B型肝炎:島根大、再活性化を防ぐ警報システム導入 血液検査のデータ画面に表示 /島根
地域 2015年2月26日(木)配信毎日新聞社
島根大医学部(出雲市)はこのほど、B型肝炎ウイルスの「再活性化」を防ぐための電子システムを導入したと発表した。再活性化は、抗がん剤治療などの化学療法を受けると免疫力が低下し、それまで“眠っていた”ウイルスが動き出す状態になることで、劇症化すると死に至る可能性が極めて高いという。新たなシステムでは、血液データを基に必要な予防措置が画面上で自動的に示され、患者にとっての安全性の向上につなげる。
化学療法の際は、血液中のB型肝炎ウイルス量を調べるなどきめ細かな検査が必要で、場合によっては再活性化を防ぐための薬剤投与が必要なケースもある。日本肝臓学会もこうした手順を盛り込んだガイドラインを定めており、医療従事者に実施を促している。
しかし、化学療法に携わる全ての医師がガイドラインに精通しているわけではなく、再活性化への認識にも差があるという。そのため、島根大医学部は医師がガイドライン通りの手順を踏むためのシステムを導入した。例えば、患者の血液検査の結果から「再活性化の危険性があります。肝臓内科に紹介ください」などと画面上に表示される。
システム導入を進めた肝臓内科の佐藤秀一・島根大医学部付属病院診療科長は「多くの医師が再活性化を認識することで、病院の診療体制の底上げにもつなげたい」と話している。【金志尚】
地域 2015年2月26日(木)配信毎日新聞社
島根大医学部(出雲市)はこのほど、B型肝炎ウイルスの「再活性化」を防ぐための電子システムを導入したと発表した。再活性化は、抗がん剤治療などの化学療法を受けると免疫力が低下し、それまで“眠っていた”ウイルスが動き出す状態になることで、劇症化すると死に至る可能性が極めて高いという。新たなシステムでは、血液データを基に必要な予防措置が画面上で自動的に示され、患者にとっての安全性の向上につなげる。
化学療法の際は、血液中のB型肝炎ウイルス量を調べるなどきめ細かな検査が必要で、場合によっては再活性化を防ぐための薬剤投与が必要なケースもある。日本肝臓学会もこうした手順を盛り込んだガイドラインを定めており、医療従事者に実施を促している。
しかし、化学療法に携わる全ての医師がガイドラインに精通しているわけではなく、再活性化への認識にも差があるという。そのため、島根大医学部は医師がガイドライン通りの手順を踏むためのシステムを導入した。例えば、患者の血液検査の結果から「再活性化の危険性があります。肝臓内科に紹介ください」などと画面上に表示される。
システム導入を進めた肝臓内科の佐藤秀一・島根大医学部付属病院診療科長は「多くの医師が再活性化を認識することで、病院の診療体制の底上げにもつなげたい」と話している。【金志尚】