じました。
 トレーラー等の大型車で首都高をご利用される際は、道路交通法や車両制限令などの関係法令を遵守し、より一層の安全運転をお願いいたします。
 弊社では、交通安全啓蒙活動として、以下のとおりトレーラー等の大型車事故防止対策を実施します。
<トレーラー等の大型事故防止対策>
1 関係団体へ事故防止の申し入れ
 トラック協会等、大型貨物車の所属する関係団体への申し入れを実施します。
2 交通安全キャンペーンを実施
 大型車のドライバーを対象に本線料金所やパーキングエリア等で交通事故防止を目的としたキャンペーンを実施しています。
3 可変文字情報板での広報
 本線上や入口に設置されている可変文字情報板にトレーラーの事故防止を呼びかける文字を表示しています。
4 ラジオ、テレビなどによる広報
 財団法人日本道路交通情報センターによるラジオ、テレビにおける交通情報の放送時や首都高ホームページで大型車の事故防止を呼びかける広報を実施しています。
<トレーラー等の大型車が原因で長時間通行止を伴う事故(平成21年9月~)>
発生日時/場所/概要/本線通行止時間
9月25日(金) 1:22/6号線(下)江戸橋JCT/大型トレーラーが横転、積荷が本線上、高架下に散乱/6時間36分
9月30日(水)11:44/環状線(外)銀座/大型トレーラーが他車と接触後、道路施設に接触し横向きに停止/2時間01分
10月1日(木)11:45/中央環状線(内)松島/大型トレーラーを含む関係車両10台の事故で負傷者多数/4時間05分
**********

■9月28日に、せっかくHPで安全運転のキャンペーンを掲載したにもかかわらず、わずかそれから1週間のうちに、2件の大型トレーラーが関与する有様を見て、首都高は、再び、HPの「インフォメーション」で、大型トレーラー向けに安全運転を喚起する内容の記事を載せました。

 しかし、当会が指摘したように、いくらHP上で安全運転を呼び掛けても、45億円以上の損害を首都高に与えた多胡運輸にきちんとその責任を取るよう、強く迫らない限り、今後とも、モラルハザードによる事故は無くならないでしょう。

 なぜなら、事故を起こした大型車の運転手は、多胡運輸の事件を例にとり、「首都高史上最大の事故責任を放置しておいて、なぜ、弱い運転手からだけ損害賠償を請求するのか」と思ってしまうからです。

 首都高で大型ローリーやトレーラーを運行する際に、会社や運転手らに緊張感を持って、もらうには、やはり、多胡運輸部への早急な対応=損害賠償請求が欠かせません。

【ひらく会情報部】

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八ッ場ダムの不正の典型・・・斉藤烈事件の刑事記録閲覧許可を東京地検に督促

2009-10-07 01:04:00 | 八ッ場ダム問題

■当会では、八ッ場ダム問題について、市民オンブズマン群馬と連携して、取り組んでおりますが、既にご報告したように、平成21年6月26日の前橋地方裁判所(民事第2部合議係)平成16年(行ウ)第43号公金支出差止等請求住民訴訟事件の、原告住民側敗訴判決を受けて、同日付で、東京地検に対して、刑事確定訴訟記録法第4条による刑事訴訟法第53条第1項に定める保管記録の閲覧を申請していました。実際には、平成21年7月3日に、東京地検に申請書を持参して、直接記録担当に手渡して、保管記録をぜひ閲覧させて欲しいと、強く要請していました。

 ところが、既に3ヶ月を経過したにも関わらず、東京地検からはまだ何の回答もありません。そこで、10月7日付けで、次の督促状を提出することにしました。
**********
平成21年10月7日
〒100-8903東京都千代田区霞が関1丁目1番1号
中央合同庁舎第6号館A棟・B棟
東京地方検察庁 記録担当 御中
(TEL 03-3592-5611)
    〒379-0114群馬県安中市野殿980
    市民オンブズマン群馬 代表 小川 賢
八ッ場ダム工事に係る刑事事件の保管記録閲覧の申請について(再度のお願い)
 平素より、社会正義の公正な具現化に向けて、たゆまぬご尽力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、我々、市民オンブズマン群馬では、八ッ場ダム住民訴訟(前橋地方裁判所 民事第2部合議係 平成16年(行ウ)第43号公金支出差止等請求住民訴訟事件)の群馬原告団事務局として、八ッ場ダム工事にかかる公金の無駄遣いについて追及をしております。
 このことに関しまして、本年6月26日付けで、当会の鈴木庸・事務局長名で、添付のとおり、下記の事件について、刑事確定訴訟記録法第4条による刑事訴訟法第53条第1項に定める保管記録の閲覧申請のお願い状を、代表である弊員が本年7月3日に直接御庁に持参して、記録ご担当者にお渡ししましたが、現時点に至るまで、まだ申請に対するご回答のご判断をいただいておりません。
 当該刑事事件の判決日は3年前の10月25日ですので、もうすぐ3年が経過します。ぜひ、保管記録の閲覧期限が切れる前に、ご判断いただきたく、よろしくお願い申し上げます。
    記
【事件名】2006年10月25日判決の次の刑事事件。記載内容は翌日の上毛新聞から引用。
「八ッ場ダム元課長に有罪 国交省事務所汚職で判決 東京地裁」
 国土交通省八ッ場ダム工事事務所(長野原町)など発注の測量業務をめぐり、受注側から借金の形で710万円のわいろを受け取ったとして収賄罪に問われた同事務所元用地第一課長、斉藤烈被告(44)=懲戒免職=に対し、東京地裁は25日、懲役2年6月、執行猶予4年、追徴金710万円(求刑懲役2年6月、追徴金710万円)の判決を言い渡した。
 川本青厳裁判長は「無利息、無担保で金を借りた見返りに指名競争入札の内部資料を繰り返し提供し、連日のように飲み歩いた。動機や経緯に酌量の余地はない。刑事責任は重いが、事実を認め、反省している」と判決理由で述べた。
 判決などによると、斉藤被告は2004年11月から今年4月にかけ、同事務所が発注した測量業務の設計書や仕様書のコピーを郵送した見返りなどとして協立測量(東京)の阿部善宏元専務(47)=有罪確定=から計710万円を借金した。  以上
添付:平成21年6月26日付の当会から御庁あてお願いの書面
**********

■ここでいう刑事事件は、国交省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所に勤務していた用地第一課長だった斉藤烈(44)が、同事務所が発注する用地調査業務などをめぐり、便宜を図った見返りに無利子、無担保で、業者から710万円を借りていた収賄事件のことで、当会は「斉藤烈事件」と呼んでいます。

 この事件で、警視庁捜査二課は平成18年7月26日に、収賄容疑で千葉県流山市中野久木、同事務所前用地第一課長(当時国交省首都国道事務所用地第二課長)の斉藤烈を逮捕し、八ッ場ダム工事事務所などを家宅捜査しました。

■一方、贈賄容疑で逮捕起訴されたのは協立測量㈱(東京杉並区上荻1-15-1)元専務で、東京都練馬区に住む阿部善宏(46)=別の収賄罪でも起訴=でした。

 警視庁捜査二課は、斉藤烈が関東地方整備局内の入札予定価格を算出できる内部資料などを入手できる立場にいたことから、阿部善宏がこの資料を受け取り、入札に利用したとみて参加した入札の特定をしました。

 同課の調べによると、斉藤容疑者は八ッ場ダム工事事務所用地第一課長だった平成16年11月から平成18年3月にかけ、協立測量に便宜を図った見返りとして、阿部善宏から数回にわたり無利子、無担保で710万円を借りており、容疑を認めました。

■ 斉藤烈は平成3年から阿部善宏と面識があり、平成14年ごろから融資を受けていました。それまでに2千数百万円を借りていましたが、返済したのはわずかで、残りは飲食費や借金返済に充てていました。

 この事件で、当時、関東地方整備局長だった門松武は、「職員が収賄容疑で逮捕されたことは、行政の信頼を裏切るもので極めて遺憾。厳正かつ適正に対応するとともに、このようなことが二度と起こらないよう再発防止に努めたい」などと、取材記者に白々しく語っていました。

■また、この事件の発覚で、地元の「ダムの町」の長野原町では動揺が走り、「交渉に影響ができるではないか」と懸念の声が広がりました。なぜなら、警視庁に収賄容疑で逮捕された斉藤烈は平成18年3月まで2年間、八ッ場ダム建設に伴う長野原町の水没地区住民との交渉を担当していたからです。地元関係者は「あのまじめな人がなぜ」と驚く一方、「交渉に影響が出る」と今後を懸念する声も当時、上がったと報道されました。

 地元関係者の話を総合すると、斉藤烈が課長を務めていた八ッ場ダム工事事務所用地第一課は、水没五地区のうち長野原、林、横壁の三地区の代替地交渉などを行っていました。当然、萩原昭朗とも接触があったはずです。

■当時の報道によると、公私ともに接触があった地元の男性は「代替地の地主との話し合いに奔走していた。住民ですら業者からの接待の申し出があるほど。課長ならなおさらだろうが、贈収賄とは夢にも思わなかった」と驚いて見せました。勤務態度や風ぼうなどから、「堅物」のイメージが定着していたということでした。

 斉藤烈は同事務所勤務時代、町内の寮で単身生活をしていました。長野原町役場関係者は「派手には見えなかった。ここで一人暮らしでは、お金の使いようがない」と話していました。

■事件の発覚当時、マスコミの取材を受けた八ッ場ダム水没関係五地区連合対策委員会の萩原昭朗委員長は「今でもダムを造ることに批判している人もあり、打撃が大きい」とショックを受けた様子だと報じられました。

 同町の高山欣也町長は「大変心外で、今後の交渉がやりにくくなるだろう。一期分譲者の取得面積、農地などの交渉が控えていて重要な時。こんなことは絶対にあってはならない」と語りました。

■国交省関東地方整備局は、「贈賄側とされる阿部善宏が専務を務めていた協立測量は平成16年4月から平成18年4月末までに、同局発注の業務27件を指名競争入札で発注し、八ッ場ダム工事事務所の業務の落札はなかった」などと、事件への関与を否定しましたが、この時期は、ちょうど萩原昭朗の丸岩会が真っ盛りの盛況だったころで、萩原昭朗の手下同然だった八ッ場ダム工事事務所長の安田吾郎が、赴任していた時期でもありました。斉藤烈は、まさに安田吾郎所長の手足となって、用地買収の責任担当者として、萩原昭朗委員長と関係していたに違いありません。

 警視庁は八ッ場ダム工事事務所の指名競争入札への、協立測量の参加状況についても調べをするめる、として、警視庁は平成18年7月5日、長野原町与喜屋の八ッ場ダム工事事務所を約6時間にわたり家宅捜査し、捜査員8人が段ボール箱3箱分の資料を押収したのでした。当会が、このダンボール3箱の中身に、貴重な情報が詰まっており、それが、刑事記録閲覧を通じて、内容が明らかになる事を期待しています。

■さて、賄賂を払った、協立測量㈱の指名停止期間は、結局、平成18年5月26日~平成19年5月25日(12ヶ月)となり、指名停止をした地方整備局は、東北、関東、北陸、中部、近畿、中国、四国、九州に及びました。

 その後、起訴状では、斉藤烈は、関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所用地第一課長だった平成16年11月から平成17年10月と、首都国道事務所に移動後の平成18年3月、協立測量の阿部に業務の予定価格を算出するのに有利になる内部資料などを渡し、その見返りに、数回にわたり計710万円を無利息、無担保で借り受けた、とされました。

■このあと、斉藤烈は懲戒免職となり、刑事裁判で、東京地裁は平成18年10月25日に、懲役2年6月、執行猶予4年、追徴金710万円(求刑懲役2年6月、追徴金710万円)の判決を言い渡しました。

 判決で、川本青厳裁判長は「無利息、無担保で金を借りた見返りに指名競争入札の内部資料を繰り返し提供し、連日のように飲み歩いた。動機や経緯に酌量の余地はない。刑事責任は重いが、事実を認め、反省している」と判決理由で述べました。

 判決などによると、斉藤烈は平成16年11月から平成18年4月にかけ、八ッ場ダム工事事務所が発注した測量業務の設計書や仕様書のコピーを郵送した見返りなどとして協立測量の阿部善宏元専務から計710万円を「借金」したことにされています。

■このように、斉藤烈事件は、いろいろな意味で、八ッ場ダムの用地買収を巡る不正に関わる手口を知るには格好の対象だと、当会では考えており、東京地検に刑事記録の閲覧申請で、市民オンブズマン群馬に協力しているのです。

・なぜ、賄賂をもらったのに、「無利息、無担保で借金」という言い方をしなければならないのか。
・なぜ、賄賂をもらった責任は思いのに、事実を認めて反省しているとして、執行猶予付きの判決が出たのか。
・なぜ、八ッ場ダム工事事務所が発注した測量業務の設計書や仕様書のコピーを、民間の測量会社に郵送できたのか。
・なぜ、賄賂を支払った業者は、八ッ場ダム工事事務所が発注した測量業務の入札に参加していないのに、同事務所の設計書や仕様書のコピーを欲しがったのか。
・賄賂の使い道について、本当に斉藤烈が自分ひとりだけで、使い切ったのか。

 こうしたいろいろな疑問を払拭するために、東京地検による刑事記録の閲覧許可が、期限前の今月25日より前に、当方に通知されてくることが期待されます。

【ひらく会情報部】

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週刊ポスト10月16日号の衝撃記事!「背信のゴルフコンペ」が指摘する群馬の恥部

2009-10-05 21:15:00 | 八ッ場ダム問題
■本日発売の週刊ポスト10月16日号350円に、「怒りのスクープ公開 八ツ場ダム中止反対住民、国交官僚・ゼネコンと“背信のゴルフコンペ”」と題して、「これが“メンバー表&スコア結果”だ! さらに、前原大臣を嘲笑う“ダム御殿”“仏壇”“ピアノ”ほか、《お仲間》補償金極秘文書も入手」というサブタイトルとともに、新聞、列車内の吊り公告や本紙の表紙にも、デカデカと報じられました。

 特筆すべきは、週刊ポストが件のダム中止反対派=ダム推進派の萩原昭朗の自宅に突撃取材を敢行したことです。これは、群馬県のマスコミでは到底果たすことのできない快挙です。その場面を次に見てみましょう。
「オレが主催したんじゃねぇ」
 その人物の自宅の座敷には、八ッ場ダム建設を推進した小寺弘之・前群馬県知事直筆の「天空海闊」の大きな額が飾られていた。書の意味は“度量が大きい”といったものだが、送り主が知事であることが、この人物の地元での影響力の大きさを物語っている。
「それ、見せてみろや」
 主の初老の男性は、本誌記者が示したゴルフコンペのメンバー表に目を落とすと、表情を曇らせた。
 一呼吸置き、声を絞り出すようにこう語った。
「コンペったって、オレの誕生日・・・これはオレが主催したんじゃねぇんだよ。主催はよその人がしてくれて、オレはただそこに行っただけだよ。自分で主催なんかしやしねぇよ」
 男性がなおも説明しようとすると、それを夫人が制した。
「お父さん、そんなこというと・・・」
「ほうか、じゃあよすべ」
 男性は記者を残して座敷から退出し、夫人の「困るからもう帰って下さい」の言葉で取材は中断した――。

 このあと、週刊ポストの記事は、当会でも平成19年に入手した「第四回丸岩会ゴルフ大会組合せ表」とスコア表について紹介しています。

 当会が、平成19年2月24日に、群馬県庁の刀水クラブで、加盟している全マスコミ各社に、すべて配布済の資料ですが、当時、このショッキングな情報を提供された群馬県のマスコミ各社では、記者のかたがたは大いに興奮していましたが、その後、実際に行動に移して真相を追及しようとしたマスコミは、全くありませんでした。おそらく、政治的圧力に屈して、デスク(編集長)から報道管制を受けたものとみられます。

■週刊ポストの記事では、このほか、八ッ場ダム工事事務所が発行する広報紙「やんば」に、萩原昭朗が寄稿した文章を引用したり、丸岩会の発足から、土建屋とかダム関係者が加わって、盛大な催しに急成長したことが関係者から語られています。

 また、平成17年9月26日の萩原昭朗の74歳の誕生日に開催された第四回丸岩会の開催されたタイミングが特別な意味を持っていること。たとえば、同年9月7日には、地権者が国交省との間で移転用地の分譲価格などの基準を合意し、萩原昭朗は水没地区連合交渉委員会の委員長として協定書に調印したことから、八ッ場ダムが本格着工に向けて大きく前進したタイミングであることを指摘しています。

 さらに、ゴルフの後の宴会の様子についても、しっかりと関係者から証言を得ています。国交省の工事事務所の所長や小寺前知事も宴会に駆けつけたこと、工事事務所の所長のところには、建設業者がみんな名刺を出して挨拶していたこと、など生々しい光景が綴られています。

■その次に記事として示されたのは、国交省関東地方整備局の極秘資料『八ッ場ダム建設事業に伴う補償基準』の中身の解説でした。これで、前述のゴルフコンペ情報と併せて、きわめて厚みのあるスクープ記事となっています。

 群馬県のマスコミでは、記者はスクープ記事をものにすべく張り切って取材しても、デスクが握りつぶしてしまうため、ここまでは絶対にやらないし、やれないでしょう。

 永久保存版として、ぜひ、明日の朝、書店に行って週刊ポストを買い求めて、さらに詳しい内容を実際に読んでみて、八ッ場ダムの抱える問題について、みんなで考えましょう。

【ひらく会情報部】
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