(福井)がん細胞 立体増殖に成功
2011年5月26日 提供:読売新聞
福井大などの研究チームは、がん細胞を立体的に増殖させる技術を開発したと発表した。格子状の微細な“足場”を下に敷くことで、がん細胞が平たく広がらず、体内と同じように丸い塊になりやすくした。体内に近い状態でがん細胞が増殖するため、抗がん剤の効き目などを確かめやすく、新薬開発に役立つという。
格子はプラスチック製で、一つの格子の大きさは1万分の5ミリ四方。格子を足場にして立体的に動き回れるようになり、がん細胞が丸い塊状に増殖しやすい。塊の高さは、細胞10-20個分の約0・2ミリになった。
36種類のがん細胞の培養実験では、がん細胞が活発に移動するなど、転移や増殖と同じような動きを確認できたという。研究チームには、放射線医学総合研究所(千葉市)も参加しており、同研究所の吉井幸恵研究員は「今後はあらゆる化学物質を使い、がん治療の効果を確かめる実験をしたい。がんの特効薬の開発につながれば」としている。
研究結果をまとめた論文は26日、世界的な学術誌「バイオマテリアルズ」電子版に掲載される予定。
2011年5月26日 提供:読売新聞
福井大などの研究チームは、がん細胞を立体的に増殖させる技術を開発したと発表した。格子状の微細な“足場”を下に敷くことで、がん細胞が平たく広がらず、体内と同じように丸い塊になりやすくした。体内に近い状態でがん細胞が増殖するため、抗がん剤の効き目などを確かめやすく、新薬開発に役立つという。
格子はプラスチック製で、一つの格子の大きさは1万分の5ミリ四方。格子を足場にして立体的に動き回れるようになり、がん細胞が丸い塊状に増殖しやすい。塊の高さは、細胞10-20個分の約0・2ミリになった。
36種類のがん細胞の培養実験では、がん細胞が活発に移動するなど、転移や増殖と同じような動きを確認できたという。研究チームには、放射線医学総合研究所(千葉市)も参加しており、同研究所の吉井幸恵研究員は「今後はあらゆる化学物質を使い、がん治療の効果を確かめる実験をしたい。がんの特効薬の開発につながれば」としている。
研究結果をまとめた論文は26日、世界的な学術誌「バイオマテリアルズ」電子版に掲載される予定。