障害者の「生活介護」報酬減 厚労省改定、職員給料は改善へ
朝日新聞 2015年2月13日(金) 配信
障害者に福祉サービスを提供した事業者に支払う報酬について、厚生労働省は12日、4月からのサービスごとの料金を決めた。障害が重い人向けの報酬を手厚くする一方、施設などでの食事や入浴を支援する「生活介護」は基本報酬を引き下げる。
福祉サービスへの報酬は主に税金でまかなわれ、介護保険サービスの報酬と同じく、ほぼ3年ごとに改定する。2006年以降、増額され続けてきた。15年度の予算編成では、職員の給料が月1万2千円上がるように待遇改善加算を上積みする一方、それ以外の報酬を1・78%分減らし、全体では「据え置き」と決まった。
報酬を増やすのは、障害が重い人向けのグループホームでのサービスや訪問介護など。出来るだけ地域で暮らせるよう、退院支援などに新たな加算を設ける。
一方、施設などでの食事や入浴を支援する「生活介護」の基本報酬を減らすのは、経営実態調査で企業の利益率にあたる「収支差率」が13・4%と高かったからだ。就労支援のサービスも基本報酬を引き下げた。
障害福祉の予算は利用者の増加を背景にこの10年間で2倍以上になり、今年度に当初ベースで初めて1兆円を突破した。厚労省の担当者は「基本報酬をここまで幅広く切り下げたのは初めて。これまでのように予算の増額によってサービスの充実を図るのは難しくなっている」と話す。
朝日新聞 2015年2月13日(金) 配信
障害者に福祉サービスを提供した事業者に支払う報酬について、厚生労働省は12日、4月からのサービスごとの料金を決めた。障害が重い人向けの報酬を手厚くする一方、施設などでの食事や入浴を支援する「生活介護」は基本報酬を引き下げる。
福祉サービスへの報酬は主に税金でまかなわれ、介護保険サービスの報酬と同じく、ほぼ3年ごとに改定する。2006年以降、増額され続けてきた。15年度の予算編成では、職員の給料が月1万2千円上がるように待遇改善加算を上積みする一方、それ以外の報酬を1・78%分減らし、全体では「据え置き」と決まった。
報酬を増やすのは、障害が重い人向けのグループホームでのサービスや訪問介護など。出来るだけ地域で暮らせるよう、退院支援などに新たな加算を設ける。
一方、施設などでの食事や入浴を支援する「生活介護」の基本報酬を減らすのは、経営実態調査で企業の利益率にあたる「収支差率」が13・4%と高かったからだ。就労支援のサービスも基本報酬を引き下げた。
障害福祉の予算は利用者の増加を背景にこの10年間で2倍以上になり、今年度に当初ベースで初めて1兆円を突破した。厚労省の担当者は「基本報酬をここまで幅広く切り下げたのは初めて。これまでのように予算の増額によってサービスの充実を図るのは難しくなっている」と話す。